とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

本田がミランのサッカーを変える。そんな気配漂うゲームだった。

 本田のセリエAの2戦目はベローナ戦。ベローナは今シーズン昇格したチームで知らない選手ばかり。当然順位も下位かと思ったら、何とインテルと同じ5位。だが得点源のFWトニが体調不良で欠場。チーム2位のゴールを挙げたジョルジーニョも冬の移籍でナポリに移籍し、攻撃力が大幅ダウンしている。
 序盤からミランが圧倒的に攻めていく。トップ下に入った本田はCFバロテッリの下で3人並んだ右SHカカ、左SHロビーニョと流動的にポジションチェンジして、ボールによくからんでいく。8分、OH本田が絶妙なクロスをゴール前に入れるが、飛び込んだSHカカのヘディングがわずかに当たらない。13分にはFKのチャンスにCFバロテッリを制して本田がシュートするが、枠を外す。
 14分、CHモントリーボの縦パスから右SHカカのスルーパスにCFバロテッリがシュート。15分、SHカカからSHロビーニョにつないで、縦パスからCFバロテッリがクロスを入れるが、OH本田に届かない。17分には右SBデシーリョのクロスにOH本田が走り込むが、CFバロテッリが陰となってトラップが大きくなってしまった。
 29分、本田とカカがパス交換を繰り返しゴール前に迫るが、最後はDFにカットされる。カカとはもうすっかりコンビができている。だがその直後には右SBデシーリョとすれ違い。周囲との連携はこれからさらに詰めていく必要がある。
 ベローナは37分、CHシリグリアーノが放ったミドルシュートが初シュート。だが守備を固めるベローナの前にミランも次第に攻めあぐねていく。38分CHモントリーボ。39分にはCFバロテッリが切れ込んで強烈なミドルシュートを放つが、GKラファエルが弾いて、詰めた本田の前でDFがクリアする。前半は本田も入ってよくパスを回し攻めたミランだったが、無得点のままハーフタイムを迎えた。
 後半2分、ベローナがパスカットから右CHロムロがミドルシュート。前半同様ミランがパスを回して攻めるが、ベローナがパスカットしてはカウンター攻撃を仕掛ける。11分にはミランのカウンターに4人が飛び出すが、CFバロテッリからOH本田へのパスが乱れてチャンスをつぶし、最後は本田がミドルシュートを放つが、枠を外す。
 そして18分、本田がビルサに交代。まだコンディションが万全ではないのだろう。後半は前半に比べ、かなり運動量が落ちていた。23分、右SHビルサからのパスを受けた左SHロビーニョミドルシュートがDFに当たり、ポストを叩く。24分、CHモントリーボの縦パスを左SHロビーニョが流し、CFバロテッリが持ち出してシュート。GKラファエルがセーブ。その後はお互い中盤がルーズになり、オープンな攻め合い。だが決定的チャンスは作れない。
 そして37分、途中出場のFWペタンニャのパスに抜け出したOHカカをベローナの右SBゴンザレスが足をかけてしまう。カカのトラップが大きくエンドラインを割っていただけに残念なファールだった。これで得たPKをバロテッリが確実に決めてミランがようやくリードした。その後はベローナが反撃。CKを5本連続して攻め込むが、ミランが最後まで守り切ってそのままタイムアップ。ミランが1-0で勝利した。
 ゴールシーンは何だかな展開だったが、前半はミランが圧倒していた。本田がミランのサッカーを変える可能性は高い。本田が退いた後、ミランのサッカーに連携と流動性が見られなくなった。いずれにせよこの調子でさらに連携を深めて、そして爆発してほしい。