とんま天狗は雲の上

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香川の調子がようやく戻ってきた。それともモイーズ監督が学習したのかな?

 結局、CLの準々決勝はバイエルンに3-1で敗戦し敗退したマンUだったが、香川は2戦連続フル出場。ようやく調子が戻ってきた。それともモイーズ監督がようやく香川の実力を学習したのかな。遅ればせながら先週の第33節ニューカッスル戦を観戦した。
 序盤は互角の展開。いや膠着状態といった方がいいかも。お互い攻めていくが、序盤のうちは守備もしっかりしていて、なかなかゴール前まで迫れない。香川は左SHで先発したが、OHマタとうまくポジションチェンジして中に入り、パス回しに参加する。しかし前半18分、右SHヤングがDFと絡んだ際に手を痛めて退場してしまう。交代にヤヌザイがそのまま右SHに入るが、縦へは突破を図るが中を向けず窮屈そうにプレーをしている。
 するとニューカッスルは21分、ゴールキックから右SHアニータがヘッドで落とし、CFシセがオーバーヘッドでゴールを狙う。24分には右SBサンコンのクロスにCFシセがヘディングシュート。GKリンデゴーアがファインセーブで弾き出す。だがニューカッスルも遠目からのクロスにCFシセが強引なシュートを放つ以外に攻め手はない。マンUは25分過ぎから香川を右SHに回し、ヤヌザイと左右を逆にすると、次第にマンUペースになってくる。
 そして39分、OHマタがDFの寄せに粘ってポストとなると、縦パスにCHフレッチャーがドリブル。ニューカッスルのCHゴスリングが堪らず倒し、PA前でFKを得た。これをマタがきれいに決めて、マンUが先制点を挙げた。44分にはCBからのフィードをCFエルナンデスがCBウィリアムソンと競り合うと、こぼれ球を右SH香川が拾ってドリブルから絶妙なスルーパスエルナンデスがシュートを放つが、わずかにポストにはね返される。惜しい。だが香川のプレーは素晴らしかった。中盤まで下がってはよくボールに触り、リズムを作ってスペースに展開していく。香川がマンUのゲームを作っている。
 後半もマンUがペースを握る。そして5分、GKリンデゴーアからのフィードをCBコロッチーニがヘディングすると、このボールを右SH香川が拾って縦パスにCFエルナンデスが走り込みクロスを入れる。OHマタが一旦切り返して冷静にゴールに流し込み、後半早々マンUが追加点を挙げた。パス出し後も走り込んだ香川だったが、クロスにわずかに届かず、シュートはマタに譲った。今シーズン初ゴールのチャンスだったが残念。15分にもOHマタから右に展開、右SH香川のクロスにCFエルナンデスがシュートを放つも枠を外す。
 そして19分、左SHヤヌザイがボールを持つと香川が絶妙な走り出し。ヤヌザイのスルーパスを受けてクロスにCFエルナンデスが飛び込む。ゴール。3点目。ヤヌザイのスルーパスを引き出した香川の動きが見事だった。
 ニューカッスルは16分、OHデヨングに代えてベンナルファを投入。マンUは19分、左SBエブラに代えてビュットナー。さらに25分、CHフェライニに代えて右SHナニを投入する。CHをフレッチャー一人にして、トップ下にマタと香川を並べる4-1-4-1の布陣だが、これがなかなかうまく機能しない。CFフレッチャーにOHマタと香川で重なって、バイタルエリアの守備がかえってスカスカになってしまう。
 26分、ニューカッスルのCHティオテのサイドチェンジのパスに右SBバレンシアが不慣れな守備で頭を越えられ、CFシセが強烈なシュート。GKリンデゴーアのスーパーセーブに救われる。さらに39分、OHベンナルファから左に展開。左SBアイダラのクロスにCFシセがシュート。これもGKリンデゴーアが三度目のファインセーブ。ニューカッスルの前にGKリンデゴーアが立ちはだかった。
 後半25分以降は守備に終始したマンUだったが、アディショナルタイム3分、左SHヤヌザイの縦パスにOHマタが抜け出し、ヒールで落としたボールをヤヌザイがシュート。ダメ押しの4点目を入れてマンUが勝利した。その前の45分、香川もエルナンデスとのコンビでゴールに迫るが、DFに囲まれシュートが打てず。ゴールチャンスの点でヤヌザイと差をつけられている。早くゴールを決めたいものだ。
 それでもその後のCLバイエルン戦でも香川を先発起用。押し込められる展開だったようだが、その中でも香川をフル出場させたというところはモイーズ監督もようやく香川の価値と能力を理解してきたということだろう。プレミアリーグは残り5試合しかないがようかく香川の調子が上がってきた。この調子を6月まで維持し、同様にミランで信頼を勝ち取りつつある本田ともどもW杯でひと暴れしてほしい。ようやくいつもの香川が戻ってきた。期待したい。