とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヴァンフォーレ魂の守備でマリノスに勝利。グランパスの若手が無得点だったのも仕方がない。

 未だ未勝利のヴァンフォーレがここまで3連勝のマリノスをホームに迎えたゲーム。先日のナビスコ杯でグランパスの若手攻撃陣が手も足も出なかったヴァンフォーレの守備だが、マリノス相手にはどうなのか。興味を持って観始めた。
 ヴァンフォーレクリスティアーノをワントップに右から河本、新井、マルキーニョス・パラナ、石原と中盤に4人を並べる。先日のグランパスはこの中盤を最後まで破ることができなかった。マリノスも中村が中盤底まで下がって、ブロックの隙間を突く縦パスを入れるが、ヴァンフォーレのDF陣もよく集中。なかなか前に収めることはできず、DFがはね返す。
 そしてヴァンフォーレはカウンター。20分、CH新井の縦パスにCB中澤が処理にややもたつくと、CFクリスティアーノがうまく奪ってミドルシュート。GK榎本が何とか弾き出す。直後の21分、福田のCKにCB佐々木がヘディングシュート。その後もヴァンフォーレが守備を固めると、なかなか攻め手が見出せないマリノス。34分、OH中村のスルーパスにCF伊藤が走り込むが、GK岡がクリア。ヴァンフォーレも39分、CFクリスティアーノから右に流し、右SB福田のクロスに右SH河本が走り込む。フリックするがうまく転がらずクリアされる。
 マリノスは44分、CF伊藤から左に展開、CH中町がクロスを入れるが、右SH兵藤に届かず、DFがクリアする。前半はついにマリノスがシュートも打てないまま、スコアレスで終わった。シュートどころかCKもFKもなし。スタッツにここまでゼロが並ぶのも珍しい。それほどヴァンフォーレが完璧に封じた。
 ハーフタイムの城福監督のコメントがすばらしい。「どうやって攻撃しますか」と聞かれて、「無失点に抑えて、それから攻撃。この順番を間違えてはいけない」。だが、後半早々、ヴァンフォーレが攻め込んでいく。2分、CKからFKを得て、福田のFKにCB佐々木がヘディングシュート。ここはGK榎本に弾き返された。
 後半はさすがにマリノスも前掛かりに攻め込んでいく。10分には中村のCKにCB中澤がヘディングシュート。これがマリノス初めてのシュート。だが守るヴァンフォーレも15分にはカウンター。右SH河本が抜け出して、CFクリスティアーノに預けるが、CB中澤がカバーしてクリアした。
 さすがにマリノスもこのままではおけない。16分、いよいよ兵藤に代えて左SH齋藤を投入。しかしヴァンフォーレもよく守る。そして23分、CHマルキーニョス・パラナから中に入れると、CFクリスティアーノが惹き付けて左に展開。左WB阿部のクロスに右SH石原が走り込みシュート。ヴァンフォーレが先制点を挙げた。
 マリノスは26分、CH中町に代えてFW藤田を投入。前線に伊藤と二人並べて高さで攻める。35分には左SH齋藤のドリブルで得たCKを中村が入れるが、ヴァンフォーレDFがクリア。その後も39分、42分と中村のFKをGK岡が飛び出してパンチング・クリア。
 アディショナルタイムは長い6分。1分には左SH齋藤が抜け出してクロスを入れるもGK岡が飛び出してクリアする。最後まで必死に守り切ってついにタイムアップ。1-0。最少得点でヴァンフォーレが今シーズン初勝利をホームのサポーターにプレゼントした。よくやった、ヴァンフォーレ
 やはりヴァンフォーレの堅守はすごい。グランパスの若手陣では歯が立たなかったのも当たり前。今シーズン、ヴォルテスに続く降格候補と思っていたが、いやいや粘り強い守備は意外にふんばるかもしれない。今後も堅守を楽しみにしたい。