とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校女子サッカー選手権決勝 藤枝順心対神村学園

 10日にふっとTVを見たら高校女子サッカー選手権の決勝が始まるところだった。あわてて録画。男子の決勝戦は11日にあったが、女子はノーマークだった。いや、やっているのは知っていたが、まさかTV中継されるとは知らなかった。藤枝順心の児野はU17の代表にも選ばれる逸材。そのプレーぶりを観たかった。

 開始3分、藤枝順心が先制する。左SB横澤のクロスをCF岩下が落とし、右SH肝付がシュート。見事に決めた。しかしその直後、神村学園もすぐに同点に追い付く。OH小川のクロスにCH渡辺がヒールで決めた。お互い見事なゴールだ。

 藤枝順心は岩下をワントップに児野と肝付が自由に動き回る。また右SB安倍と左SB横澤も積極的に攻撃参加をし、守備は黒崎と奥津のCBにアンカーの鈴木がサポートする。福田ゆいがやや下がり目でCH鈴木と並び、CH千葉はやや前目。3人のFW陣をサポートする。対する神村学園は水津のワントップ。小川がトップ下に入り、園田と吉田が両SHに入る。序盤は橋谷と小野がボランチを組んだ。

 16分、CB奥津のフィードを右FW児野が収めて、クロスに左FW肝付がシュート。バーを越える。神村学園も22分、右SB岩間のFKのこぼれをCF水津がミドルシュート。GK福田まいがキャッチする。お互い中盤が厳しく、なかなかシュートまで行けない。それでもゲームは藤枝順心ペース。36分にはCH福田ゆいからのクロスに右SB安倍がシュートを放つ。

 なかなか攻撃が組み立てられない神村学園は40分前位から小川をワントップに上げるポジションチェンジ。水津を左SHに回し、園田をトップ下へ。そして41分、左SH水津のクロスのこぼれをCH渡辺が豪快なミドルシュートを叩き込み、神村学園が前半のうちに勝ち越し点を挙げた。藤枝順心も44分、CH福田ゆいのスルーパスに右SB安倍が抜け出してシュート。ネットを揺らすがオフサイドの判定。前半は神村学園1点リードで折り返した。

 後半、藤枝順心が反撃。攻めていく。14分、右SH吉田のヒールによる落としにCH渡辺がミドルシュート藤枝順心は個々の技術が高く、組織もしっかりしている。そして15分、中盤でのボールの奪い合いからCF岩下が抜け出し、ループパスにFW児野とFW肝付が走り込んで、肝付がうまく身体を使いDFをかわしてシュート。ついに同点に追い付いた。

 神村学園は18分、左サイドからのクロスのこぼれをCH渡辺が縦パス。CF小川がシュートを放つがサイドネットに外れる。TV中継はTBSだが、日本TVによる男子の高校サッカー中継に負けず劣らずうるさい。選手の家族を取り上げて延々と話をするのはある程度しょうがないが、肝心のサッカー中継が疎かになっている。神村学園のポジションチェンジのことなど一切触れないのはどういうわけか。園田の出来がカギと大竹さんが解説するが、園田がほとんどボールに触れない。そして21分、中盤でFW肝付から右サイドに絶妙のパス。右SB安倍が上がって角度のないところから見事なシュートを突き刺した。藤枝順心が勝ち越しゴールを挙げる。

 23分、神村学園は右SH吉田に代えて左SB佐久間を投入。それまで左SBだった小野をボランチにして、橋谷をトップ下に。一時トップ下にいた園田を再び左SHに移し、水津を右SHに回す。27分、やや遠目のFKをCH小野が蹴るが、わずかにバーの上。その後、藤枝順心はFW肝付に代えて土屋を投入するなど攻めの姿勢を崩さず、そのまま守り切って藤枝順心が勝利した。3-2。

 後半30分以降、TV中継がひどく選手のアップばかりを映すので、ゲームがどうなっているかわからない位だったが、藤枝順心の方が一枚上。児野もよくがんばっていたが、右ひざの調子が万全でなく、その分を他の選手がカバーする活躍を見せた。このメンバーから誰が次のなでしこに上がっていくのか。児野は十分頼りになりそうだし、岩下にも魅力を感じた。今季のなでしこリーグで彼女らの姿をまた見られるとうれしい。