とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー選手権準決勝 星稜対東福岡

 

 昨年優勝した星稜と夏のインターハイを制した東福岡による準決勝。夏の王者対冬の王者とTVには表示されていたが、やはり今年のメンバーで優勝を勝ち取った東福岡の方が一枚上だった。サッカーもいいけど、何より身体の強さで上回っていた。

 序盤から星稜が高いプレスをかけてくる。しかしそれをかいくぐって東福岡がゲームを作る。7分、スローインからCF餅山がポストになって右SH三宅がシュート。サイドネットに外れるが、三宅の技術が優れている。10分には右SH三宅のスルーパスにCF餅山が抜け出してシュートを放つ。さらに13分、CH中村のCKから左SB小田がヘディングシュート。東福岡ペースでゲームは進む。星稜はボールを奪ってもなかなかゴール前まで入っていけない。東福岡は4-1-4-1の布陣。アンカーに入った鍬先が星稜のトップ下加藤に仕事をさせない。

 星稜は38分、右SH根来のCKにCB東方がヘディングシュートを放つが、うまく当たらず大きく外れる。40分、CK中村のスルーパスに右SH三宅が抜け出しシュート。やはり東福岡の方がゴール前に入っていく。星稜も40分、左SH阿部のスルーパスに左SB六田がドリブルで入っていくが、DFにつぶされた。43分、CH中村のドリブルから左に流して左SH橋本がシュート。しかしCB東方がナイススライディング。しかし45分、もう一度、CH中村のスルーパスに走り込んだ橋本が今度はクロス。CH藤川が走り込んでシュートを放つと、ゴールネットを揺すった。東福岡が前半終了間際、先制点を挙げて1点リードで折り返した。

 後半になっても東福岡がゲームの主導権を握る。2分、右SH三宅のスルーパスにCF餅山が走り込むが、CB東方がブロックする。4分には右SB林のクロスのこぼれを右SH三宅がトラップでDFをかわしてミドルシュート。枠を外す。8分にも中村のCKに左SB小田がヘディングシュート。

 星稜は9分、左SB六田が仕掛けてミドルシュートを放つ。これがこのゲーム、初めてのシュートらしいシュートだった。しかし直後にはパスカットからCH中村が前に運び、スルーパスに抜け出した餅田がクロス。CH片山のクリアは一旦空振り。ついで蹴ったボールが左SH橋本の足に当たってあわやゴール。GK阪口がナイスセーブを見せた。11分にはCH中村が切り返しからミドルシュート。GK阪口がナイスセーブ。

 そして12分、星稜が積極的な前からのプレスで東福岡を押し込むが、CB児玉からの大きなフィードにCH藤川が走り込むと、うまくマイボールにしてポストプレーをCH中村が落とし、右SH三宅がつないでCH鍬先がミドルシュート。これが決まって星稜がリードを2点に広げた。

 16分、星稜は右SH根来に代えてFW久保田を投入。4-4-2の布陣。しかし東福岡のペースは変わらない。18分、CB児玉の縦パスからCF餅山が右に流して右SH三宅がミドルシュート。GK阪口がセーブ。30分、右SH三宅から左に展開し、左SB小田のクロスをCH中村が落として三宅がミドルシュート

 後半30分を過ぎると、34分CF毎熊、42分右SH福田、43分CH高江と交代選手を投入。39分にはFW毎熊。41分右SB林、44分FW毎熊、さらにアディショナルタイムには左SH橋本とミドルシュートを放ち、最後まで星稜にゲームを渡さない。2-0。このまま勝ち切って東福岡が決勝進出を決めた。

 東福岡が強かった。組織もしっかりしているし、右SH三宅やCH中村の技術も高い。そして何よりどの選手も体幹がしっかりしていて星稜の選手とは一回り違って見えた。次はいよいよ決勝戦。この勢いで今年は東福岡が優勝するのではないか。そう思わせるだけの強さがあった。