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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ICUに初めて入室。これは快適だ!

 火曜日の夜に妹から電話が入った。「お父さんが入院した。延命措置をするかどうかすぐ決めてくれと言われてるんだけど、どうする?」「えっ、延命措置? ちょっと待って、親父に何があったんだ。大丈夫か!」
 何でも夜9時位に「息ができない」と電話があり、実家に駆けつけると、苦しむ父の姿が。急いで救急車を呼び、市民病院に搬送された。医師から「急性心不全。とりあえず酸素吸入をして落ち着いたが、高齢のため急変する可能性もあり、延命措置をするかどうかすぐに決めてほしい」と言われたとのこと。「でも、今はだいぶ落ち着いた。もう帰ろうと思う」と言うので、「明日病院へ行くから」と言って電話を切る。
 ICUに入っているので面会は午前中に1時間、午後に1時間の2回だけ。それも1回に二人ずつというので、まずは妹の家に寄って一緒に病院に向かい、薬飲み器など病院で指示された細々とした物を持って二人でICUの中に入る。インターフォンでナースを呼び出してドアを開けてもらい、スリッパに履き替え、手を洗い入室する。さすがに衛生には最大限気を遣う。
 ICUに入ると中央にナースやドクターが控えるセンターがあり、それを中心にベッドがいくつも配置されている。しかしベッド相互は簡易な壁で区画され、隣の患者を見ることはできない。父は鼻に吸入のチューブが入り、腕には2本の点滴、指に計測用のクリップが装着され、胸にもコードにつながれたパッチが貼られている。そしてベッド脇のモニターに血圧・脈拍・呼吸数などを示す数字が表示され、パルスが動く。
 ベッド周りにはカーテンはあるものの大きく開放され、広くスペースが取られている。大きな窓からは緑の山々が見える。気持ちがいい空間だ。そして常にナースやドクターに見守られているという安心感。これはいい。
 私自身はこれまで入院したことが1回。それも大腸ポリープの切除手術で念のための一泊入院。あとはお見舞いで一般病室に入ったことしかない。ドクターやナースは1日に数回しかやってこず、何かあれば緊急通報ボタンはあるものの、放っておかれている不安感がある。カーテンで仕切られただけの空間で隣のベッドに寝る患者さんの動きや物音が気になり、スペースも狭く見舞客も肩を寄せ合って患者を見守る。そんなイメージだったが、ICUは違った。こんなところだったらいつまでもいたい。こんな環境で死ねたら気持ちいい。不適切にもそんな気分になった。
 駆け付けたドクターに父の病状と経緯について詳細に説明をしてもらい納得。延命措置についても言われるが、その脇で父が大きく腕でバッテンマーク。これだけ元気なら大丈夫だ。頭はしっかりしている。まだ息が苦しそうだが、確かにだいぶ落ち着ている。安心してベッド脇を離れ、妹と一緒に昼食に行き、看病を頼んで帰宅した。
 ところで一緒に行った妻が、ICUと並んでCCUと表示されていたけどあれは何だろうと聞く。知らない。それで調べてみる。ネットによれば、ICU(Intensive Care Unit)は集中治療室、CCU(Coronary Care Unit)は循環器系疾患患者を対象とした集中治療室ということだった。他にも脳卒中集中治療室であるSCU(Stroke Care Unit)、外科系集中治療室であるSICU(Surgical Intensive Care Unit)、脳神経外科集中治療室であるNCU(Neurosurgical Care Unit)、新生児集中治療室であるNICU(Neonatal Intensive Care Unit)などがあるらしい。そういえば娘が帝王切開で生まれた後、しばらく入室していたのはNICUだったかも。あの部屋には小さな保育器に入れられたあかちゃんが並んでいた。父がいた部屋にはICU・CCUと表示されていたそうで、入院した病院が循環器系疾患に対する設備が整っていたとすれば幸いだったかもしれない。
 とは言っても、いつまでもICUに入っているわけにもいかない。できれば早く一般病室に移り、また退院してほしい。元気そうだったけど、父も高齢。またこの週末にでも様子を見に行こうかな。