とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

拮抗、膠着したゲームは先制点を守り切り、ドイツが勝利。準決勝進出を決める。

 ヨーロッパ同士の対戦となった準々決勝、ドイツ対フランス。お互いしっかりした守備と鋭い攻撃陣でもっと伯仲したゲームになると思ったが、拮抗をしていたけれど、どちらかと言えば膠着状態。前半早いうちにセットプレーで挙げた先制点を守り切って、ドイツが準決勝進出を決めた。
 準々決勝になって初めて、ラームを右SBに入れ、ボアテングをCBに起用。CFにはベテラン・クローゼを先発させて、どちらかと言えば攻撃的な布陣を敷いてきたドイツ。対するフランスはキャバイエをアンカーにポグバとマティニディをCHに置き、ベンゼマがワントップのいつもの布陣。これまでと同様、守備重視の戦い方にドイツが序盤、パスを回して攻めていく。一方、フランスはショートカウンター狙い。7分、左SHグリエスマンのスルーパスに右SHバルブエナが抜け出し、クロスにCFベンゼマがシュート。11分にもCBサコのフィードに左SHグリエスマンが抜け出しクロスを入れるが、中には誰もいない。
 拮抗した感じで始まったゲームだったが、前半早々にゲームは動く。12分、ドイツが中盤でFKを得て、CHクロースが前線に放り込むと、CBフンメルスがCBバランに競り勝ってヘディングシュート。ドイツが先制した。
 その後は膠着状態。24分、右SBラームのスルーパスにCFクローゼが走り込む。右SBドゥビュシーが競り合って倒すが、ノーファールの判定。25分、今度はCHケディラのスルーパスに右SHミュラーが走り込むが、左SBエブラが対応し自由にさせない。ドイツがパスを回して押し込むが、フランスも後方から長い距離のスルーパスを放り込み、高いドイツDFラインの裏を狙う。
 34分、CHキャバイエのフィードに左SHグリエスマンが抜け出し、クロスに右SHバルブエナがシュート。GKノイアーがナイスセーブ。弾いたボールにCFベンゼマがシュートを放つが、DFがブロックした。さらに直後のCKから右SHバルブエナのクロスがファーに流れたところをCBサコがヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。
 42分、左SBエブラのクロスにCFベンゼマがヘディングシュート。CBフンメルスが競る。44分、CHポグバのフィードにCFベンゼマが切り返してシュートを放つが、GKノイアーの正面。フランスもゴールに迫るが、堅いドイツの守備陣を破り切れない。前半は1-0のドイツ・リードで終える。
 後半に入って序盤フランスが積極的に攻めていくが、ドイツが守る。お互い攻め合い、また守り合う拮抗した展開。15分、CHマティニディがドリブルで前進しクロスを入れるも、CHシュバインシュタイガーがブロック。CKからCHキャバイエのクロスにCBバランがヘディングシュートを放つも、GKノイアーがファインセーブを見せた。
 24分、ドイツはクローゼに代えてシュルレを投入。すると直後の24分、CBサコのミスパスを左SHエジルがカット、CHクロースが前に運び、右に流して右SHミュラーがシュート。わずかにポストの左。フランスは26分、CBサコに代えてコシエルニ。さらに28分、CHキャバイエに代えて右SHレミを投入する。
 31分、CBバランのフィードに左SHグリエスマンが抜け出し、クロスにCFベンゼマが切り返してシュート。だがCBフンメルスがブロック。32分、右SHレミのクロスに左CHマティニディがシュート。GKノイアーがセーブ。36分にはフランスがFK、さらにCKで攻めるがドイツがはね返す。そしてGKノイアーからアンダーハンドで出したボールをFWミュラーがドリブルでカウンター。縦パスに左SHエジルが走り込み、クロスを右SHシュルレがシュート。だがGKロリスがファインセーブ。追加点を許さない。
 そのまま時間が過ぎる。ドイツは38分、エジルに代えてゲッツェを投入。フランスも40分、バルブエナに代えてジルーを投入するが、なかなかゴール前に迫れない。43分、CFミュラーのドリブルからクロスに右SHシュルレがシュート。だがCBバランがブロック。その後もドイツがほどほどに攻めては時間を使い、このままゲームを殺しにかかる。
 アディショナルタイム4分、FWジルーとのワンツーでFWベンゼマが抜け出しGKと一対一。このゲーム最大のチャンスだったが、シュートはGKノイアーが右手一本でセーブ。さすがノイアー。そしてこのままタイムアップ。結局ドイツはフランスにサッカーらしいサッカーをさせないまま、前半序盤の先制点を守り切って勝利。準決勝進出を決めた。
 守備を厚く、ショートカウンター主体のフランスに対して、ドイツはラームを右SBに入れることで、守るだけでなく攻撃も見せつつゲームをコントロール。CBも高いラインを保って3人のCHとの連携もよく、バイタルエリアをしっかりケア。フランスの強力なCHコンビ、ポグバとマティニディを最後まで自由にさせず、フランスらしい攻撃をさせなかった。そしてGKノイアーが好守だけでなく、まさに好守両面で貢献した。チームバランスと総合力でドイツが勝ち切ったゲームだった。