とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

今年は中堅チームも面白そう。ヴィッセル対FC東京は激しい好ゲームの末、2-でヴィッセルが初白星。

 ここまでお互い2引分け。そろそろ勝利がほしいゲーム。マルキーニョスや増川の加入などメンバーが大きく変わったヴィッセルに対して、FC東京はフッカデンティ新監督が就任しサッカー自体を変えてきた。
 開始1分、右SB高橋峻希が右サイドを駆け上がり、ファールで得たFKをCHチョンウヨンが蹴ると、右SHペドロ・ジュニオールが押し込む。ここはオフサイドの判定となったが、序盤からヴィッセルが積極的に押し込んでいく。4分にも右SB高橋からのクロスが2本。右サイドからの攻撃が積極的。
 小川慶治朗の負傷で左SHに入った松村も次第にゲームに慣れて攻撃に参加する。8分、松村から中にパスを入れると、CH田中のスルーパスに右SHペドロ・ジュニオールが抜け出す。11分、FC東京もCFエドゥーのスルーパスに左WG渡邉が抜け出しシュート。FC東京がようやくシュートを放った。しかし13分にはOH森岡から左に展開、左SB茂木からクロスが入る。ヴィッセルのサイド攻撃が効いている。FC東京も25分、左WG渡邉から左に展開、左SB太田の上がりからクロスのはね返りを右WG武藤がシュート。サイドネットに外す。
 ヴィッセルはメンバーも変わったが、サッカーの内容も大きく変わった。チョンウヨンをCHにマルキーニョスペドロ・ジュニオールもよく中盤に下がってはパスを回していく。28分、CFマルキーニョスからパスを受けた左SH松村がシュート。GK権田がセーブ。31分、松村からCFマルキーニョスがパスを受け、狙い澄ませたミドルシュート。わずかにゴール右上角に外れた。
 FC東京は新加入のエドゥーをCFに、渡邉と新加入の武藤を両ウィングに置く3トップ。三田と東をインナーハーフに置いて、CHは高橋秀人。当初は右WG武藤、左WB渡邉の先発だったが、30分過ぎにポジションを左右チェンジすると、特に右サイドの連携が戻り、押し返していく。38分、右IH東から右に流し、右WG渡邉のクロスに左WG武藤がシュート。40分、右WG渡邉が右SB徳永とのワンツーで抜け出し、大きなサイドチェンジに左IH三田が折り返すと、DFエドゥーが走り込む。41分、CFエドゥーのスルーパスに左WG武藤が走り込んでシュート。42分、右IH東のクロスにCFエドゥーがシュート。GK山本がファインセーブ。43分には右SB徳永のクロスをCFエドゥーが落とし、右WG渡邉がシュート。前半終盤はFC東京が圧倒したが、ゴールは遠かった。前半はスコアレスで折り返した。
 後半も序盤はFC東京ペース。6分、左IH三田の仕掛けに堪らずファール。PA前絶好の位置のFKを東が蹴ったが、GK山本がキャッチした。そして7分、ヴィッセルの左SH松村がドリブルで仕掛けると、右WG渡邉と右IH東で挟み込み、東がバックパス。しかしこのパスに右SHペドロ・ジュニオールが反応して奪うと、最後はマルキーニョスがゴール。FC東京のミスからヴィッセルが先制した。そして9分、CH田中に代えて橋本を投入。すぐに守備を固める交代をする。
 FC東京はCFエドゥーが身体も強く、前線でよくボールに触って攻撃の起点となる。12分にはCFエドゥーのポストプレーにCB増川が倒し、FKを得るが、太田のFKは枠を外した。そして17分、左サイドを左SH松村がドリブルで仕掛けると、縦パスを中央で受けたOH森岡が左に持ち出してミドルシュート。これが見事に決まり、ヴィッセルが突き放す。
 ヴィッセルは19分、CFマルキーニョスに代えて高柳を投入。攻撃はペドロ・ジュニオールと松村、森岡に任せ、橋本を中央に右高柳、左チョンウヨンの3ボランチで守備を固める。FC東京も21分、武藤に代えて米本を投入。中盤の布陣をダイヤモンド型にした4-4-2に変更。エドゥーと渡邉の2トップにトップ下は三田。東を左SHに回す。
 すると21分、OH三田からのクロスに右SH米本が走り込み、DFを引き付けた裏にFWエドゥーがシュート。FC東京が1点を返した。その後はカウンター攻撃を主体に守るヴィッセル対反撃するFC東京の激しいゲームが続く。22分、左SH松村がCFペドロ・ジュニオールとのワンツーで抜け出しシュート。GK権田のセーブのはね返りを右SH森岡がシュート。36分には左SH松村のスルーパスにCFペドロ・ジュニオールが抜け出しシュート。
 FC東京は34分、渡邉に代えて河野を投入。CFエドゥーの下で、三田と河野が短いパスをつないでヴィッセル・ゴールに迫る。38分、密集の中から河野がシュート。DFがクリア。41分にはCH高橋に代えてFW平山を投入。力攻め。アディショナルタイムには左SB太田のドリブルから、OH河野が落とし、右SH米本のスルーパスに大田が走り込む。わずかに届かず。さらにアディショナルタイム1分、三田のクロスにエドゥーがシュート。GK山本がセーブ。2分、FW平山がヘディングシュート。これもGK山本が守る。さらに3分、右SB徳永のクロスをFWエドゥーが落とし、OH河野がシュート。これもGK山本がセーブして、ついにタイムアップ。ヴィッセルがホームで初白星を手に入れた。
 しかし激しいゲームだった。CHチョンウヨンとCFマルキーニョスがボールを収め、SH松村や右SB高橋など小柄な選手たちが積極的に仕掛けるヴィッセルに対して、三田と東をIHに入れたFC東京も攻撃的だ。一方、守備陣もCB増川を加えたヴィッセルに対して、日本代表のCB森重とCH高橋で守るFC東京とどちらも強力だ。序盤、スタートダッシュには失敗した両チームだが、魅力あるいいサッカーを見せている。中堅チームが元気な今シーズンはJリーグも面白そうだ。