とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ、ベトナムに快勝。有吉と川村はだいぶチームに溶け込んだが、木龍はまだまだ。上尾野辺と菅澤にももっと活躍してほしい。

 開催国ベトナムとは言え、日本との実力差は大きい。序盤から圧倒的に日本が攻め込んでいく。このゲーム、日本は前試合で好プレーを見せたFW大儀見と右SH木龍が先発。またもう一人のFWは菅澤。左SBには上尾野辺。CHには澤が先発した。
 9分、FW菅澤のポストプレーからFW大儀見のスルーパスにCH宮間が飛び出していく。だがベトナムはゴール前に人数をかけてしっかり守ってくる。12分、ショートCKからCH宮間がクロス。FW菅澤がヘディングシュートを放つが、ポストに当たり撥ね返る。
 ベトナムはカウンター狙い。15分、右WBブティ・ニューンのフィードに左WBグェン・ティ・スエンが走り込みシュート。だがCB岩清水がしっかりとコースに入り、GK福元がセーブした。
 その後も日本が押し込む。FW菅澤がワンタッチでポストプレーを見せれば、FW大儀見は大きく動いて前線でタメを作る。また右SB有吉が積極的によく上がっていく。有吉はだいぶなでしこでのプレーに慣れてきたようだ。24分には右SB有吉のクロスのクリアをCH宮間がミドルシュートを放つ。
 ベトナムは少しの当たりで倒れると、その後が長い。なかなか立ち上がらず時間をかける。ドロー狙いの戦術か。33分、左SB上尾野辺からの縦パスをFW菅沼が落とし、FW大儀見のスルーパスにCH宮間が飛び出すが、DFにクリアされる。上尾野辺は随所で持ち前の巧さを見せるが、右SBに較べればもっと前に出てきて欲しい。もともとCHの選手なだけに中に絞ってゲームを作るシーンもあるが、もっと暴れて欲しい。
 38分、右SB有吉の上がりから右SH木龍が受けて左に展開、左SH川澄のクロスにFW大儀見がヘディングシュート。GKグエン・ティ・キエウチンが正面でキャッチする。ベトナムの堅守の前になかなかゴールが生まれない日本だったが、44分、宮間のCKから左SB上尾野辺がよく粘って落とすと、左SH川澄がミドルシュート。これが決まってようやく日本がゴールを挙げた。1-0の日本リードで前半を終えた。
 後半に入り、日本はSH川澄と木龍がポジションを左右交代する。9分、右SH川澄のクロスにFW大儀見がヘディングシュート。17分には左SB上尾野辺がドリブルで前に上がる。左SH木龍とのパス交換でさらに持ち上がりシュートを放つ。もっともっと上尾野辺に活躍してほしい。19分、宮間のCKのクリアをCB川澄がミドルシュート。DFがブロック。
 そして20分、CKのクリアを左SB上尾野辺が拾ってクロスを入れると、FW大儀見がヘディングで競って、落としたボールをCB岩清水がヘディングシュート。バーに当たってはね返りを左SH木龍がヘッドで押し込んだ。ようやく日本が2点目を挙げた。
 23分、左SH木龍に代えて丸山を投入。24分、右SB有吉がいったん下げると、CB岩清水の縦パスにCH澤が飛び出す。DFのブロックのこぼれ球を右SH川澄がクロス。FW大儀見がきれいに合わせてヘディングシュート。さらに日本が追加点を挙げた。3-0。
 28分には右SB有吉のクロスにFW菅澤がヘディングシュート。菅沼もよくがんばってプレーしたが、大儀見に較べるとまだまだ。直後、FW大儀見を高瀬に交代する。32分、右SH川澄のつなぎからFW菅澤のスルーパスにFW高瀬が抜け出しシュートを放つ。交代出場の高瀬も彼女らしい身体を活かした積極的な仕掛けを見せる。そして41分、FW高瀬が仕掛けてDFをかわしてクロス。FW菅澤が落として右SH川澄がシュート。日本がダメ押しの4点目を挙げた。
 相手が引いて守ったこともあったが、オーストラリア戦に較べると、各選手が積極的にプレーした。中でも右SB有吉はかなりチームに溶け込んできた。一方、木龍はまだまだ。もっと自由に動き回って攻撃にバリエーションを付けてほしい。そして大儀見がいなくなる決勝トーナメントに向けて、FW陣には特にがんばってほしい。菅澤は大儀見ともよく連携が取れていたし、高瀬とのコンビも良さそうだ。第3戦ヨルダン戦はさらに多くを試して優勝への展望を見せてほしい。