連敗はしたものの前節勝利して2位につけるサンフレッチェ。グランパスは勝ち点差4ながらゴール数が少なく7位まで順位を下げてきた。同じ3-4-3ながら熟練度には大きな差がある。加えて小屋松も離脱でノヴァコヴィッチが先発。ボランチも人がおらず相変わらず苦しい布陣だ。
開始1分、FWドウグラスがミドルシュート。サンフレッチェが序盤から積極的なプレーを見せる。そして5分、左CB本多の弱い縦パスを右WBミキッチがカット。そのままドリブルで上がり、切り返してのクロスにFWドウグラスがニアに飛び込む。ヘディングシュートがそのままゴールに吸い込まれる。サンフレッチェ先制。
さらに9分、FWドウグラスが左SB本多のプレスを寄せ付けずスルーパス。右WBミキッチが左WB小川を振り切って抜け出すとクロスをCF佐藤が押し込む。ゴール。サンフレッチェ追加点。グランパスの左サイドを好きなように切り裂かれる。特に左CB本多が不安定。左WB小川に守備を期待するのが間違っている。どうして牟田や大武を使わないんだろうか。
14分にはFW野津田がミドルシュート。GK楢崎がファインセーブ。続くCKからFW野津田のクロスにFWドウグラスがヘディングシュート。GK楢崎がもう一度セーブ。そしてCB千葉がミドルシュート。圧倒的に攻め込まれる。17分にも左WB柏からスイッチしてCF佐藤がミドルシュート。GK楢崎が何とか弾きだす。
押し込むサンフレッチェ。それでも前半も25分を過ぎると、攻め疲れか、ラインを下げて無理をしなくなる。すると28分、FW永井からCFノヴァコヴィッチが左に流して左WB小川がミドルシュート。29分、左CB本多のクロスを右WB矢野が折り返し、CFノヴァコヴィッチがヘディングシュート。しかしゴールは遠い。その後はお互いミドルシュートは放つものの決定的なチャンスはなく、前半を終えた。
後半に入り、グランパスが積極的に攻めにかかる。3分、CH矢田の縦パスにCFノヴァコヴィッチのポストプレーからFW永井がシュート。5分、ノヴァコヴィッチのFK。6分、CH矢田がミドルシュート。しかし7分、左サイドから左WB小川の中へのパスをFW野津田がカットするとそのままドリブルから左に流し、左WB柏のクロスにCF佐藤がスルーしてDFを惹きつけるとFWドウグラスが強烈なシュートをネットに突き刺す。グランパスのやる気をくじくダメ押しの3点目。
その後もグランパスがパスを回して攻め上がると、サンフレッチェがボールを奪ってはカウンター。戻り切れないグランパス守備陣。同じ場面が何度も繰り返される。12分、FW野津田がドリブルで上がりミドルシュート。GK楢崎のセーブのはね返りをFWドウグラスがシュート。外してもらい助かる。18分にはCF佐藤に代えて浅野を投入する。すると直後の20分にはFW浅野がミドルシュート。グランパスは21分、小川と川又に代えて、左WB田中輝希とFW杉森を投入する。
26分、FW浅野がドリブルで右サイドを駆け上がり、切り返してPA角に侵入したところで左CB本多がタックル。浅野が倒れPKを獲得。これを浅野自身が決めてサンフレッチェが4点目を挙げる。CB本多は直後、牟田に交代。
それでもFW杉森が加わったグランパスは攻撃に変化が生まれ、サンフレッチェをゴール前に押し込んでいく。そして31分、CH矢田のスルーパスにFW杉森がドリブルでPA内に侵入すると、左WB柏が倒す。PK。杉森が蹴りたそうな気配を示したが、それを制してPKを闘莉王が蹴る。GK林がナイスセーブ。ああっ！ それでも直後のCKから右WB矢野がヘディング。DFに当たりこぼれたボールを左WB田中輝希がシュート。CB牟田に当たりコースが変わってゴール。ようやくグランパスが1点を返す。さらに34分、CB闘莉王の縦パスからFW永井がヘディングシュート。グランパスが2点目を挙げる。サンフレッチェの守備ラインが下がってプレスが緩くなっていた。
これで前掛かりになったグランパスに対してサンフレッチェがまたもカウンターを繰り出すと、グランパスはそれに対応できない。40分、またも右WBミキッチが、今度は左WB田中輝希と競り合いながらクロスを入れると、FWドウグラスがヘディングシュート。サンフレッチェ、5点目。ドウグラスにはハットトリックを決められて打つ手なし。43分にもドウグラスが決定的なミドルシュートを放ったが、ここは外してもらった。グランパス守備陣崩壊。5-2。圧倒的な実力差を見せつけられて大敗した。
左CB本多、左WB小川の守備がボロボロ。でも牟田と田中輝希に交代した後にも失点して、今後への展望が見えない。小屋松が離脱後の攻撃陣は若い杉森がかすかな希望を見せたが、それが90分続くとは思えない。うーん、また元に戻ってしまった。レアンドロドミンゲスもまた練習中に負傷でしばらく使えない。またもや窮地に立たされたグランパス。忍耐の時間が続きそうだ。
