あれよあれよという間に5連勝し、3位に浮上したマンチェスター・ユナイテッド。一方のリバプールはスアレスの穴が埋めきれず、ストゥーリッジも欠場したまま。移籍のバロテッリもなかなか調子に乗れず、未だ9位と低迷する。しかしナショナルダービーと目される一戦。オールド・トラッフォードはいつもながらの大声援に包まれた。
マンUはキャリックを中央に置く3バック。前節のサウサンプトン戦で前半終了間際から試した布陣だ。2トップにファンペルシーとウィルソンを置き、フェライニをアンカーにトップ下にルーニーとマタを配する。一方のリバプールは同じ3バックながら、スターリングをワントップに置く3-4-3の布陣だ。
序盤はリバプールが積極的に攻めていく。しかしお互い厳しい球際の応酬、ミスも多くシュートまでは持ち込めない展開。そして12分、リバプールは左FWララーナが中へのドリブルからスルーパス。CFスターリングが抜け出し、GKと一対一となるが、シュートはGKデヘアに当てて、はね返された。すると、その流れからDFのフィードをFWファンペルシーが落とし、右WBバレンシアがドリブル。DF二人を抜いて切れ込むと、クロスに左MFルーニーがシュート。カウンターからマンUが先制点を挙げた。
その後もリバプールが積極的にプレスをかけて反撃をする。18分、CFスターリングの落としからCHジェラードがミドルシュート。23分にはCFスターリングがドリブルで切れ込んでシュートを放つが、GKデヘアがナイスセーブ。ゴールを許さない。
マンUは3バックの中央、キャリックが効いている。また、先制点後はルーニーも中盤に下がり、フェライニとともに守備に参加する。そして40分、左WBヤングのクロスにOHマタが走り込みヘディングシュート。マンUが追加点を挙げた。前半は2-0でマンUがリードする。
追い付きたいリバプールは後半頭からララーナに代えてバロテッリを投入。スターリングと2トップにして、DFも4バックに変更。中盤をコウチーニョがOHに入るダイヤモンド型の4-4-2にする。2分、FWスターリングのクロスに右SHヘンダーソンがヘディングシュート。枠を外す。6分にはCBエバンスのバックパスをFWスターリングがカットし、駆け上がるが、シュートはGKデヘアが身体に当てる。直後にはマンUも右WBバレンシアのカットからFWウィルソンが中へパス。FWファンペルシーの落としにCHルーニーがシュート。こちらはGKジョーンズがファインセーブ。
リバプールは22分、OHコウチーニョのドリブルからスルーパスにFWスターリングが抜け出し、クロスにFWバロテッリがシュート。しかしまたもGKデヘアがスーパーセーブ。弾いたボールはバーを叩いてはね返った。
23分、左WBモレノに代えてマルコビッチを投入。リバプールは再び3-4-3の陣形に戻す。しかし26分、中盤でCHフェライニとCBエバンスでボールを奪うと、OHマタがドリブル。左に流して走りこんだCHルーニーがクロス。DFがクリアしたボールをまたマタが拾って、今度は右にパス。FWファンペルシーがシュート。マンUが3点目を決める。
すると32分、マンUはルーニーに変えてファルカオを投入。初めてプレミアリーグでファルカオのプレーを見るが、さすがに巧い。33分、ファルカオのスルーパスにファンペルシーが走り込んでシュート。オフサイドの判定だったが、さっそく期待に違わぬプレーを見せてもらった。38分にはファンペルシーのスルーパスにファルカオが走り込むプレーも見せて、二人の相性はよさそうだ。
リバプールは37分、右WBヘンダーソンのクロスにFWバロテッリがシュート。GKデヘアがナイスセーブ。40分にも左WBマルコビッチのサイドチェンジのパスを受けてFWバロテッリがシュートするが、GKデヘアがはね返した。後半はGKデヘアが大活躍。スターリングとバロテッリがいい感じでシュートまではいくが、ことごとくGKデヘアにはね返された。結局このままタイムアップ。3-0でマンUが快勝した。
これで6連勝。まだ首位のチェルシーとは勝ち点差があるものの、じわじわと3位に上がり、追撃態勢に入ってきた。キャリックをCBに起用する3バックも最初は大丈夫かと思ったが、終わってみればこれが大きく効いていた。ルーニーの使い方も含め、いよいよファンハール監督の本領が発揮されようとしている。