とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア2次予選 カンボジア対日本

 シンガポールにはアウェイながら3-0で勝利した。グループ最下位のカンボジアならもっと大量得点で勝利するだろうと誰もが思っていた。しかし先発を8人入れ替えた日本は、前半、思った以上に機能せず、苦戦を強いられた。ハリルホジッチ監督自身が後悔しているだろうけど、人工芝の慣れないピッチにベトナム製の慣れないボールもあって、前半はピッチとボールに慣れるのに時間を要してしまったという感じだ。山口と遠藤という守備的なボランチを二人並べて、攻撃は前の4人でと言っても難しかった。両SBを変えた影響もある。

 8分、香川のCKにCB槇野がヘディングシュート。GKセレイラスがキャッチ。逆に10分には中盤からの縦パスに抜け出したCFラボラビーにCB吉田がかわされ、何とかCB槇野が追いついてクリアしたものの危ない場面を作られた。16分、CH山口の縦パスからOH香川が反転してシュート。しかし動きが単発。18分、左SH宇佐美のクロスを右SH原口が落としてCF岡崎がシュート。カンボジアの人数をかけた守備が堅い。22分には持ち上がったCB槇野の縦パスをCFラボラビーにカットされゴール前までドリブルを許してしまう。シュートはサイドネットを揺すったが、またも危ないシーンだった。また31分、左SHソクペンのFKはCB吉田がかろうじて足を伸ばしてクリア。とにかくミスが多い。カンボジアの選手も一人ひとりを捉えると、技術力の高い選手がいる。

 34分、CH遠藤のサイドチェンジを右SB長友がヘッディングで折り返し、左SH宇佐美がシュート。39分、CH遠藤の縦パスをCF岡崎が落とし、抜け出したOH香川のクロスに岡崎が走りこむが、GKセレイラスがキャッチした。前半最大のチャンスはアディショナルタイム。OH香川のクロス性のゴール前へのパスに左SB藤春が走り込みシュートを放つが、ポストにはね返された。前半はスコアレスのまま終わった。

 後半に入り、CH遠藤を柏木に交代する。するとすぐにその効果が表れる。1分、CH柏木のフィードに走り込んだCF岡崎が折り返し、OH香川が走り込む。CBソテアロットが足を蹴りあげ、ファール。PKを獲得した。しかし岡崎が蹴ったPKをGKセレイラスがファインセーブしてしまう。ああ、ゴールが遠い日本。それでも6分、中盤斜めからのCH柏木のFKにCF岡崎が競って、カンボジアのCBソテアロットの頭に当たってゴールに突き刺さった。オウンゴールながらようやく日本が先制した。

 14分には右SH原口が右サイドから左サイドまで長い距離をドリブルして上げたクロスに右SB長友が詰めてヘディングシュート。しかしこれもGKソレイラスがナイスセーブ。17分、日本は宇佐美に代えて右SH本田を投入する。すると18分、CH柏木のフィードに右SH本田が走り込んでシュート。GKソレイラスがセーブ。後半に入り、柏木が中盤低い位置でタメを作り、OH香川やCF岡崎が引いてきたスペースに長いフィードを入れては本田が走り込む。いい感じで攻められるようになってきた。

 22分には右SB長友のクロスにCF岡崎がヘディングシュート。23分、CH山口のミドルシュートはGKソレイラスがナイスセーブ。24分、右SB長友のクロスに左SH原口がヘディングシュート。27分、CH山口から右に展開し、右SB長友のクロスに右SH本田がヘディングシュート。カンボジアの運動量も落ちて、日本が圧倒して攻めていくが、なかなか追加点が奪えない。36分にはOH香川の落としからCH柏木がミドルシュートを放つが、またもGKソレイラスがナイスセーブを見せる。

 41分、満を持してCF南野を投入する。岡崎がアウト。41分、CH柏木の縦パスから本田がヘディングシュート。GKソレイラスがナイスセーブ。43分、左SH原口のクロスにCF南野がボレーシュート。しかしこれもGKソレイラスに止められる。それでも45分、右SB長友のサイドチェンジから、左SH原口の縦パスに左SB藤春が走り込み、クロスに右SH本田がヘディングシュート。ようやく最後に追加点を挙げて2-0。苦労したが何とか、日本が勝利して、グループ首位を守った。

 前半はメンバー、ピッチ、ボールと難しい点が多かったが、後半にメンバーを入れ替えてゴールができてよかった。守備もここまで何とか無失点で来ているが、こちらはまだまだひやひやする場面が多い。今年の代表ゲームはこれが最後。それぞれがそれぞれのチームで精進して、来年はさらにスムーズで強さを増した日本代表を観てみたい。来年のお楽しみにしよう。