とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ドイツは強い。ポルトガルは負傷交代に2失点でいらいら。挙句の果てにレッドカード一発退場で自壊してしまった。

 ラームをアンカーにクロースとケディラをCHに並べ、3人のFWが自在にポジションチェンジをして攻めていくドイツ。対するポルトガルウーゴ・アルメイダのワントップにナニとクリスチアーノ・ロナウドが左右のSHに開く。だが二人の高速ドリブラーがほとんど力を発揮させてもらえなかった。
 5分、C.ロナウドのドリブルからCFウーゴ・アルメイダがシュート。だがゲームはドイツが大きくパスを回して攻め、ポルトガルがカウンターを狙う展開で進んだ。8分、CHメイレレスがボールを奪い、C.ロナウドがドリブルからシュートを放つ。だがその直後、DFからのバックパスを受けたGKパトリシオのフィードをCHケディラがカットしてミドルシュート。ドイツは中盤での厳しいプレスから攻守の切り替えが早く、あっという間にゴール前まで攻め込んでいく。
 そして12分、右SHエジルがダイアゴナルにパスを入れると、CFゲッツェポルトガルの右SBペレイラに止められ、PKを獲得する。これをFWミュラーが落ち着いて決めて、ドイツが早々に先制した。その後もドイツが前へ前へと強い推進力で攻めていく。一方、ポルトガルも何とか対応し膠着状態が続く。25分、右SHナニのミドルシュートはバーの上。
 しかし28分、CFウーゴ・アルメイダが左太股裏の痛みを訴え、エデルに交代した。すると32分、CHクロースがゴール前にダイアゴナルなパス。右WGエジルが入り込んで落とすとCFゲッツェがシュート。これで得たCKにCBフメルスがドンピシャ・ヘディングシュート。ドイツが追加点を挙げる。
 なかなか攻める形が作れないポルトガル。35分にはCHモウチーニョの縦パスに左SBコエントランがフリーになるが、なぜか横パス。C.ロナウドが反応できず、DFがクリアする。モウリーニョが蹴ったCKにCFエデルがヘディングシュート。だが枠を捉えられない。
 すると38分、CFミュラーと競り合ったCBペペが倒れたミュラーに対して頭突きを見舞う。一発退場のレッドカード。なかなかうまくボールを前に運べない攻撃にイライラが募ったか。これで一人多くなったドイツは42分、右WGエジルのキープからCFミュラーが大きく回り込んで、クロスにゲッツェがシュートを放つ。そしてアディショナルタイム1分、CFクロースのアーリークロスミュラーがシュート。DFをかわしてゴールネットに突き刺した。3点目。前半のうちに3点差が付けられ、ポルトガルはすっかり気持ちが萎えてしまった。
 後半頭からCHミゲル・ベローゾに代えてCBリカルド・コスタを投入。守備を補強する。だがドイツの勢いが止まらない。6分、左WGゲッツェのスルーパスに右WGエジルが抜け出しシュート。GKパトリシオのセーブのこぼれ球をCFミュラーがヘディングシュート。ポルトガルも7分、C.ロナウドがスルーパスを出すが、右WGナニと左SBコエントランがかぶってしまう。やはりギクシャクとどこかまとまらないポルトガル。狂い始めた歯車に、15分、C.ロナウドのFKも壁に当たってはね返される。
 17分、右FWエジルに代えてシュレルを投入。20分、ポルトガルも左SBコエントランに代えてアンドレ・アルメイダを投入する。24分、ポルトガルのCKからドイツが高速カウンター。CFミュラーの縦パスに右WGシュルレが抜け出し、クロスをCHラームがシュート。DFが一旦はクリアするが、DFが抑えて大きくサイドチェンジ、右サイドを走り込んだ右WGシュルレがクロスを入れると、GKパトリシオが弾いたボールをCFミュラーが押し込む。ミュラーハットトリックを達成する4点目。ドイツがダメ押し点を入れた。
 その後は膠着状態。時間ばかりが過ぎていく。アディショナルタイム2分にはようやくC.ロナウドのFKがゴール前を襲うが、GKノイアーがナイスセーブ。結局、C.ロナウドの活躍を観ることなくゲームが終わった。
 ドイツが強い。あまりの強さの前にポルトガルが自壊してしまった。C.ロナウドの呆然とした顔がアップで映し出された。レッドカード一発退場など、自滅した感もあるが、それもドイツがあまりに強いから。やはり優勝候補の一角に挙げられるだけのことはある。ポルトガルは立ち直ることができるだろうか。このゲームでのショックは相当に大きいはずだ。自信を回復するのは簡単ではない。