とんま天狗は雲の上

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天皇杯準々決勝 FC東京対サンフレッチェ

 クラブワールドカップから中5日、今月に入って7ゲーム目となるサンフレッチェに対して、FC東京はほぼ1ヶ月ぶりのゲーム。左SB太田の海外移籍、フィッカデンティ監督の退任も決まり、有終の美に向けて少しでも長くゲームを続けたいところ。佐藤と浅井をベンチに温存したサンフレッチェは序盤、じっくりと構えて王者の風格を見せる。

 6分、OH河野からのパスを左MF米本が縦に入れ、FW前田のポストプレーに左MF米本が走り込みクロスを入れるが、GK林がキャッチ。サンフレッチェががっちりと守るとゲームは次第にサンフレッチェ・ペースになってくる。10分、右WB柏のクロスをCF皆川が落とし、CH森崎和幸が左に展開。左WB清水のクロスに右WB柏が飛び込むが、わずかに届かない。11分にはCB佐々木の縦パスに左FW茶島が抜け出しクロスを入れるが、中で合わない。お互い守備ブロックが堅く、なかなかシュートすら打てない展開が続く。

 そして37分、左MF米本から大きくサイドチェンジを入れると、右SB徳永のクロスを右MF橋本が縦につなぎ、FW東がシュート。サンフレッチェDF陣がオフサイドをアピールするが、ゴールが認められFC東京が先制点を挙げた。左サイドで左WB清水が残っていたかもしれない。1-0のFC東京リードで折り返す。

 後半になってサンフレッチェが攻勢をかける。1分、右FWドウグラスのクロスにCF皆川がヘディングシュート。4分、左WB清水のクロスにCF皆川がヘディングシュート。10分にはCB塩谷がドリブルで前に運び、右に流して右WB柏のクロスにCH青山がボレーシュート。強烈だったが、GK榎本がファインセーブを見せる。

 ゴールが遠いサンフレッチェは16分、皆川に代えてCF浅野を投入する。19分、左FW茶島から左に展開。左WB清水のクロスに右FWドウグラスがヘディングシュート。20分、CB佐々木の縦パスを受けたCF浅野が中に切れ込みドリブルから右に展開。右CB塩谷のクロスにCF浅野がシュート。ポストにはね返される。そして21分、左CB佐々木に対してFW東が足を払うスライディングを見せるとこれが2枚目のイエローカードとなってFC東京が一人少なくなってしまう。

 27分、右CB塩谷がミドルシュート。28分、左CB佐々木がシュートとサンフレッチェはCBが積極的にシュートを放っていく。一人少なくなったFC東京はOH河野に代えて左SH羽生を投入。守備を固める。対するサンフレッチェは左WB清水に代えて右WBミキッチを購入。こちらは攻撃力を高める。さらに29分には茶島に代えてCF佐藤を投入する。

 押していくサンフレッチェ。そして40分、左WB柏のクロスにFW浅野が高いジャンプからヘディングシュート。これが決まり、ついにサンフレッチェが同点に追い付いた。44分には右WBミキッチのクロスにCF佐藤が飛び込む。アディショナルタイムにもCH森崎の縦パスからFW浅野がドリブル。ミドルシュートを放つが枠は捉えられない。1点を守り切れなかったFC東京アディショナルタイムに右SH橋本に代えてFW中島を投入するが、タイムアップ。延長戦に突入した。

 延長戦もサンフレッチェが優勢。9分、FW中島の横パスをカットしたFW浅野がドリブルからシュート。あわやCB森重がライン上でクリアする。その後カウンターの応酬。そして13分、右WBミキッチのクロスがDFに当たり山なりになったボールにFW浅野がヘディングシュート。サンフレッチェが勝ち越し点を挙げた。

 延長戦後半もサンフレッチェが攻め続ける。4分、左WB柏の縦パスにFW浅野が走り込み、クロスに右FWドウグラスがシュート。8分、右WBミキッチが切り返しからミドルシュート。ここでようやくFC東京はCH米本に代えてFWネイサン・バーンズを投入する。しかしその直後の9分、CB千葉の縦パスに抜け出したFW浅野をCB森重が後ろから引っ張り2枚目のイエローカードFC東京、二人目の退場で9人で戦うことになる。それでもその後はFC東京が続けざまにチャンスをつかむ。12分、FW中島のスルーパスにFWネイサン・バーンズが抜け出すが、CB千葉がスライディング。ネイサン・バーンズが倒れるが、PKは取らず。13分、FWネイサン・バーンズのクロスにFW中島が飛び込むが、シュートはうまく当てられない。そしてタイムアップ。延長戦の末、2-1でサンフレッチェが準決勝進出を決めた。

 終わってみればサンフレッチェの方が一枚上。後半40分の同点ゴール、延長戦での勝ち越しゴールまですべて当初のシナリオ通りのような気がする。しかし次は中2日でガンバ戦。チャンピオンシップでの激闘は記憶に新しいが、また熱いゲームが見られるか。決勝も視野にどんなゲームを構想するのか。森保監督の手腕が楽しみだ。