とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

セレッソは大熊新監督で復活の勝利か。ジュビロはすっかりJ2チームになってしまった。

 職場の女性でジュビロサポーターがいる。「このところ全く勝てなくて、2位松本山雅との勝ち点は10も開いてしまった」と嘆いている。1位独走だって不思議じゃないのに、松井や山崎、駒野がいながらどうしてそんなことに。久し振りにジュビロのゲームを観ることにした。天皇杯4回戦。相手は11ゲーム勝ちなしで監督が交代したばかりのセレッソ。大熊新監督の初采配だ。
 3分、FKから横に流したボールに右SB酒本がミドルシュートジュビロも8分、ようやくCH小林がミドルシュートを放つが、基本的に攻撃は、ポポ、チンガ、山崎の3人に任せて、残りは守備に引く。それで自然とセレッソ・ペース。13分、CHキム・ソンジュンのスルーパスに抜け出した右SH南野がクロス。FW永井が飛び込むが、合わない。
 セレッソの攻撃も単調。パス回しも緩く、ジュビロのプレスに再三パスカットされる。30分には中盤に下がったFW杉本のミスパスを右FWチンガにカットされ、ドリブルからシュート。GKキム・ジンヒョンがセーブ。だがその直後、左SH楠神がハーフライン付近からドリブルを開始すると、CH岡田を抜いて中へのパスに右SH南野がミドルシュート。これがきれいに決まり、セレッソが先制点を挙げた。
 32分にもFW杉本から右に展開。右SH南野のクロスにFW永井がシュートチャンスを逃してDFにブロックされる。このあたりが今一つ乗り切れないところ。33分、右SB酒本のループシュートはGK八田がファインセーブで弾き出す。37分、FW杉本のミドルシュートもGK八田が正面でキャッチ。
 ジュビロはようやく40分、左WB宮崎からの縦パスに左FW山崎が走り込み、クロスに宮崎が走り込んで切り返しからシュート。GKキム・ジンヒョンのファインセーブに防がれたが、このゲーム初めてコンビネーションでゴール前に迫ったプレーだった。43分にはセレッソのCB小谷のミスパスをカットして、右FWチンガがドリブル。最後はセレッソのCB山下と小谷が追い付いて、GKキム・ジンヒョンともども挟み込みブロックした。
 前半は1-0でセレッソのリード。しかし攻撃への覇気がないジュビロ、ミスを連発するセレッソとお世辞にも好ゲームとは言えない。J2レベルのゲームに終始した。
 後半に入るとセレッソはCHキム・ソンジュンを秋山に交代。8分、右SB酒本のクロスをFW杉本が落とし、右SH南野がシュート。さらに直後には左SH楠神がドリブルからループシュート。10分、右SH南野のクロスにFW永井がヘディングシュート。13分、FW杉本から左に流し、FW永井がシュート。GK八田が弾いたところを右SB酒本がミドルシュート。先制点を挙げたセレッソが伸び伸びと攻めていく。
 そして19分、CB小谷からの縦パスを右SB酒本がポストになって縦に入れると、小谷がそのまま駆け上がってクロスにFW永井がシュート。セレッソが追加点を挙げた。23分には右SB酒本からの大きなサイドチェンジをFW永井が左に流れて受けて、クロスに杉本が飛び込む。DFがクリア。直後のCKに杉本がヘディングシュート。だがこれはバーに当たる。
 30分、ようやくCFポポが彼らしい強引なミドルシュートを放つが、GKキム・ジンヒョンがファインセーブ。ジュビロは20分阿部、35分松井、36分フェルジナンドと投入するが、なかなか勢いを変えられない。39分、交代出場の左SH吉野がミドルシュート。40分、右SH南野のスルーパスにFW杉本がシュート。ジュビロもようやく41分、CHフェルジナンドのフィードにCFポポが走り込んで、クロスに左SH阿部とDFが競ったこぼれ球をOH松井がシュート。だが枠を外す。そしてゲームセット。2-0でセレッソが勝利。天皇杯準々決勝への進出を決めた。
 前半はミスが多かったセレッソだが、ゴールを挙げた以降はだいぶペースを取り戻し、後半はセレッソらしい攻撃が戻ってきた。もっともジュビロが酷過ぎたとも言える。できれば松井を中心に華麗なサッカーを観たかった。大熊監督の下、セレッソ復活への期待を感じさせるゲームだった。