とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー選手権決勝 東福岡対國學院久我山

 やはり東福岡は強かった。アンカーに坐る鍬先が國學院久我山の攻撃の中心、OH名倉を自由にさせない。そしてフラットに並んだ4人の中盤の圧力を國學院久我山の中盤が抑えきれない。ワントップの屈強な餅山が力強く前進する。すべての面で東福岡が上回った、圧勝と言える決勝戦だった。

 3分、MF中村のCKのこぼれからMF藤川がミドルシュートを放つ。8分、右SH三宅のスルーパスに抜け出したCF餅山がシュートする。CB野村がブロックするが、餅山が力強い。13分、CF餅山がループシュート。GK平田がキャッチするが、餅山が落ち着いている。17分、MF中村のFKに左SB小田がヘディングシュート。東福岡が前から積極的にプレスに行き、國學院久我山のパスサッカーを封じ込める。

 ようやく18分、CF澁谷が左サイドに開いて中へパス。左SH小林がつないで、OH名倉が落としたボールを右SH内桶がシュート。これが國學院久我山の初シュート。24分にはMF藤川がドリブルからミドルシュート。GK平田が正面で弾き返すが、すぐに藤川が拾って東に流し、MF中村がシュート。これもGK平田がセーブした。國學院久我山は26分、右SB宮原がドリブルからミドルシュート。DFのブロックを拾ってもう一度宮原がシュートを放つが、これもDFにブロックされた。

 そして36分、左SB山本からのパスを受けたMF中村が縦パス。CF餅山が落とし、中村の縦パスにMF藤川が右に展開。右SH三宅がダイレクトでシュートを放つ。東福岡が流れるような攻撃で先制点を挙げた。前半は1-0。國學院久我山はOH名倉がCH鍬先に完全に抑えられ、ほとんどチャンスを作れなかった。前半43分には左SH小林を戸田に交代した。

 後半に入っても東福岡が押していく。1分、MF藤川の縦パスに走り込んだCF餅山を追いかけたCB上加世田の足を接触し倒してしまう。そこで得たFKを東福岡がトリックプレー。壁が動いてサッとしゃがむとそこに中村がFKを放つ。これが決まり、東福岡が後半早々追加点を挙げた。

 後半もいよいよ身体の強さが目立つ東福岡。ぐいぐいと押し込んでいく。國學院久我山は12分、中盤の争いからCH鈴木がボールを奪い、縦パスを左SH戸田がうまいターンで前を向いてOH名倉がミドルシュート。しかしGK脇野の正面。20分には右SH内桶のクロスのこぼれを拾った右SB宮原がミドルシュート。しかしCB福地が顔で受けてブロックする。さらにCH知久のミドルシュートもDFがブロック。

 すると22分、中盤の争いから右SH三宅がフィード。CF餅山が抜け出し、GK平田をかわすループシュート。ダメ押しの3点目を挙げる。ついていない國學院久我山。さらに25分、右サイドの攻防からCH鍬先のスルーパスにCB児玉が右サイドを上がり、クロスにMF藤川がシュート。4-0と突き放す。

 國學院久我山も必死の攻撃。その直後の26分にはCB野村のフィードにCF澁谷が抜け出しシュートを放つが、GK脇野がセーブする。29分、右SH内桶のクロスをOH名倉が落とし、CH鈴木がミドルシュート。GK脇野がセーブする。31分、鈴木のCKに右SH内桶がヘディングシュート。しかし枠に入らない。

 そして35分、後方からのフィードに走り込んだCF餅山が落としたボールにMF中村がミドルシュート。これが決まり、東福岡が5点目。その後も攻めの姿勢を忘れず、國學院久我山の攻撃を抑えきって、東福岡が勝利した。5-0。圧勝だ。

 準決勝でも感じたとおり、東福岡は強かった。鍬先をアンカーに置いた守備が鉄壁で國學院久我山に最後まで得意のパスサッカーを展開させなかった。しかし準決勝までに展開した國學院久我山のパスサッカーも楽しかった。國學院久我山のCF澁谷とOH名倉はともに2年生。また来年がある。この悔しさを糧にさらに精進して来年もこのピッチに帰ってきてほしい。