とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

組織力の星陵が小屋松の京都橘を破る。決勝は北陸対決で。

 選手権初戦の藤枝東戦こそ目立った活躍はなかったが、次第に調子を上げて、実力を如何なく発揮してきた小屋松に対して、星陵は目立った選手はいないものの全体としてよくバランスが取れて、高い組織力で対抗。結局4-0と大量点で勝利。星陵が初の決勝進出を決めた。
 序盤、星陵が積極的に攻めていく。そして3分、右SH原田からのアーリークロスに走り込んだFW森山がCBを引き連れてスルーすると、後方にかまえる右SB倉本の前にFW仲谷が走り込みシュート。早々に星陵が先制点を挙げた。その後も星陵が、厳しいプレスと幅広い展開で攻めていく。京都橘がチャンスをつかんだのはようやく12分、CKに左SH宮吉がシュートするが、GK近藤が正面でキャッチした。
 京都橘の攻撃はFW小屋松が作る。星陵の中盤のプレスに京都橘の中盤から前にボールが出てこないと見るや、20分過ぎ位から積極的に中盤に下がってボールに触り、高いキープ力でゲームを落ち着かせる。そして25分、小屋松が起点となってCH藤村から右につなぎ、右SH中野が中に戻したボールを受けた小屋松がシュートと見せて左に流すと、FW中山がシュート。しかしGK近藤が正面で抑えた。
 それでも小屋松が積極的にボールに触ることで、次第に京都橘がペースを戻していく。星陵も33分、右SB森下の縦パスにFW森山が抜け出しシュートを放つが、前半の終了間際は京都橘ペースで前半を終えた。
 後半に入ると、序盤から京都橘が積極的に攻めていく。だが次のチャンスは星陵に訪れた。6分、右SB森下がサイドを駆け上がると、ファーに流れたクロスに左SH寺村が走り込む。京都橘の右SB倉本がクリアしようとした足が左SH寺村にかかり倒してしまう。PK。これを星陵の10番、寺村が落ち着いて決めて、追加点を入れた。
 京都橘は10分、宮吉に代えてCF赤澤を投入。小屋松をトップ下において必死に反撃する。13分、左SB小川のフィードに左SH中山が走り込む。GK近藤が何とか先に触るが、こぼれたボールを中山が拾い、走り込んだCF赤澤に流してシュート。だがGK近藤が抑える。18分には左SH中山がドリブルで駆け上がり、OH小屋松が縦パス。CF赤澤が右に流して、右SH中野がシュート。だがまたもGK近藤がナイスセーブを見せる。さらに中野の蹴ったCKに左SB小川がヘディングシュート。ゴール前にいた中山の足元に落ちたと思ったが、DFが蹴り出し、わずかにポストの左を通過する。残念。
 すると19分、京都橘のCKから星陵が反撃カウンター。FW仲谷が右サイドをドリブルで駆け上がると、CB林が併走するが追い付けない。クロスに右SH原田が走り込みシュート。何と星陵が3点目を挙げる。20分、OH小屋松がドリブルからミドルシュート。しかしわずかにバーの上。さらに24分、右SH中野のドリブルからOH小屋松がミドルシュート。GK近藤がファインセーブ。はね返りを左SH中山がシュートをするもDFにブロックされた。
 そして30分、右サイド中盤でのスローインから右SB森下がクロスを入れると、FW森山が見事なトラップでDFをかわしてシュート。決定的な4点目を入れてゲームを決定づけた。京都橘は35分、CF赤澤から左SH中山が落とし、OH小屋松がミドルシュート。GK近藤がセーブ。44分にはゴール正面のFKを赤澤が蹴るがゴールを外した。
 結局最後まで京都橘が攻め立てたがゴールが入らず、このままタイムアップ。4-0で星陵が勝利。初の決勝進出を決めた。
 京都橘の小屋松は本当にいい選手で、今大会の中でも一つ抜けている。彼を中心に京都橘は再三中央突破を図ったが、星陵が終始積極的にプレスをかけ、網にかけるとサイドに展開して速い攻撃を仕掛ける。星陵の組織力が小屋松中心の京都橘を上回った。
 これで決勝は富山第一と星陵の北陸対決。富山第一も攻撃力のあるチームなだけにきっと面白いゲームになるだろう。明日の決勝戦が楽しみだ。