とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マンU、ギグス兄貴の信頼に応えてのびのびサッカーで快勝。モイーズのくびきから放たれた仲間たち。

 モイーズ監督が解任され、ギグスが暫定監督になって最初のゲーム。先発はルーニーをCFにウェルベックがやや下がった位置に控える。右SHにバレンシア、左SHに香川。CHはクレバリーが久し振りに先発した。久し振りと言えばCBはファーディナンドとビディッチ。昨シーズンまでギグスとともにプレーしてきた仲間が兄貴の信頼に応えてプレーした。
 サポーターの雰囲気も格段にいい。チャントに応えて選手たちがのびのびとプレーする。両CHがピッチ全体大きく動けば、香川も所狭しと動き回る。やや下がってスペースをもらったウェルベックも動きやすそう。キープ力のあるルーニーが前線にいるとチームが落ち着く。
 マンUが圧倒的にボールを保持してパスを回していく中、次第にチャンスをつかんでいく。14分、左SBエブラのクロスのこぼれをFWウェルベックがシュート。23分、CHクレバリーから左に展開、左SBエブラのクロスに左SH香川がトラップで前に出てシュート。うーん、ダイレクトでは難しかったか。
 だが降格圏内が近づくノーリッチもがっちり守備ブロックを作ってしっかり守る。前半シュートは一本も打てなかったが、とにかく守るノーリッチに対してマンUはなかなか攻め切れない。38分、左SH香川が中にパス、CFルーニーのスルーパスに香川が抜け出すが、DFがクリア。さらに右SBジョーンズのクロスに香川が飛び込んでシュート。サイドネットに外れる。39分、右SHバレンシアミドルシュートをGKルディが弾いたところに左SH香川が詰めるが、わずかに届かない。
 そして40分、右SBジョーンズのクロスがDFの間を抜けてファーサイドへ。FWウェルベックが抜けようとしたところをノーリッチの右SBホイッタカーが引っ張り倒してしまう。PK。これをルーニーが落ち着いて決めて、ようやくマンUが先制した。前半は1点のリードで終了する。
 後半3分、左SH香川が中から左に開いたCFルーニーにパス。そのまま香川がCHジョンソンを引き連れてゴール前に上がると、ルーニーが中に切れ込んでミドルシュート。これが見事に決まりマンUが2点目を挙げる。
 その後も香川が積極的にボールに絡む。6分、右SHバレンシアのスルーパスに左SH香川が抜け出し、クロスにバレンシアが走り込む。DFがクリア。9分には左SBエブラのクロスにFWウェルベックがシュート。GKルディがファインセーブ。直後のCKにはCHキャリックがフリックしたボールにCBビディッチがヘディングシュート。ポストの右に外すが、みんなよく特長を出してのびのびとプレーしている。
 15分、ウェルベックに代えてOHマタが出場。するとまた一段とパスが回る。18分、CFルーニーミドルシュートをGKルディが弾く。右SHバレンシアが拾って落とすと、右SBジョーンズのクロスにOHマタが走り込む。シュート。マンUが3点目を挙げる。20分には香川に代えて左SHヤング。さらに26分、クレバリーに代えてCFエルナンデスを投入。ルーニーをCHに下げる。
 28分、左SBエブラのクロスに右SHバレンシアがシュート。OHマタがヘッドで押し込み4点目。マンUが4-0と突き放す。その後も30分、左SHヤングが切れ込んでのミドルシュート。31分、右SHバレンシアミドルシュート。37分にはCFエルナンデスがOHマタや右SHバレンシアとワンタッチでパス交換をしてゴール前に迫る。最後はCHルーニーがシュート。交代選手も含めてマンUの選手たちが気持ち良さそうにプレーする。よく動き、プレスも最後まで緩まない。そして何より4点リードしても攻撃をしようという積極的な姿勢が気持ちいい。
 40分、CHジョンソンのミドルシュート。43分、左SHスノッドグラスがミドルシュート。さらに45分には左SBオルソンのミドルシュートがDFに当たりバーを叩く。最後はノーリッチが積極的にシュートを放って攻め立てるが、マンUは落ち着いて対処。最後まで守り切ってギグス暫定監督の初采配を勝利で飾った。
 とにかくこのゲームのキーワードは「のびのび」。監督の信頼を受けて、先発メンバーだけでなく、交代出場選手もそれぞれ特長を出して気持ちよくプレーした。いかにこれまでモイーズ監督の下で型に嵌められた窮屈なプレーを強いられてきたかを示すかのようなプレーぶりだった。
 ようやくマンUらしさが戻ってきた。この雰囲気なら香川も気持ちよくプレーできる。いや、インテルへの移籍を決めたビディッチや移籍が噂されるナニ他の選手も考え直すのではないかと思うほど。香川もどうするか。新監督はファンハールで決まりらしい。来シーズンに向けて悩むオフがやってきそうだ。