とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ラッキーとアンラッキーが入り混じった京都の1日

 プッとでたおならが臭いんだな
 へやいっぱいにひろがって
 臭いにおいがひろがった
(童謡「はなび」のメロディで)

 人間が壊れていく。・・・昔から壊れているか。

 昨日から京都にいる。大学の同窓会支部長会に出席のため。今年は妻と娘も連れだって、ホテルの予約も取り、クルマで家を出た。途中、一宮IC付近で30分ほどの渋滞はあったものの、12時前には大垣SAに到着。鯖そうめんなど、美味しいお昼を食べた、久し振りの大垣SAは全面改装され、きれいになった。琵琶湖がよく展望され、すばらしいSAだ。
 川端四条で妻と娘を降ろし、大学へ向かう。30分前に大学に着き、無事間に合った。支部長会の支部報告も多少ぐずぐずになったものの無事終わった。記念撮影の後、同年の友人と挨拶をかわし、別れようとしたところ、最長老の大学教授につかまり、30分ほども立ち話。その後、ホテルに向かう。少しアンラッキー。
 小さなビジネスホテルですぐには見つからず、道路脇にクルマを止めて電話。何とかわかってチェックインした。妻たちとはホテルで落ち合う予定だったが、なかなか到着しないため、キーをフロントに預けて部屋を出る。夜は同学年による35年振りの同窓会。ただし会場はホテルから遠く、フロントでバスを聞いて外に出る。するとバス停手前の交差点で教えてもらった206番のバスが通り過ぎる。走って何とか飛び乗った。一つ目のラッキー。もっともバスは渋滞に引っ掛かり、最寄りのバス停に着いたのは予定時間の数分前。初めての店だったが。意外にすんなり見つかって、ジャスト開始時間に間に合った。こちらはラッキー。
 35年振りの同級生はほとんど顔がわからない。でもみんなも同じ状態のようで、まるで手探りのように名前を名乗っては当時を思い出す。もっとも仲のよかった友人の出席はなく、名前を聞いてもうろ覚えだったり、まったく思い出せなかったり。それでも3時間も呑み交わしていれば次第になじんで会話に花が咲く。今、こうして書きながら、学生時代のことを思い出す。ひょっとしてあいつはあの時のやつか。
 近況報告はぐだぐだだったが(自己採点30点)、無事終わる。みんな定年間近ともなれば挨拶も落ち着いて、うまく話す。自己嫌悪も感じたが、終われば忘れる。中締めを終えて解散。バス停へ向かうが、行きに乗ったのと同じバスは途中、京都駅が終点。他に適当な路線も見つからず、道路反対側のバス停を見に行く。するとちょうどやってきたバスが、ホテル最寄りのバス停に向うバスだった。ラッキー。後で調べると、本数の少ない路線だった。本当にラッキーだった。
 ホテルに戻り、ジャケットのポケットから重くなった名刺入れや財布などを取り出す。するとそこに見知らぬ高級な名刺入れが。中を確認すると、同窓会に出席した友人のもの。中には免許証も入っている。どうして間違えて持ってきてしまったのか。わからない。彼がテーブルの上にその名刺入れを置いていたことは覚えている、彼との会話を終えた後、なぜかそれをポケットに入れてしまったらしい。けっして盗癖はないのだが、こんなこと初めてだ。
 そんなことに驚いているよりもとにかく返さなくては。ところが自宅の住所はわかっても、携帯電話のわかるものがない。たくさん集めた友人の名刺の中にも携帯電話番号まで書かれたものは少ない。一人だけ、彼と高校も同じだったという友人の名刺に携帯番号が書かれていたので電話をしたが応答がない。一応、留守番伝言に入れておく。
 その後、警察に電話をしたが、「個人情報なので調べられない。忘れ物として届けてもらえば警察で処理をするが、友人であれば翌日にでも会社に電話された方がよいのでは」という返事。あえなく受話器を置く。いや携帯を閉じる。するとそこにさっき電話した友人からのSMSが入っていた。なんと、携帯番号を知っていた。ありがとう。
 さっそく名刺入れの友人に電話をするが、応答がない。SMSでメッセージを送る。いまだ連絡がない。たぶんまだ失くしたことを気付いてないのかもしれない。それでもようやくほっと一安心。ここまで約1時間。最高に大慌ての時間だった。ちなみに彼の自宅は札幌で、名古屋に単身赴任中。この週末も同窓会後は札幌へ向かうと言っていた。でも会社は名古屋。東京や九州など遠方からの同級生が多かった中、唯一の名古屋勤務の友人。京都にいるうちにつかまらなくても、週明けには名古屋の会社へ届けることができる。それを考えればよかったのかも。
 それにしても驚いた。いったいこれはラッキーなのかアンラッキーなのか。いや実に悲喜こもごも。最高にラッキーにしてアンラッキー。運命のいたずらを実感するような1日だった。