とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

表彰されたはいいけど

 11月3日文化の日は秋の叙勲・褒章の受賞者が発表され、樹木希林桑田佳祐らの名前が挙がっていた。ちなみに、樹木希林は勲章で、桑田佳祐は褒章。勲章は国家や公共に対する功労、褒賞は各分野での業績というが、どうやら勲章の方が格は上らしい。褒章はその時の業績に対して授けるので、羽生結弦くんのような若い人が受賞することもあるのに対して、勲章は長年の功績を評価するもので、加山雄三などの年長者が受賞することになる。
 私事だが、先日、わが家に宅配便が届いた。何かと思ったら、某団体からの表彰状と記念品だった。そう言えば、30歳前後に加入して20年以上が経ち、数ヶ月前にその団体から功労者表彰をするという通知と表彰式の案内があった。これまで納めた会費を考えれば、確かに多大な貢献をしている。でも表彰式は東北地方で平日に開催され、交通費は自費ということだったので、欠席で返事をしておいた。忘れていたけど、表彰式が前の週に開催されていた。
 記念品の箱が立派だったので何だろうと期待して開封したが、楯だった。え、何の役にも立たない。居間に立派なキャビネットでもあればそこに並べることもできるだろうが、わが家にそんなものはない。結局、即、箱に入れ直して押入れにしまいこんだ。
 表彰と言ってもほとんどの人にとっては小中学校以来、トンと縁がないのが普通だろう。私も学校卒業後、表彰を受けたのは今回を除いてこれまで2回。市制何十周年記念の作文コンクールに入賞したことと、県が主催したリフォームコンクールに応募して入賞したことがある。いずれももう30年近く前のことだが、当時はわずかながら賞金があったような気がする。楯ももらったが、それは今回と同様、押入れにしまいこんで今は行方が知れない。
 最近は賞金がもらえる賞はすっかり少なくなったような気がする。でも、楯だってタダではない。賞状を廃止するわけにはいかないだろうが、楯の代金を別のもの、例えば図書券とかにしてもらえるとうれしいのだが。せめて時計とか、飾るだけでなく何かの役に立つものであってほしい。表彰制度って、受賞者のためというより、主催者の事業PRのためという側面もあるから、押入れにしまいこまれるようなものを贈っても主催者だってうれしくないだろう。
 話は元に戻って、国の叙勲・褒章は年金や賞金などがもらえるのかなと思い調べてみたら、文化勲章には年金が付いてくるが、その他の勲章・褒章は特にないようだ。昨年の秋に褒章を受章した方の祝賀パーティに出席したことがあるが、参加者はそれぞれお祝いを持ってはいくが、結局、受賞者の持ち出しになったようだ。ホールインワンのお祝いみたいなものか。ホールインワンは保険があるが、叙勲褒章保険なんて聞いたこともない。私に叙勲褒章の話があったら断ろう。え、そんなこと考えるだけ無駄だって。もちろんそうだけどさ、人生、何があるかわからないから、今から心の準備をしておこうと思って。