とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア地区2次予選 日本対シリア

 グループEで3連勝、首位を行くシリアと2勝1分の日本との対戦。アウェイながら政情不安で中立国オマーンでのゲームを強いられたシリア。難民が多数発生している中、選手たちはどういう境遇なのか心配になる。だが日本にとっては絶対負けられない試合。できれば勝利がほしい。香川のトップ下に左SHには原口が入り、CBは吉田と組んで槇野が起用された。

 5分、左SH原口が中に切れ込んでミドルシュート。35度近い暑さの中、日本は序盤、あまり無理をしない動きでシリアを観察する。日本がパスを回すが、シリアのプレスが厳しい。攻めてもなかなかFW陣にパスが入らない。19分には左SB長友がDFを二人抜いて駆け上がりクロスを入れるが、CF岡崎の前でDFがクリアした。25分、日本が押し込んで、右SH本田の縦パスにCF岡崎がシュート。27分にはOH香川のFKをファーサイドで右SB酒井高徳が落とし、左SH原口がシュート。DFのはね返りを右SH本田がシュートを放つが、枠を外す。

 逆に35分、左SH原口のところでボールを奪われると、右SHアルマウスがドリブル。スルーパスにCHアルフセインが抜け出してシュートを放つが精度を欠いた。41分、右SHアルマワスのクロスが左SB長友に当たりコースが変わって、左SHアルジャファル、FWマルキとヘディングでつないで最後はFWフリビンがシュート。しかしこれも枠を外す。前半は日本がゲームを支配する展開ながら、シリアの厳しい守りになかなかチャンスが作れない。逆に終盤のピンチはシリアの決定力不足で何とかしのぎ、スコアレスで折り返した。

 後半も序盤から日本がパスを回して押し込んでいく。7分、香川のCKに右SH本田がヘディングシュート。そして10分、CH長谷部からのロングフィードにCF岡崎が走り込み、DFの当たりを待ってPA内で倒れる。イルマトイ主審の笛が遅かったのはやや迷いがあったか。だが結局PKをもらい、本田が確実に決める。日本がようやく先制点を挙げた。

 するとその後、シリアは長いボールを日本のゴール前に放り込んでくる。押し込まれながらも必死でクリアする日本。17分にはカウンターでOH香川が走り込み、クロスを右SH本田が右に流してCF岡崎がシュート。しかしGKアルマがナイス飛び出しでセーブした。21分には左SH原口に代えて宇佐美を投入。押し込む日本。24分、左SH宇佐美のクロスにCF岡崎がシュート。しかしGKアルマがセーブ。岡崎のシュートがなかなか決まらない。

 と思ったら25分、右サイドからのFKを本田が中に戻し、中に位置したMF宇佐美から大きなサイドチェンジ。OH香川がドリブルで左サイドをえぐり、一人かわして、二人目DFのマタの下を抜くパスにCF岡崎が走りこんでシュート。香川の切れのあるプレーと岡崎とのコンビで日本が追加点を挙げた。

 30分には左サイドから宇佐美がドリブルを開始。OH香川とのワンツー。CH山口ともワンツー。そして最後は右SH本田とワンツーを決めてシュートを放つ。GKアルマがファインセーブを見せてゴールにならなかったが、宇佐美らしいプレーで場内を魅了する。33分にはGK西川からのフィードのクリアをOH香川が拾って、右SH本田がシュート。そして34分、OH香川に代えて清武を投入する。

 しかしシリアも、27分にCHオマリ、35分には左SHユセフを投入すると、そこから猛反撃を仕掛ける。36分、CHオマリのミドルシュートをDFがブロックすると、競り合った末のこぼれ球をFWマルキがシュート。39分にはCHオマリのFKが右ポストを直撃する。GK西川が横っ飛びでわずかに触り、ゴールはならなかった。

 日本も39分、CF岡崎に代えて武藤を投入。すると43分、OH清武のスルーパスに右SH本田が抜け出して、落としたボールを左SH宇佐美がシュート。日本が3点目を挙げる。その後も左SH宇佐美のシュート。OH清武のオーバーヘッドシュートと日本が攻めて、アディショナルタイムが経過。3-0で日本が快勝。2次予選グループEの前半が終わり、ようやく日本がグループ首位に立った。

 それにしても前半はまたもゴールが遠い展開かとやきもきした。アウェイでドローなら仕方がない、と思い込もうとしたが、主審が岡崎のPKを取ってくれて助かった。やはり守備を固める相手に前半は攻めあぐねてしまう。次は11月にアウェイのシンガポール戦。前のゲームのお返しを大量得点できっちり返して、余裕を持って2次予選突破に目途をつけたい。次のイラン戦はそのためのテストになるだろうか。それにしても本番のシリア戦と順番が逆じゃないかと思うのは私だけではないだろう。