とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヒルズボロの悲劇から25年。リバプール、マンCを破り、悲願の優勝へ歩を進める。

 ヒルズボロの悲劇から25年。両チームの選手が黒い腕章を巻いてゲームに臨んだゲーム。勝ち点差は4ながら残りゲームはマンCの方が2試合多い。両チームとも絶対負けられない一戦だ。
 序盤、9連勝中、14戦無敗の好調リバプールが攻勢をかける。そして6分、FWスアレスのスルーパスにOHスターリングが抜け出し、切り返しフェイントからゴールを決める。両サイドにスアレスとストゥーリッジが走り込んでDFを惹き付けたのも大きい。GKハートが前に出過ぎて、DFと一緒にフェイントにやられた。
 マンCがようやく反撃できたのは14分。CFジェコのクロスを左SHナスリが落とし、CHトゥーレがミドルシュート。しかしY.トゥーレがこのシュートの際に右足股下を痛めて、19分にはハビ・ガルシアと交代してしまう。
 そして26分、CHコウチーニョのCKにCHジェラードがヘディングシュート。GKハートがかろうじて弾き出す。しかし直後のCKをジェラードが蹴ると、CBスクルテルがヘディングで逸らす。ゴール。あっという間にリバプールが2点目を挙げた。
 2点リードされてようやくマンCが動き出す。30分を過ぎてようやくパスが回り出し、攻め込んでいく。31分、OHダビド・シルバのスルーパスにCFジェコが走り込みシュートを放つが、CHジェラードがきっちりとコースを切るスライディング。リバプールは攻撃だけでなく、守備でもよく守る。そしてカウンター。両チーム、大きな展開でパスが回り、選手がよく走る。
 42分、CFジェコが下がってドリブルでキープするが、CHコウチーニョが奪うと、ドリブルからシュート。44分、左SHナスリから右に展開。右SHナバスのクロスにOHシルバがヘディングシュート。アディショナルタイムには右SHナバスのクロスにCHフェルナンジーニョボレーシュート。前半終盤、マンCが攻め込んだが、リバプールが守り切った。
 後半に入ってマンCは序盤から高いプレスを仕掛ける。5分には右SHナバスに代えてミルナーを投入。左右にダイナミックに動き、攻撃を活性化する。そして12分、CHフェルナンジーニョがドリブルで右にボールを運ぶと、右SHミルナーがいったん中に戻して、フェルナンジーニョのスルーパスに縦に走り込み、クロスに中でOHシルバがシュート。ようやくマンCが1点を返す。
 15分にはOHシルバがドリブルからシュート。DFのクリアをもう一度拾ってクロスを入れるが、わずかにCFジェコが届かない。そして18分、左サイドの崩しから右SHミルナーが縦パスを入れると、左SHナスリとOHシルバのパス交換からシルバがクロス。これがリバプールの右SBジョンソンの足に当たり、ゴールに転がり込む。マンCのゴール。ついに同点に追い付いた。
 21分、リアプールは足を痛めたストゥーリッジに代えて中盤にアレンを投入。コウチーニョをトップ下に上げる。22分、リバプールのDFの横パスをカットしたCFジェコがミドルシュート。だがGKミニョレがナイスセーブ。ここでマンCはCFジェコに代えてアグエロを投入した。アグエロは30分、CHガルシアの縦パスにDFを背負って抜け出すと、ゴール前にクロスを入れるが、わずかにOHシルバに届かない。しかしアグエロの目立った活躍はこれくらい。ジェコが好調だっただけに、この交代がマンCの勢いを弱めてしまった。
 ゲームは33分、リバプールスローインをCBコンパニーがクリアしようとしてミスキック。これを見逃さずOHコウチーニョがダイレクトでシュート。これが決まり、またもリバプールがリードする。マンCも37分、ミルナーのCKにCBデミチェリスがヘディングシュートを放つが、GKミニョレがキャッチ。その後も40分モーゼス、アディショナルタイムにはCHルーカスを投入して守り切り、3-2でリバプールが勝利。優勝に大きく一歩を踏み出した。
 ゲーム後、ジェラードが泣きそうにしていたのが感慨深い。選手たちが円陣を作って喜びあい、言葉を交わした。24年振りの優勝に向けて檄を入れていたか。いよいよ優勝も夢でないところまでやってきた。36節、チェルシーとの首位決戦が楽しみだ。