とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

歩みを忘れた人間は・・・

 肉離れは日に日によくなってきた。痛めてからもうそろそろ2ヶ月になる。いい加減に完治してもらわないと困るのだが、まだ90%程度。先週から普通に歩こうと努力をしているが、先週はまだ10歩も歩くと右足ふくらはぎの下部に痛みが走り、足首を使わない歩き方になってしまう。それでも先週の水曜日には東京で何ヶ所か営業に回る仕事があり、夕方、一緒に歩いた友人の万歩計を見てみれば1万6千歩。後半はかなり足を引きずってはいたが、それだけの距離を歩けたことは自信になった。
 今週に入っていよいよ歩くスピードもみんながゆっくり歩く程度にはなってきた。足首の筋肉を使っても、張りは感じるものの痛みが走ることはなくなった。階段の下りにもチャレンジしている。先週リハビリに行った際に、右の足首が左に比べて深く曲がらなくなっていることに気が付いた。階段を下るときには特にそのことが影響する。それで右足を踏み面から半分ほどはみ出して置き、左足を下ろす際に右足裏を支点として右足が動くようにして足首への負担を和らげる。すると何とか手すりにつかまりながらもそこそこのスピードで降りることができるようになってきた。
 歩いていると、改めて人間は足のいろいろな部分の筋肉を使っているのだなあと感じられる。かかとを上げ、足指の付け根あたりで地面を蹴って歩く。足の内側を使うとき、足の外側を使うとき。それぞれ張りを感じる部分が違う。さらに親指をぐっと曲げて、足指で地面を蹴る歩き方もできる。果たして私は肉離れになる以前、どういう歩き方をしていたのだろうか。意識をすればするほど、本来の歩き方がわからなくなる。
 たぶん地面の状況、前下がり、後ろ下がり、右下がり、左下がり。歩くスピード、身体のバランスの崩れ、手荷物の重さや種類。それぞれの状況に応じ、いろいろな歩き方をしているのだろう。久しぶりに普通に歩いてみたら、本来の歩き方を忘れてしまった自分がいた。改めて歩き方を学習している。意識している。面白い。歩き方を忘れた人間は・・・やはり不自由なものだった。歩き方など意識したこともなかったが、今、改めて普通に歩ける喜びを感じている。
 昨日からは自転車通勤も開始した。乗るときがまだ不自然だが、走り出せば大丈夫だ。次は走り方だ。走れてこそ人間。早く普通の人間になりたい。