とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

暑さの中、気持ちのこもった一戦。ヴィッセルの勝利がアディショナルタイムに漏れ落ちた。首位レッズの気持ちでもぎ取った同点ゴール。

 8戦負けなし、首位を行くレッズ。対するヴィッセルはここ4戦勝ちなし。前節ではガンバに1-5と大敗。しかも、ペドロ・ジュニオールチョン・ウヨンが出場停止。レッズの一方的展開になるかと思ったが・・・。
 序盤はヴィッセルががんばり互角の展開。だが次第にレッズがやや優勢となってくる。12分、CB那須の縦パスをCF興梠がワンタッチで右前にはたくと、右SS柏木が走り込んで、クロスに左SS梅崎がシュート。14分にはCH鈴木の縦パスから右SS柏木が右に展開。右WB平川のクロスにCF興梠がヘディングシュート。鋭い縦パスを中央に打ち込み、そこから連携したプレーで狙う。そして17分、CH阿部の縦パスを左SS梅崎がワンタッチでコースを変え、CF興梠がトラップで持ち出して反転からシュート。CB増川の股下を抜いてゴールにねじ込む。レッズが先制した。
 20分にはGK西川からの長いフィードを右CB森脇が収め、サイドチェンジのパスに左WB宇賀神が上がってクロスに右SS柏木がヘディングシュート。レッズはGK西川が加入して大きくサッカーが変わった。
 しかし20分、右SB奥井がドリブルで持ち上がり、OH森岡のスルーパスにそのまま抜け出してシュートを放つと、そこから次第にヴィッセルが押し返していく。28分には森岡のFKからCB河本がヘディングシュート。さらに36分、CB河本が鋭い出足でパスカットからそのまま前進、スルーパスにOH森岡が抜け出し、うまくCB那須をかわしてシュート。GK西川がファインセーブで弾き出す。前半は1-0のレッズリードで折り返した。
 後半は序盤はレッズ・ペース。7分、GK西川の正確なフィードが左SS梅崎を狙う。DFがかろうじてボールに触るが、こぼれ球をCF興梠が拾って、左に流し、左SS梅崎がシュート。9分には柏木のFK。さらに14分にはCB森脇がミドルシュートを放つ。だが17分、森岡のすばらしいCKにCB河本がドンピシャのヘディングシュート。ヴィッセルが同点に追いついた。
 すると19分、ヴィッセルはCH橋本に代えて高柳、杉浦に代えてシンプリシオを投入。シンプリシオをトップ下に置いて、高い位置で起点を作る。対するレッズも18分、CH鈴木に代えて青木、20分には平川に代えて関根を投入。お互いフレッシュな選手を投入して終盤に向けて勢いをつける。
 レッズは22分、右WB関根がドリブル突破から右に流して、右SS柏木のクロスにCH青木がミドルシュート。しかし直後の24分、ヴィッセルは右SBに下げた森岡が自陣ゴール前のドリブルでレッズの攻撃をかわしボールを預けると、左SB高橋が長駆ドリブルで上がり、CFマルキーニョスの斜めのスルーパスにOHシンプリシオが走り込んで、起点を作って落とすと、左SB高橋がそのまま走り込んでシュート。なんとヴィッセルが逆転ゴールを上げる。
 29分にはOHシンプリシオの縦パスをCFマルキーニョスがスルー。CH高柳がドリブルで前に運び、右に流して右SH森岡がシュート。わずかにポストの左。これが決まっていればその後の展開が変わった。
 31分、レッズはCB森脇に代えて、FW李を投入し反撃。ヴィッセルも38分、CFマルキーニョスに代えてCB岩波を投入し、3バックにして守る。気持ちのこもった攻守の展開。しかし、ヴィッセルのふんばりにレッズの攻撃も停滞。アディショナルタイム1分、CH青木の縦パスをCF興梠が落とし、SS柏木がつないで、興梠がシュート。だが枠を外す。このままヴィッセルが逃げ切るかと思った。
 が、アディショナルタイム3分、右SS柏木のクロスにCB那須が気持ちで振り切ったヘディングシュート。これが決まり、土壇場でレッズが追い付いた。同点ゴール。ゲームはこのまま終わり、真夏の熱戦は2-2の引分けで終わった。
 サガングランパスに勝利して、レッズは首位陥落。7戦無失点で快調に首位を独走するかと思っていたが、原口が抜けて攻撃力はイマイチ。意外に飛びぬけているわけではない。しかし気持ちで追い付いた同点ゴールは見事。首位陥落とは言え、まだまだ優勝争いは続く。Jリーグ再開後の3ゲーム、W杯に比べつまらないと思ったが、優勝を争いチームのゲームは熱い。Jリーグはこれからいよいよ面白くなりそうだ。