準決勝第2戦は青森山田対國學院久我山。國學院久我山は準々決勝でかつての野洲高校を思い出させるような小気味よくパスをつなぐサッカーを見せ、前橋育英を一蹴。その技巧派サッカーが青森山田にどこまで通じるか。青森山田は住永をアンカーに置く4-1-4-1の布陣で守備を固めつつ、右SB原山のロングスローを中心に攻撃を仕掛けてきた。
1分、國學院久我山のOH名倉がミドルシュート。12分にはCF澁谷がミドルシュートと國學院久我山が序盤からパスをつないで攻めていく。なかなか久我山ゴールに迫れない青森山田。しかし序盤から5本、6本と原山のロングスローでゴール前までボールを入れると、17分、右SB原山の右サイド深い位置からのロングスローをニアでCB常田がそらし、CF鳴海がヘディングシュート。青森山田が先制点を挙げる。
しかしなお一層パスのペースを上げて攻める國學院久我山。20分には左SH小林が切り返しから強烈なミドルシュートを放つが、GK廣末がナイスセーブで弾き出す。22分にも左SH小林がミドルシュート。そして25分、左SB山本のCKが直接ゴールを狙ったところをGK廣末がナイスセーブ。しかしはね返しを拾ったOH名倉がドリブルで仕掛けてクロスにCB野村がヘディングシュート。國學院久我山が同点に追い付いた。28分には早いリスタートからOH名倉がミドルシュートを放つ。
青森山田も33分、CB近藤のFKをCF鳴海がフリックして左SH嵯峨がボレーシュート。バーを叩く。國學院久我山も36分、OH名倉がドリブルからシュート。39分、CF澁谷から右に流して右SH内桶がミドルシュート。40分、左SH小林もミドルシュートを放っていく。試合の主導権は國學院久我山が握るが、青森山田もカウンターやセットプレーからチャンスをつかむ。41分にはCKから左SB山本がミドルシュート。CB近藤がヘディングでコースを変えるがバーを叩く。前半は1-1で折り返した。
青森山田は後半頭から左SH嵯峨に代えてFW田中を投入。神谷を左SHに移し、4-4-2の布陣にする。すると神谷が自由にボールを触ることができるようになり、青森山田がチャンスを作っていく。5分、左SH神谷のFKはGK平田がナイスセーブで弾き出す。8分にはCF鳴海がミドルシュート。12分、CH高橋のスルーパスに右SH豊島が走り込み、クロスに左SH神谷がシュート。これもGK平田がナイスセーブ。
13分には右SH豊島に代えて吉田を投入する。さらに青森山田の攻勢は続く。19分、FW田中のクロスにCF鳴海がオーバーヘッドシュート。20分、左SH神谷が切り返しからミドルシュートを放つも、わずかにポストの左に外れる。22分には左SH神谷のCKをFW田中が戻し、神谷が放ったミドルシュートがバーを叩く。
後半はここまで押され気味でなかなかゴール前まで行けなかった國學院久我山だったが24分、中盤でパスをつなぎ、OH名倉の縦パスに右SH内桶が抜け出してクロスに中盤からCH鈴木が上がってシュート。ようやく後半初めてのシュートを放つと、25分には左SH小林に代えて戸田を投入。再び勢いを取り戻す。28分にはOH名倉がドリブルでCB常田を抜いてシュートを放つが、左に外れる。
青森山田も27分、FW鳴海を成田に交代する。34分、左SH神谷のクロスをFW成田がヘディングでつなぎ、DFが返したところを右SH吉田がシュート。GK平田が正面でキャッチ。國學院久我山も38分、CF澁谷のドリブルからこぼれ球を右SH内桶がクロス。左SH戸田がシュートを放つが、わずかに右に外す。さらに41分、OH名倉のきれいなスルーパスにCF澁谷が抜け出し、GK廣末もかわすが、バランスを崩しシュートは左に外した。残念。いよいよ延長戦かと思われたアディショナルタイム3分、CH鈴木のCKがファーサイドに流れたところを左SB山本がミドルシュート。これを左SH戸田がヘディングでコースを変えてゴールにねじ込む。ゴール。そしてタイムアップ。國學院久我山が接戦を制し、決勝進出を決めた。
前半は國學院久我山ペース。しかし後半ポジションチェンジをした青森山田が左SH神谷を中心に再三チャンスを作ったがゴールを決められず、最後は再びパスサッカーを取り戻した國學院久我山が勝利した。面白いゲームだった。さて決勝はパスサッカーの國學院久我山がインターハイ王者の東福岡に挑戦する。東福岡は準決勝で強さが目立った。それを國學院久我山が崩し切れるのか。決勝戦も面白いゲームになりそうだ。楽しみだ。
