とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ 第6節 グランパス対エスパルス

 前節3バックにして初勝利を挙げたグランパス。対するエスパルスは開幕戦こそアントラーズ相手に勝利を挙げたがその後は勝利に恵まれず、公式戦6連敗。極度の不振に陥っている。こうした相手にも3バックでいくのか興味があったが、前節と同じ布陣。このフォーメーションの肝は永井と矢野の両WBにある。この日もこの二人が活躍した。
 序盤からエスパルスを押し込んでいくグランパス。前半6分、右WB矢野のスローインをFW小川が走り込んで落とすと、もう一人のシャドーストライカー松田が思い切ったミドルシュート。これがゴール右隅に突き刺さり、グランパスが幸先よく先制点を挙げた。その後もしっかり守って速い攻撃を繰り出すグランパス。8分、CH矢田のクロスにFW松田がヘディングシュート。13分にはエスパルスのCH本田の縦パスをカットしたFW小川がそのままドリブルから左に流してCF川又がシュート。GK櫛引のセーブのはね返りを左WB永井がループシュート。バーを叩く。
 エスパルスも17分、ようやくグランパスのゴール前に攻め上がり、CFピーター・ウタカからの落としを右SH枝村がシュートするが力なくGK楢崎がキャッチした。すると18分、左サイドからのクロスをGK櫛引がパンチングして右サイドへ。右WB矢野がDFに寄せてボールを奪い、競り合いながら中に切れ込むと、クロスに左WB永井が走り込む。シュート。グランパスが追加点を挙げる。
 その後もグランパスは3バックでしっかりと守りながら、速いカウンター攻撃を繰り出す。エスパルスは攻めあぐんだまま、全くチャンスを作れない。45分、左WB永井がDFを置き去りにして左サイドを駆け上がり、クロスにCF川又が飛び込む。GK櫛引がわずかに早くセーブした。前半を終わって2-0。
 攻めに決め手がないエスパルスは後半頭から枝村と大前に代わり、右SH村田とOHミッチェル・デュークを投入する。1分、左SH白崎のクロスに右SH村田が走り込むが、それよりも速く永井がカバー。永井は守備面でも貢献も大きい。そして3分、小川のFKにCF川又がドンピシャ・ヘディングシュート。後半早々にグランパスが3点リードとした。
 11分、左WB永井のドリブルからクロスをCF川又が落とし、FW小川がシュート。だがGK櫛引がセーブ。13分、CHダニルソンがドリブルで持ち上がると、落としをFW小川がミドルシュート。わずかにバーの上。19分には松田に代わって途中交代したFW小屋松のクロスにCF川又がヘディングシュート。
 攻撃もさることながら、左WB永井は守備も際立つ。17分にはエスパルスの右SH村田がドリブルで駆け上がるが、左WB永井が異次元のスピードで追い付き、競り勝ってしまった。同じシーンは22分にも。村田も速い選手だが、永井の敵ではなかった。しかし31分、その永井が足の違和感を訴え、磯村に交代する。痙攣か。すると44分、エスパルスが左SB福村のクロスにFW長沢がシュート。GK楢崎がファインセーブ。そしてGK楢崎からのFKをエスパルスのDFがはね返すと、FWウタカが落とし、FW長沢から右に展開。今度は左WB永井がいない。村田が気持ちよく高速ドリブルしてシュート。1点を返すが、ゲームもここまで。4分間のアディショナルタイムを守り切って、グランパスが3-1で勝利した。
 永井のWBはいい。3バックも闘莉王を中心に安心して守れているようで、川又のCFも気持ちよさそう。なかなかいいではないか。ただし川又と永井あってのフォーメーション。永井が交代し、ノヴァコヴィッチが入ると途端に機能しなくなってしまうのは困りもの。これで8位浮上。この勢いで少しでも上位に迫っていってほしい。短期決戦とはいえ、首位との勝ち点差6はまだまだ何とかなるはずだ。