とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ミランダービーは本田出場せず。長友は好調をキープし、いつものプレーを披露するも、ゴールはデヨングのドンピシャヘッドでミランが勝利。

 本田対長友の日本人対決が期待されたミランダービーだが、本田は左足首捻挫の影響でベンチスタート。右SHのポジションにはポーリが先発した。いやポーリは右CHの4-3-2-1のフォーメーションだったかもしれない。対するインテルはパラシオとイカルディの2トップ。カンビアッソをアンカーにコバチッチとエルナネスがSH。右WBには久し振りにジョナタンが入った。
 前半序盤は静かな立ち上がり。お互い守備を固めてまずはゴールをやらない構え。長友もミランの右サイド、右SBデシーリョとポーリをしっかり抑える。19分、左CBロランドのフィードに左WB長友が走り込み、ライン際で抑えると右SBデシーリョを抜いて中に切れ込みクロス。FWパラシオが詰めるが、その前でGKアッビアーティがセーブした。
 逆にミランも25分、OHターラブトのスルーパスに右SBデシーリョが走り込みシュート。長友の裏を取られる。28分にはCFバロテッリのキープからOHカカがシュート。さらに37分、攻め込まれた位置からCHデヨングがフィード。OHカカが走り込み、二人のCBに挟まれながらミドルシュート。バーを叩く。崩し切らなくても惜しいシュートを放つ。両チームとも個人能力は高い。
 一方、インテルは中盤でエルナネスがよくがんばっているものの、二人のFWパラシオとイカルディにボールが渡ることは少ない。39分、右WBジョナタンが走り込み、仕掛けてクロス。GKアッビアーティが抑えるが、その後ろには左WB長友が詰めていた。
 前半はお互いしっかり守りつつ、虎視耽々と隙を窺う展開。静かなまま前半を終えた。
 後半に入ると次第に熱を帯びた局面の闘いが始まる。だが序盤はまだがっぷり組み合う展開。14分、カカのCKにCBメクセスがヘディングシュート。だが枠を外す。ややミランが押し込む展開か。そして20分、中盤右斜めからのFK。キックの直前にミランの選手がいったん動いて壁を崩し、戻ったところにバロテッリの鋭いFKがゴール前に入る。マークを外したデヨングがドンピシャ・ヘディングシュート。ミランバロテッリのスーパーFKとデヨングのベテランらしい老獪な動きで先制点を挙げた。
 インテルも直後の23分、CHエルナネスのスルーパスにFWパラシオが走り込みシュートを放つがDFがブロック。その後は25分、インテルカンビアッソに代えてグラリンを入れると、ミランもポールに代えてムンタリを投入。守備を固める。さらに31分にはカカに代えてCFパッツィーニを投入。バロテッリをOHに下げる。インテルは33分、ジョナタンに代えてアルバレスを投入。ロランドを右SBに回し、長友が左SBの4-1-3-2の布陣。エルナネスをアンカーにコバチッチ、アルバレスグアリンと攻撃的なMFを並べるが、ミランの前になかなかチャンスが作れない。
 逆にOHに下がったバロテッリが効いている。36分にはバロテッリの強烈なFKがゴールを襲う。GKハンダノビッチがナイスセーブ。アディショナルタイム、エルナネスのFKに途中出場のFWミリートがヘッドで合わせるが枠に決まらない。結局このままタイムアップ。がっぷり組み合った質の高いゲームだったが、ミランが1-0と勝利してEL出場に望みをつなげた。
 本田の欠場は残念だったが、長友はいつもながらのプレーを披露し好調ぶりを示したし、伝統のミランダービーらしい緊張感のある重厚なゲームを満喫した。サッカーファンには楽しいゲームだったのではないか。