とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー決勝北陸決戦は富山第一が劇的優勝。後半残り5分から2点差を逆転。

 富山第一対星稜の北陸対決となった高校サッカー決勝戦。どちらが勝っても初優勝。明け方、OBの本田がミランデビューした星稜。対する富山第一のOBと言えば柳沢。どちらも偉大なOBを輩出した実力校だ。
 序盤、富山第一が積極的に攻めていく。4分、FKのチャンスに相談していて突然キックのトリックプレー。CH細木のシュートはGK近藤が正面で抑えた。6分には左SB竹澤のFK。GK近藤がナイスセーブで止めたが、富山第一がドンドンと攻めていく。
 9分、星稜のFW仲谷がCH前川のフィードに走り込む。速い。だがなかなかシュートは打てない。17分頃から富山第一がCKの連続で攻め立てる。19分、星陵のCH鈴木から富山第一の左SH野沢がボールを奪い、OH大塚のスルーパスに野沢が抜け出してシュート。またもGK近藤がナイスセーブを見せる。22分には右SB城山のクロスに左SH野沢がシュート。右SB森下がブロックする。なかなか星稜が攻めていけない。
 しかし34分、星稜の右サイドからのクロスを富山第一のDFがクリア。ルーズボールに星陵の右SH原田が走り込むと、CB村上が足を伸ばして前蹴りに蹴ってしまう。これで得たPKを左SH寺村が決めて、ここまで守りに守ってきた星稜が先制点を挙げた。
 これでようやく星稜が息を吹き返す。アディショナルタイムにはCH前川のスルーパスに俊足FW仲谷が走り込むが、GK高橋が寸前でクリア。そこからのスローインからCH前川のスルーパスにFW仲谷が走り込み、クロスに左SH寺村がボレーシュート。しかし枠には飛ばず。前半は星稜が1点リードで終えた。
 後半1分、富山第一のCH川縁がシュート。富山第一が積極的に反撃する。しかし1点をリードした星稜は中盤からのプレスが効いている。4分、CB藤田のフィードに右SH原田がシュート。12分には右SB森下のクロスに左SH寺村がヘディングシュート。ほぼ互角の展開が続く。
 20分には富山第一の左SB竹澤がヒールで流し、左SH野沢が走り込んでのクロスにCH川縁がシュート。CB藤田がブロック。そして25分、星稜が速い展開。左SB上田の縦パスにFW仲谷が走り込み、クロスにFW森山がヘディングシュート。これが決まり、星稜が2点差に突き放した。
 富山第一も何とか反撃しようとするが、今大会無失点、鉄壁の守りを誇る星稜のDF陣が身体を張る。富山第一は14分右SH高浪に続いて、32分には左SH野沢に代えて村井を投入する。星稜は30分、FW森山に代わり長谷川。さらに41分、左SH寺村を稲垣に交代する。すると42分、富山第一のGK高橋からのパスを受けたDFが前線にフィード。左SH村井が走り込み、クロスに右SH高浪がシュート。ようやく富山第一が1点を返した。
 こうなると高校サッカーは面白い。星稜も落ち着いて守っているように見えたが、アディショナルタイム3分、CH川縁が左に流して左SB竹澤がPA内に走り込むと、左SB森下が堪らず足を掛けてしまう。このPKを大塚が落ち着いて決めて、ついに富山第一が同点に追い付いた。直後にタイムアップの笛。劇的な同点ゴールで勝負は延長戦に持ち込まれた。
 延長前半3分、星稜のGK近藤からのフィードをヘッドでつないで、ルーズボールに同点のPKを献上した右SB森下が魂のこもったダイビングヘッド。だが無情にもポストの右に外れる。7分にはCB藤田が強烈なロングシュート。だがバーにはね返される。富山第一も8分、FW渡辺が中に切れ込んでシュートを放つが、GK近藤がセーブした。
 サイドが変わって延長後半3分、富山第一が右SH高浪、左SH村井とつないでCF渡辺がシュート。後半は富山第一がやや優勢で進む。ベンチではPK専門GK田子が準備を始める。そして9分、右SB城山のロングスローから左SH村井がボレーシュート。これが強烈にネットに突き刺さり、ついに富山第一が勝越しゴールを挙げた。そしてこのままタイムアップ。劇的な逆転勝利で富山第一が初優勝を飾った。
 何ともすごいゲーム。特に残り5分で2点差を追い付かれ、勝ち越された星稜には実に悔しい結果となった。だが両チームとも鋭い攻撃力と堅い守備で決勝戦にふさわしいサッカーを見せてくれた。最後の国立決勝は劇的ないかにも高校サッカーらしいゲームを堪能した。やっぱり高校サッカーは面白い。