とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

一瞬のミスにつけ込み、あっという間に4ゴール。チェルシーは強い。

 プレミアリーグ第29節、首位チェルシーに5位トットナムが挑むロンドンダービー。トットナムも監督交代後は白星を積み重ねているのだが、厳しい日程の中でパウリーニョをベンチに置き、右SHに本来右SBのウォーカーを起用。右SBにはノートン。シュルレやアザールらによるサイドからの仕掛けに抗するため、やや守備的な布陣を布いてきた。
 それでもチェルシーの攻撃は速い。4分、CHランパードがヘッドで縦に入れると、左SHシュルレがつなぎ、CFエトーから右に流して右SHアザールがシュート。枠は外すが、縦パスをスイッチにあっという間に攻撃陣が前進、相手ゴール前までボールを運ぶ。トットナムは序盤、守備を重視。後方でパスを回してロングボールからカウンターを狙うが、チェルシーのプレスが速い。DFラインにまで厳しく追い回していく。
 14分、トットナムのCHベンタレブがヘッドでつなぎ、CFエトーのヘッドの落としをベンタレブがシュート。23分には左SBフェルトンゲンのクロスのクリアをCHサンドロがミドルシュート。GKチェフがファインセーブを見せる。次第にトットナムのボール保持率が高くなりパスを回すが、チェルシーは隙のない守備ブロックを作ってボールを中に入れず、奪うと即カウンター。29分、ランパードのFKにCHマティッチがヘディングシュート。さらにCFエトーがドリブル突破からシュート。だがお互い守備を固めて決定機はなかなか作れず、膠着状態。前半はこのままスコアレスで終えた。
 後半頭からランパードに代えてOHオスカルを投入。チェルシーが攻撃力を強める。まずは1分、トットナムの左SBフェルトンゲンがドリブルで切れ込みミドルシュートチェルシーも2分、右SHに回ったシュルレからのクロスにCFエトーがわずかに届かず。4分、トットナムがCKからCBカブルがヘディングシュート。GKチェフ、ナイスセーブ。5分、右SHシュルレがミドルシュート。互角に攻め合う展開。
 しかし11分、左SBフェルトンゲンがプレスを受けて切り返そうとしたところで足を滑らせ、転びながらバックパス。これにCFエトーが反応してボールを奪いシュート。わずかのミスにつけ込み、チェルシーが先制点を挙げた。トットナム不運。しかし、これで気落ちしたか、トットナムの守備が崩れていく。
 15分、CBテリーからのロングパスが左SHアザールにピタリ。クロスにCFエトーが走り込んだところを後ろからCBカブルが倒してしまう。PK。しかもカブルが一発レッド。退場。PKはアザールが決めて、チェルシーが2点目と突き放した。
 CBが一人いなくなったトットナムは16分、サンドロをCBに下げて、CHパウリーニョを投入する。チェルシーは21分、シュルレに代えて右SHウィリアンを投入。23分、右SHウィリアンの長いアーリークロスを左SHアザールが落とし、CFエトーがドリブルで運ぶもブロックされる。
 27分にはトットナムのもう一人のCBドーソンも足の不調を訴えてフライヤーズに交代。先発CBが二人とも交代する非常事態。こうなるとチェルシーも余裕。後方で遊びのようなパスを回し、そしてカウンター。30分、右SHウィリアンのスルーパスに左SHアザールが走り込み、クロス。CFエトーにわずかに届かない。31分にはCFエトーデンバ・バに交代した。
 38分、左SHアザールのスルーパスに右SHウィリアンがドリブルで前に運び、クロスにOHオスカルがシュート。そして43分、左SHアザールのスルーパスにOHオスカルが走り込み、クロスにCFデンバ・バがシュート。ダメ押しの3点目。さらに44分、GKロリスからのゴールキックを右SHウォーカーがヘッドでバックパス、これをCFデンバ・バが見逃さず、奪ってシュート。4点目を挙げて4-0で勝利した。
 前半は互角と言っていい緊張感あるゲームだったが、フェルトンゲンのミスから先制点を挙げると、カブル、ドーソンの退場という不運もあり、チェルシーが圧勝した。前方からしっかりとプレスをかけて、奪えば即ショートカウンターの攻撃は鋭い。いかにもモウリーニョらしい負けないサッカーだ。このまま優勝へ一直線の強さを感じる。