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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

謎のリュックと衣服

 先日、朝出かけようとしたちょうどその時に玄関のベルが鳴った。インターフォンの画像を見ると立ち去りかけている隣家の奥さんの姿が映っていた。まだパジャマを着替えていなかった妻が「代わりに出て」と言うので、少し早いがカバンを肩に引っ掛けて外に出た。すると、その奥さんが奇妙なものを見るような目付きで「あれ」とわが家の敷地の角を指で指す。わが家は交差点角にあるため、隅切りされた敷地の部分は玄関を出て少し回り込まなければ見ることができない。何だろうと足を進めるとそこには大きなリュックがあり、その上に白シャツに茶色のベルトがついた黒ズボンが置いてあった。
 向かいの老婦人も出てきて「さっき若い丸坊主の男性が脱いでいった」と言う。ふーん。「たぶん高校生か誰かが脱いで、近くを走っているんじゃないですか。そのうち帰ってきますよ」と言うと、「そうかしら」と胡散臭そうな表情を浮かべながら家に帰っていった。私もとりあえず自宅の玄関に戻ると、妻が顔をのぞかせ、「何?」と聞く。事情を告げて会社へ向かった。
 その後、着替えた妻が交差点角を見に行くとまだその荷物はあって、向かいの老婦人のところへ話を聞こうと向かったところが後ろでガサガサと音がする。振り返ると、高校生と思しき少年がリュックの前にかがんでいたそうだ。「おはよう。どうしたの」と声をかけると、「ベルトを忘れてしまって」と言うので安心してとりあえず家に戻った。それで頃合いを見て隣家のインターフォンを押し、奥さんに顛末を話したところ、「もうご主人とは話がついているから」と言う。その日帰宅したら、妻から「いったいどんな話をつけたのよ」と言われたが、意味不明? とりあえずどんな会話をしたかもう一度話をする。
 すると妻曰く、それは「その荷物に関係して発生するかもしれない様々な出来事、例えば遺失物として警察へ届けるとか、そうしたことは全てうちで対応しますよという意味だ」という。なるほど。そういうことか。
 まあ状況を見れば明らかに、近所の高校への通学途上の高校生が、何かの必要に迫られて、一番考えられるのは忘れ物をして、身軽に走る必要が生じ、そのため一時的に重いリュックと、ついでに、たぶん白シャツの下はTシャツ、ズボンの下は短パンでもはいていたのだろう、制服も脱ぎ捨てて走っていったと思った。だからそのうちきっと帰ってくる。「心配する必要はないですよ」と言ったのだが、もちろんそうでない可能性だって考えられる。「不審物が何を意味するのかわからないが、そこから発生する事態はすべてあなたの責任ですよ」と言っていたのだ。うーん、なるほど、めんどくさいなあ。そしてけっこうびっくりした。やはり僕には「野クソのクソババア」の考えていることはわからない。