とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

皆川と武藤のシュートは惜しくも決まらず、坂井と酒井宏樹のミスで2失点。結果は残念だったが、アギーレジャパンの方向性は想定どおり。

 アギーレジャパンの初戦。皆川と坂井の先発起用には驚いたが、それ以上にアギーレ監督らしさが見えたのがMF。森重をアンカーに田中順也と細貝を起用した。それで序盤は互角の展開。5分、右FW本田の縦パスをCF皆川が落とし、左MF田中が左に流して、左FW岡崎がシュート。DFにブロックされたが、皆川の良さが見えた立ち上がりだった。
 ウルグアイも14分、ロデイロのFKに左SHロドリゲスがヘディングシュート。だが日本もウルグアイの厳しい球際に負けず、よく戦ってチャンスを与えない。先発した選手はいかにもアギーレ好みらしい身体能力が高く強い選手ばかり。CF皆川は前線でCBゴディンに伍して前線で身体を張ったし、森重と細貝も守備の強い選手を中盤から前に置いて、高い位置からのプレスとボール奪取を狙った。CB坂井は左利きという点を評価したのではないかな。
 そして17分、左サイドを岡崎がキープから切り返してDFをかわしクロスにCF皆川がフリーでヘディングシュート。しかし枠を外してしまう。ここでゴールが欲しかった。27分には右FW本田のパスから左MF田中が強烈なミドルシュートウルグアイのCBヒメネスの頭を直撃。クリアされるが、田中らしいプレーを披露した。しかし34分、右SB酒井宏樹からのバックパスに対するCB坂井のトラップが長くなったところを見逃さずFWカバーニが奪うと、CHロデイロの縦パスをFWロランがつなぎ、カバーニがシュート。日本はCB坂井のミスから先制点を奪われた。
 日本の攻撃にウルグアイDFが慣れてきたか、次第に日本が攻め込むことができなくなる。CF皆川をCBゴディンがしっかり抑え、CHアレバロが効いている。42分、右FW本田のクロスにCF皆川がヘディング。だがこれもCBゴディンがしっかり抑えてゴールを許さない。前半はウルグアイの1点リードで終えた。
 連動した攻撃が抑えられた日本は後半6分、右FW本田がドリブルで前にボールを運ぶが、最後はCHアレバロにファールで止められる。本田のFKはことごとく壁に当たる。13分、CF皆川に代えて左FW武藤を投入。岡崎をCFに上げる。17分、CH森重のドリブルから左MF田中がまた強烈なミドルシュート。だがこれもGKムスレラが正面でキャッチ。ウルグアイも左SHロドリゲスミドルシュートを放つが、大きく枠を外す。
 ウルグアイは20分、FWロランに代えてエルナンデス。日本はアギーレ監督の指示で岡崎と本田の2トップ。右SHに武藤、左SHに田中の4-4-2にフォーメーションを変更する。24分には右SBコルホに代えてアルバロ・ゴンサレスを投入。そして25分、右SBゴンサレスから右に流し、右SHマキシ・ペレイラのクロスを右SB酒井宏樹がヘディングで中に折り返してしまう。CHロデイロへのナイス落としになってシュート。いったんはGK川島がブロックしたが、CB坂井がクリアしようとしたボールがFWエルナンデスへの好パスとなって再びシュート。ウルグアイが日本のミスから追加点を挙げた。
 28分には左SHロドリゲスに代えてアルバロ・ペレイラを投入。次々とW杯に出場した選手が出てくる。31分には右SHマキシ・ペレイラに代えてアギーレガライ。日本もようやく二人目の交代。左SH田中順也に代えて柿谷に投入する。
 しかしこの頃から日本の運動量が次第に落ちてくる。逆にウルグアイはしっかりと守りを固める。こうなるとなかなかチャンスも作れない。37分、CB坂井のフィードを右SH武藤が落とし、岡崎が抜けようとするが、CBゴディンがブロック。そして43分、右SH武藤が右サイドから仕掛け、DFのブロックを拾ってミドルシュート。いいシュートだったが、残念ながらポストを叩く。
 44分にはCH森重に代えて森岡を投入。すると45分、CH森岡のスルーパスからFW岡崎が落とし、右SH武藤のスルーパスに岡崎が走り込む。だがクロスを上げるのが精一杯。森岡もスルーパスなど彼らしいプレーを披露したが、何分時間が足りない。結局最後まで堅守ウルグアイのゴールを割ることはできず、そのままタイムアップ。アギーレ・ジャパン初戦は0-2の黒星発進となった。
 だが世界ランク6位のウルグアイに対してよく戦った。競り負けない強い選手を多く起用して、アギーレ監督のやりたいサッカーはある程度見えてきた。しかし守備重視では攻撃が手薄。これまでのような華麗なパス回しは見られず、田中や皆川、武藤の積極的なプレーでゴールを狙うが、それだけでは不十分。攻撃の連携はまだまだこれから。さて次のベネズエラ戦ではどの選手を起用し、どんなサッカーを見せるのか。これからが楽しみだ。