とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第4節 ドルトムント対ハノーバー

 代表戦を終えてそれぞれのリーグに戻った海外組。その中で清武はようやくケガから回復し、今季、初先発を果たした。前節、マインツとのゲームでは攻撃面でほとんどいいところがなかったハノーバーだが、清武がトップ下に入ってようやくチームが好転の兆し。3連勝でバイエルンと首位を争うドルトムントに対して、予想以上の善戦を見せてくれた。

 序盤、ドルトムントが攻勢をかける。5分、右SBギンターのクロスに左SHムヒタリャンがボレーシュート。しかしシュートミス。7分、CHギュンドアンのスルーパスにOH香川が抜け出し、右SHホフマンに向けてヒールでバックパスを送るが、DFがクリアする。さらにCHバイグルからのサイドチェンジを左SBシュメルツァーがヘディングで落とし、CFオバメヤンがヘディングシュート。しかし攻めどもなかなかゴールにつながらない。

 ハノーバーは10分、OH清武のCKにCBマルセロが飛び込む。GKブエルキがパンチングではね返したが、清武のセットプレーはいつも正確で大きな武器になる。12分、CHギュンドアンの縦パスを左SHムヒタリャンが落とし、CFオバメヤンが横につないでOH香川が受けるが、やや足元に入ってシュートがもたつく。結局、枠を外した。13分、左SHムヒタリャンのミドルシュートはGKツィーラーがナイスセーブ。

 そして18分。ピッチ中央で縦パスを受けたOH清武がマークを外してきれいなスルーパス。右SHアンドレアセンが走り込み、クロスをCFソビェフが押し込んだ。ゴール。初めてのシュートをハノーバーがゴールにつなげた。ハノーバー先制。それにしても清武のスルーパスが抜群だった。

 その後、ドルトムントが反撃する。25分、CHギュンドアンミドルシュート。そして35分、右SBギンターのクロスを受けた右SHホフマンをCBフェリペが後ろから倒してしまう。やや厳しい判定だったが、PK。これをオバメヤンが決めてドルトムントが同点に追い付いた。

 ハノーバーも39分、OH清武のFKをニアでフリック。CBマルセロがシュートを放つが、DFにブロックされる。そして44分、左SHムヒタリャンから右に展開。右SBギンターが戻したクロスをムヒタリャンがボレーシュートドルトムントが前半のうちに勝ち越し点を挙げた

 後半も同じような展開ながら、ハノーバーがやや攻撃的に前に出てくる。2分、清武のFKにCHサネがヘディングシュート。しかしGKブエルキがナイスセーブを見せる。そして8分、左SHプリブが左サイドをスルスルと抜け出すと、クロスにCBフメルスのヘディングクリアがわずかに届かず、CFソビェフがシュート。何と後半早い時間にハノーバーが同点に追い付いた。13分にはOH清武がPA手前で倒されFKを得る。自らFKを蹴ったが、壁に当たった。その後もドルトムントがパスを回すが、攻めあぐね。ハノーバーと互角の展開が続く。20分にはCHギュンドアンのクロスに左SHムヒタリャン、CFオバメヤンと飛び込むが、届かず。

 すると22分、今度は左サイドからOH香川が一番遠いサイドへ絶妙のサイドチェンジ。右SBギンターが追い付いてクロスにCFオバメヤンが飛び込む。一緒に飛び込んだCBフェリペが触ってオウンゴールドルトムントが再び勝ち越し。香川の視野の広さから生まれたゴールだった。

 その後もドルトムントが圧倒する。39分にはCHギュンドアンの縦パスを受けたOH香川がドリブル。右に展開し、右SBギンターが切り返してミドルシュートを放つが、GKツィーラーがセーブした。しかし40分、左SHムヒタリャンの縦パスに抜け出したOH香川がクロス。クリアしようとしたCBフェリペの手に当たってPKを献上する。これをCFオバメヤンが決めて4点目。結局4-2でドルトムントが勝利した。

 香川はよく動いてボールサイドに寄せていく、前半はあまりいい場面はなかったが、後半、香川らしい決定的なクロス2本で2得点。香川らしい活躍だった。一方、清武もハノーバー唯一、ゲームを作れる選手として、このゲームでも存在感を見せた。そして右SB酒井宏樹も左サイドは再三右SBギルターからチャンスを作られたが右サイドはしっかりと左SBシュメルツァーを抑えていた。それぞれが存在感を示したゲームだった。ただ一人、マンUから香川の後を追って期限付き移籍してきたヤヌザイだけが浮かぬ顔。マンUでは香川とポジションを争ったライバルだったが、ドルトムントでは香川の方が先輩。実績と力を見せつけたゲームだった。