とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこはドイツに力負け。後半のポジションチェンジを突かれ、失点を重ねる。

 アルガルベ杯決勝戦。3連勝で決勝に進出してきたドイツとの対戦。日本は右SBに有吉を起用、GKは山根、後は先のスウェーデン戦と同じメンバーが先発した。
 序盤は両チーム互角の展開。阪口をアンカーに熊谷と岩清水のCBは盤石。集中力高く守るが、攻撃もドイツの堅い守備を破れない。16分、CH阪口の縦パスを受けたCF大儀見がミドルシュート。初シュートを放つと、17分、右SH川澄からのパスをOH大野がポストプレー、CH澤が左に流し、左SH宮間がミドルシュート。何とかこじ開けようと試みる。
 ドイツも18分、バックパスをFWミッタークがカットし、落としをFWシャシッチがミドルシュート。ゴール前に走り込んだ左SHアウデールの背中に当たる。さらに23分、FWミッタークのクロスを右SHアルシが左に流し、FWシャシッチがシュート。26分にはDFからのフィードをFWシャシッチが落とし、FWミッタークのスルーパスに右SHアルシ氏が走り込んでクロス。日本のゴール前を通過するが、右SB有吉がクリアした。
 ドイツに押され気味の日本だが、パスカットからカウンターで攻め上がる。28分、OH大野が右へ斜めの長いパス、右SH川澄が走り込んでシュート。GKシュルトのファインセーブをCF大儀見が詰めてシュートを放つが、ポストにはね返される。さらにCH澤が飛び込むが、ドイツDFも必死。ライン上で何とかGKシュルトが抑え込んだ。なでしこ、惜しいゴールチャンスだった。
 日本は31分にもCF大儀見のスルーパスに右SH川澄が抜け出してミドルシュート。日本は積極的に裏を狙う。ドイツは38分、CHゲースリンクから右に展開、右SHアルシのクロスをFWシャシッチがヘディングシュート。さらに39分、CHマロジャーンの縦パスを受けたFWシャシッチがスルーパス。FWミッタークが走り込んでシュートを放つが、GK山根がセーブ。前半はほぼ互角で終えた。
 後半頭からドイツはCHゲースリンクに代えてケスラーを投入。日本も右SB有吉に代えて近賀。さらに澤に代えてFW岩渕を投入し、宮間をCHに、大野を左SHに下げる。しかしその左サイドをドイツに突かれる。後半開始早々の1分、左SBケンメからのアーリークロスをDFがストップしたボールをFWシャシッチ、右SHアルシとつなぎ、右に流してCHケスラーがシュート。見事に決まり、ドイツが先制点を上げた。
 さらに5分、右サイドを右SHアルシがドリブルで駆け上がり、クロスにFWミッタークがCB熊谷とCB岩清水の間に走り込んでヒールでシュート。きれいに決まってあっという間に2点差を付けられた。日本は左SH大野が上がりがち。CHとのコンビも十分でなく、左SB宇津木が一人で左サイドを守る形となり、翻弄された。そして16分、FW岩渕がドイツCHのプレッシャーを受けて落とすと、このボールをドイツに拾われ、CHマロジャーンが抜け出しミドルシュート。ドイツが3点目を挙げる。
 日本は20分、左SH大野に代えて安藤を投入。これで何とか左サイドは止まるようになったが、それでも球際で力負け。中盤中央のバイタルエリアでボールを奪われては再三ドイツの攻撃を浴びる。22分、シャシッチのFKはGK山根がファインセーブ。だがFWミッタークがすぐに詰めてシュートを打たれる。28分にもCF大儀見のポストプレーからCH宮間に落としたところをFWシャシッチに狙われ、奪われるとそのままドリブルからシュート。CB熊谷が何とかクリアしたが、その後もドイツのショートカウンターを次々と浴びて、それを止められない。
 42分、ようやくCH宮間の長いスルーパスが通り、右SB近賀が抜け出して、切り返しからシュートを放つが、GKシュルトの正面。逆に前掛かりになった日本のDFの裏に次々とスルーパスを出されては圧倒される。その後は何とか守り切ったが、最後までリズムを戻せず、後半は完敗。0-3でドイツが勝利した。
 敗因は後半開始早々のポジションチェンジによる連携不足と明らかだが、巻き返すことができなかったのは残念。勉強になったゲームと言ったところか。今回、アルガルベ杯ではアメリカ、デンマークスウェーデン、ドイツの強豪チームと連戦することができて本当によかった。今シーズン、外国へ移籍した選手が多いだけに、代表選手がそろう機会は今後少なくなる。今大会を基準に課題をつぶし、5月からのW杯予選に臨みたい。