とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

モイーズ監督はどうして香川を使わないかな? そして、マンU完敗。

 7位マンUが3位チェルシーに挑むゲーム。前節スウォンジー戦の後半で、香川をトップ下、ヤヌザイを左SHに起用してリズムをつかみ、2ゴールで勝利したマンU。当然今回も同じ布陣で来ると思ったが、なぜかヤングを左SHに起用。またもヤヌザイをトップ下で先発させた。P.ジョーンズをCHに起用したことから、強敵のチェルシーに対して守備を強化したいという意図があったのだろうが、それでもヤヌザイOHではどうしても攻撃にリズムが出ない。
 前半2分、左SHヤングがCFウェルベックとのワンツーで左サイドを抜け出しシュートを放つ。GKチェフがナイスセーブ。序盤、マンUが積極的に攻めていくが、個人突破中心で、ダビドルイスをCHに起用したチェルシーの堅守を崩しきれない。マンUの攻撃をCFエトーからきちんとプレスをかけて対応していくと、次第にペースはチェルシーに移ってきた。
 11分、CHラミレスのミドルシュート。12分、右SHウィリアンのミドルシュートと遠目からシュートを放ってマンUの守備を揺さぶると、17分、ゴールやや右でボールを持ったCFエトーが鋭いフェイントでCHジョーンズをかわすと、強引に放ったシュートはCHキャリックの足に当たって山なりとなりゴールに吸い込まれた。チェルシーが先制する。
 その後もマンUは右SHバレンシアの突破からクロス、OHヤヌザイの中央突破と攻めるが、シュートに至らない。28分には左SBエブラがボール奪取からドリブルで上がりシュートを放つがサイドネットにかかった。前節スウォンジー戦の前半と同様、ヤヌザイウェルベックと並んでトップに詰めるが、CHの前のスペースはチェルシーに支配され、CHからパスが回っていかない。
 きちんと守備を固めるチェルシーは42分、カウンターから右SHウィリアンがドリブルで駆け上がり、左SHアザールのスルーパスにCFエトーが走り込んで、クロスにOHオスカルがボレーシュート。そして45分、アザールのCKのクリアをCHラミレスが右に展開、CBケーヒルのクロスにCFエトーが走り込み、シュート。チェルシーが前半のうちに2点差をつけた。
 そして後半早々の4分、ウィリアンのCKにCBケーヒルがヘディングシュート。GKデヘアがセーブするが、はね返りをCFエトーが押し込む。ゴール。エトーこの日3点目のハットトリック。後半早々でほぼゲームは決まった。
 マンUの攻撃は単調だ。6分、左SBエブラに代えて右SBスモーリングを投入するが、ケガが理由。11分にようやくヤングに代えてFWエルナンデスを投入。ツートップにしてヤヌザイを左SHに回す。チェルシーアザールと同じポジションながら、パス、ドリブル、スピードとどれをとってもアザールの方が上。これでトップ下はやはり務まらない。ヤヌザイがサイドに回ってCHの前のスペースにはFWウェルベックが下がってくるが、あまり効果的にパスを受けることもない。右SHバレンシアが中に絞るシーンも多くなるが、バレンシアとてそこから強行突破を図るわけで、新たな展開があるはずもない。CFエルナンデスの動きがわずかに可能性を感じさせる光明。
 23分、OHオスカルに代えてCHミケルを投入。チェルシーが守備を固める。33分、右SHバレンシアのボールキープからFWウェルベックのクロスにCHジョーンズがシュート。FWエルナンデスが飛び込みシュート。エルナンデスらしい嗅覚と反射神経でようやくマンUが1点を返した。
 45分にはCHキャリックのフィードを右SBスモーリングがヘッドで折り返し、FWエルナンデスがヘディングシュート。だがGKチェフが正面でキャッチ。エルナンデスはうまく下がってはポストとして簡単にさばき、ゴール前で点で合わせる。リズムを作る動きができるが、本来これはウェルベックに期待されるプレー。うまくリズムを作れないマンUアディショナルタイム、CBビディッチがラフなタックルでレッドカードを受けてゲーム終了。ただでさえ多い負傷者に新たなケガ人と出場停止者を加えるなど、次節に向けてますます悪雲たれ込むゲームとなってしまった。
 モイーズ監督はどうして香川を起用しないんだろう。負けたくないと気持ちはわかるが、守備を固めてそれで攻撃ができなければいい結果は望むべくもない。そして結果としてのビディッチの退場。そろそろモイーズ監督の更迭も検討すべき時期に来ているんじゃないか。このままではいつまで経っても泥沼から抜け出せる気配もない。