オリンピックでサッカー中継が少ない。先週末のゲームで放送されたのは香川のいないマンU戦と本田のいないミラン戦くらい。結局オリンピックを見てしまった。オリンピックも上村の不可解なジャッジによる4位から始まってイライラさせられる競技が多かったが、スノボーHPの平野と平岡でようやく溜飲を下げ、渡部のスキー複合で喜びが開花。そして今朝の羽生金メダルでようやくすっきりしたという感じか。五輪の感想はまた書くとして、その間に観たプレミアリーグ第26節、アーセナル対マンUのゲームの観戦記を書いておこう。
前節リバプールに1-5と大敗して2位に陥落したアーセナル。一方のマンUもマタを補強したものの前節は最下位フラムに対して2-2のドロー。お互いなかなかすっきりとはいかないチーム状況だ。前半2分、CHアルテタにプレッシャーをかけてCFファンペルシーがボールを奪うと、そのままゴール前にボールを運んでシュート。だがGKシュチェスニーがファインセーブを見せる。対するアーセナルも4分、CHウィルシャーからOHエジルにボールを預け、スルーパスにウィルシャーが抜け出してシュート。だがCBスモーリングがクリアする。直後のCKもCFジルーがヘディングシュートするも、枠を外す。
序盤はお互い攻め合った展開だったが、マンUが守備を固めると、次第にゲームは膠着状態になってくる。アーセナルが主導権を握って攻めるが、なかなか決定的なチャンスをつかめない。10分、右SHロシツキーのミドルシュートがCBビディッチに当たってコースが変わるが、GKデヘアが何とかファインセーブで弾き出す。
18分、左SHマタのスルーパスにCFファンペルシーが抜け出し、切り返しからシュートを放つが、枠の外。マタとルーニーの距離が遠く、二人が絡むシーンはほとんど見られない。25分、カソルラのCKにCFジルーがヘディングシュート。アーセナルはOHエジルがボールに触るシーンがほとんど見られず、左SHカソルラも消えている。35分、左SHカソルラのクロスに左SBギブスがヘディングシュート。だが難なくGKデヘアがキャッチ。アディショナルタイムにも左SHカソルラのクロスにCFジルーがヘディングで合わせるが、枠には飛ばない。
前半はアーセナルがポゼッション高くパスを回すが、マンUの中央の守備が堅い。お互いプレスも厳しく、膠着したまま前半を終えた。
後半頭から右SBラファエルに代えてCBファーディナンドを投入。スモーリングを右SBにする。後半も前半同様、お互いなかなか攻め切れず、膠着状態が続く。17分、エジルのCKにCBコシエルニがヘディングシュート。右SHバレンシアが枠内でヘディングではね返すが、これが後半最初のシュート。マンUは21分、マタがミドルシュートを放つが、枠を外す。マンUも全く攻め手がない。マタもルーニーもファンペルシーもほとんど画面に出てこない。
お互い膠着状態のまま時間が過ぎていくと、後半30分、アーセナルが右SHロシツキーに代えてオクスレードチェンバレンを、マンUは左SHマタを諦め、ヤヌザイを投入。「マタよ、お前もか!」 ルーニーとの連携が十分できていない現状では、香川の方がまだましという気もするが、結局モイーズ監督はパスで崩すサッカーができないのではないか。
選手を交代して最初にチャンスをつかんだのはアーセナル。32分、右SBサーニャのクロスにCFジルーが飛び込むが、わずかに届かない。直後の33分、CBコシエルニからの縦パスを受けたCHウィルシャーにCHキャリックがプレスをかけてボールを奪うと、パスを受けたCFファンペルシーがドリブルから右に流して、OHルーニーの絶妙のクロスにファンペルシーが走り込みヘディングシュートを放つ。GKシュチェスニーがスーパーセーブ。弾き返したボールはバーに当たってはね返った。
一方アーセナルも39分、CFジルーがゴール前で粘ってのポストプレーにSHカソルラが走り込んで左に流し、OHエジルの落としからカソルラがミドルシュート。しかしGKデヘアもファインセーブ。45分にもCFジルーの落としからSHカソルラがミドルシュートを放つが、これもGKデヘアが横っ飛び弾き出す。結局ここでタイムアップ。ゲームは0-0のスコアレスのままドローで終わった。
攻めあぐむアーセナル。それでもこの後10日ばかりの休養で、エジルやカソルラにも本来の動きが戻ってくるのではないか。勝ち点差1。まだまだ厳しい首位争いが続く。一方それ以上に深刻なのがマンU。ルーニーとファンペルシーの個人技以外、全く攻め手がない。いったい今後どういうサッカーを目指すのか。マタもこのサッカーを続ける中ではけっして特効薬とならないことが明らかになった。香川にもチャンスがあるのかもしれない。だがまずは監督交代が先ではないか。