とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ 日本対ホンジュラス

 6-0という結果を知った時は、日本の一方的なつまらないゲームかと思ったが、ビデオを観たら実力は点差ほどには差があるわけでなく、日本の出来が非常によかったと言っていいと思う。W杯後初めて選考されたCH遠藤が先発したが、さすがのプレーを披露。また香川の出来が非常によかった。W杯では本田と前線で絡んだ香川だったが、このゲームではMFでの先発。遠藤とのコンビネーションがとてもよく、ゴールから少し下がった位置から本田と絡んでいくタイミングもいい。選手交代後の出来には多少の不満もあるが、最高にいいサッカーをしたと言える。
 序盤から日本が攻めていく。そして9分、左FW武藤の仕掛けで得たCKを遠藤が蹴ると、ニアにCF岡崎が飛び込んで、フリックしたボールにCB吉田が飛び込んだ。ゴール。幸先よく日本が先制する。その後も日本が押し込んでいく。ほとんど攻めっ放し。だがそれだけではない。守備のプレスもいい。19分には右SHガルシアに左SB酒井がプレスをかけて奪うと、そのままドリブル。大きくサイドチェンジして武藤に渡るが、クロスはクリアされた。
 23分、左SHキオトのクロスをOHロドリゲスが落とし、CHデルガドミドルシュート。だがCH遠藤がしっかり詰めてブロックする。27分にはMF香川から大きなサイドチェンジで右FW本田に渡り、切れ込んでミドルシュート。このゲーム、香川から本田への長い距離のパスがよく通る。
 ゲームは次第にホンジュラスが反撃を始める。日本からすれば攻めさせていたというところか。36分、右SHガルシアがミドルシュート。39分、MF香川から長いスルーパスに右SB内田が走り込む。わずかに届かなかったが、このポジションに香川を置くと、非常に効果的だ。本田との関係もいい。
 そして41分、中盤で香川、長谷部とプレスをかけ、CH長谷部のスライディングから右SH本田の前にスルーパスが出る。これに走り込んだ本田がGKとの一対一からシュート。日本が追加点を挙げる。本田は右FWのポジションが板についてきた。これまでのようにやたらとボールに触りたがるのではなく、要所要所で絶妙のプレーを見せている。右サイドを走り込む姿もこれまでの本田には見られなかったものだ。
 42分、MF香川のプレスからボールを奪い、右FW本田がドリブル。最後は右に流して、走り込んだ香川がシュート。そして44分、左サイドで左SB酒井、CF岡崎、さらに右FW本田が落としたボールにCH遠藤がミドルシュート。鮮やかに3点目を決めて、前半を大量点で折り返した。
 後半頭から武藤に代えて乾を起用する。すると2分、左FW乾からのパスをCF岡崎が落とし、CH遠藤が右に展開。右FW本田のサイドチェンジに乾が走り込んでシュート。見事な連携で4点目を挙げた。しかしホンジュラスも4分、FKにGK川島とCB吉田が交錯。こぼれ球をCFエリスがシュート。右SB内田がゴール前でブロックする。
 11分、左SB酒井高徳のクロスのこぼれ球を左FW乾がシュート。これはGKエスコベルのナイスセーブで防がれる。13分には後方からのパスがCFエリスに渡るが、右SB内田がしっかり詰めて奪い取る。酒井、内田ともに守備もとてもよくなった。14分、CHデルガドミドルシュートはGK川島がナイスセーブ。
 18分、CF岡崎に代えて豊田を投入。すると23分、中盤深い位置で香川がボールを奪い、長いスルーパス。CF豊田が走り込む。そして24分、右FW本田のスルーパスにMF香川が走り込み、DFを背負っての落としにCF豊田がシュート。日本、5点目を奪う。さらに29分、CH長谷部の縦パスをMF香川が落とし、右FW本田のパスをCF豊田がDFと競って、こぼれたボールを左FW乾がシュート。日本、6点目。
 その後も31分にはMF香川のフィードから右FW本田が切れ込んでミドルシュート。GKエスコベルがナイスセーブ。34分、同じく香川のフィードから右FW本田がクロス、CF豊田がシュートするがこれもGKエスコベルにセーブされた。最後は40分、本田の見事なFKがゴールを襲う。がこれもGKエスコベルがナイスセーブ。結局このまま時間が過ぎて、6-0で日本が圧勝した。
 後半25分柴崎、33分田口、そして36分にはGK西川を投入。田口はよくゲームに絡んでいたが、柴崎はほとんどゲームに入り込めなかった。遠藤との差が歴然と見えた。また乾も2ゴールを挙げたものの彼の課題は守備。その点で武藤の方が勝っている気がする。
 何はともあれ6-0。近年記憶にない大差の勝利だ。次のオーストラリア戦はどんなメンバーで臨むんだろうか。長谷部、遠藤、香川のコンビで組んだ中盤がこれまでで一番よかった。本田との距離感もいい。オーストラリア戦、そしてアジア杯に期待を持てるゲームだった。