とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マリノスの第33節での優勝はならず。アルビレックス、最高の守備でマリノスを撃破。

 後半だけだと首位というアルビレックスは3連勝中。このゲームに勝てば優勝とは言え、マリノスにとってけっして簡単な相手ではない。しかし6万人を超えるサポーターが入った完全アウェイの中、アルビレックスのイレブンはよく集中して戦った。
 キックオフ直後からお互い狭い範囲で密集し、厳しいプレスの応酬。中でも中村俊輔に対してはCHレオシルバが徹底マークしてマリノスの攻撃を無効にする。5分、アルビレックスが中盤でボールを奪うと、右SH田中亜土夢のスルーパスに左SH岡本が走り込み、切り返してシュート。GK榎本がセーブする。
 マリノスは9分、右SH兵藤のクロスにCFマルキーニョスが走り込む。DFが挟み込み、GK東口が抑える。アルビレックスは厳しい球際のプレスからショートカウンターマリノスは俊輔がマークされ、ファールによるFK以外攻め手がない。17分、右SB三門のクロスにCF川又が合わせるが、シュートは空振り。かすって枠に飛ばない。
 22分、OH中村の大きなサイドチェンジから左SH齋藤が中に切れ込むドリブル。右に流してCH中町がシュート。GK東口が正面でキャッチ。この場面でも齋藤にすごいスピードで詰め寄るレオシルバの姿が見られたが、とにかくレオシルバの寄せがすごい。解説の早野氏が「レオシルバじゃなくレオゴールド」といつものダジャレを飛ばしていたが、まさに金メダル級のプレー。俊輔だけでなく中盤を幅広い範囲でプレスをかけ、もう一人のCH成岡とのコンビもいい。
 33分、OH俊輔のスルーパスに左SBドゥトラが抜け出し、クロスにCFマルキーニョスがヘディングシュート。しかしこれもGK東口が正面でキャッチする。アルビレックスは37分、田中亜土夢のFKをGK榎本がナイスセーブ。マリノスはCB中澤が効いている。アルビレックスのプレスでこぼれたボールにCB中澤が積極的に飛び出しクリアする。逆に43分、左SH齋藤がドリブルからクロス。アルビレックスの厳しいプレスをすり抜ける齋藤のドリブルはマリノスにとって俊輔に次ぐ大きな武器だ。
 後半に入り、マリノスの中盤の出足が速くなり、こぼれ球を拾いだすと、次第にマリノスが優勢になってくる。7分、右SB小林のクロスはあわやCFマルキーニョスに届くかと思ったが、GK東口が右手一本で弾き出す。GK東口も派手なセーブはなくとも好プレーを連発。16分、俊輔のCKが直接ゴールを狙う。右SB三門がブロックするがもう一度OH俊輔がクロス。GK東口がパンチングではね返す。左SH齋藤のシュートもGK東口が止めた。
 18分には俊輔のCKからCB中澤がヘディングシュート。うまく合わせられない。ここでアルビレックス田中達也に代えてFW鈴木武蔵を投入。24分、俊輔のFKをGK東口がファインセーブ。25分、右SB小林のドリブルから戻したボールをCH中町がクロス。CFマルキーニョスがヘディングシュート。だが枠に入らない。
 あと少しでゴールになりそうだが、決められないマリノス。するとアルビレックスがカウンターでFW鈴木武蔵が駆け上がる。DFをかわしシュートを放つが、CB栗原がブロック。キムジンスが蹴ったCKをCB栗原がヘディングでクリア。ところが中にこぼれてFW川又へのナイス落としになる。今シーズン絶好調の川又がこのチャンスを見逃すはずがない。ゴールに突き刺してついにアルビレックスが先制した。
 31分、アルビレックスが左SH岡本に代えて右SH藤田征也を投入。マリノスも32分、右SH兵藤に代えてFW藤田祥史。2トップにして中盤は冨澤のワンボランチにして攻め立てる。33分、左SBドゥトラのクロスをGK東口がパンチング。OH俊輔のシュートは左SBキムジンスが身体を張る。アルビレックスの守備が集中している。特にGK東口が素晴らしい。マリノスは45分、ファビオも投入。2バック状態で攻め立てる。
 しかしアディショナルタイム3分、右SH藤田がパスカットすると、FW川又が落とし、CHレオシルバのスルーパスにFW鈴木武蔵が抜け出しシュート。ダメ押し点を入れてアルビレックスが勝利。マリノスの今節での優勝を阻止した。
 2位以下はレッズとセレッソが負けて、優勝争いは実質2位のサンフレッチェとの争いになった。最終戦の相手はサンフレッチェが3位アントラーズマリノスは5位フロンターレとの対戦。引分けでは得失点差でサンフレッチェに負けるので、絶対に勝ちたい痺れるゲーム。対するフロンターレACL出場圏内の3位がかかるゲームで絶対に負けられない。攻撃力のフロンターレ対守りのマリノス。絶対見逃せない最終決戦になった。