とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

自立の覚悟

今週突然、上司が退社することになった。先日その発表があったが、発表の当日まで全く聞いていなかったのでびっくりした。本人にはGW中から話が進んでいたようだが、上層部だけで話が進められ、部下にはいっさい情報が伝わってこなかった。その関係で数人、ポストの異動などがあったが、とりあえず私が異動することはなくてよかった。だが、4月に異動したばかりでわずか2ヶ月でまた再異動することになった友人は戸惑いが隠せない様子だ。私は異動はなかったが、所掌範囲は広がった。はっきり言えば、二人分働け、ということだが、まあできるかぎりでやるしかない。そのことはあまり心配していない。
 そうした具体的なこと以上に心配なのは、これまで上司が行ってきた判断を誰が行うかということだ。もちろん後任人事も決まっており、昨日は引き継ぎのための打ち合わせも行っていたが、現上司はとびきりのワンマンだったため、突然、彼がいなくなると、新上司に同様の判断ができるかどうか。同じようには無理だと思われる。
 今回の退社の件もそうだが、情報を一切外に出さず、自分一人で方針決定し、結果だけを指示するというスタイルでこれまで業務を行ってきた。それに対する不満はもちろんあり、批判する声は社内の各部署で聞こえていたのだが、これまでのようなワンマンな指示が突然なくなるとなれば、それはそれでみんな混乱するだろう。
 みんな批判はしていたが、同時にその指示に不承不承従いつつ、責任と判断を彼に委ねてきたのも事実。指示する人間がいなくなると今度は自分で方針を定め、新上司に上げて最終決定をしてもらう必要がある。たぶん新上司は決定はするが、なぜそういう方針としたのかなどの理由を聞いてくるだろう。判断が上司から部下に降りてくる可能性が高い。今後は、部下がそれぞれ判断し実行していくことが必要になる。一方で、たぶん情報はこれまでよりも多く届けられ、また入手できるようになるはずだ。それはそれで楽しいだろうが、同時に身が引き締まる思いがする。自立の覚悟が必要だ。
 こういう事態は、現上司が定年退社する来年の春にやってくると思ってはいたが、突然その時がやってきた。もっとも新上司も来年春には定年退社する。10ヶ月早くその時期がやってきただけだ。いや、10ヶ月、練習期間が与えられたと思えばいい。
 自立の覚悟と気持ちの整理を迫られている。ナビスコ杯などに観戦に行っている場合ではない、という気もしなくはないが、だからこそ必要とも言える。気持ちに余裕をもって、この事態を乗り切ろうと思う。