とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

五輪アジア最終予選グループB 日本対北朝鮮

 試合前から強敵だとかなり煽った報道がされた北朝鮮だったが、戦ってみればそれほどでもなかった。それでも日本もゲームを支配できたわけではなく、ロングボールをゴール前に放り込まれて押し込まれる場面も何度かあった。しかしそれをことごとくはね返したのは植田と岩波のCBの力。CH遠藤も含めて日本の守備陣が勝利を引き寄せたゲームだった。

 ゲームは序盤から日本が勢いよく攻め込んでいく。そして5分、左SB山中のCKにCB植田がファーサイドからシュート。幸先よく先制点を挙げた。さらに6分にはDFからのフィードをFW久保が落とし、右SH南野から左に流してFW鈴木武蔵がシュート。日本がパスをつないで攻めていく。北朝鮮は早めに長いボールを前線に入れてくる。14分、CHリウンチョルのアーリークロスをFWキムジュソンが落とし、FWキムヨンイルがシュート。さらに14分、左SHユンイングァンのミドルシュートはわずかにバーの上を越えた。日本も17分、左SB山中が切れ込んでブレ球のミドルシュート。GKアンテソンがナイスセーブで弾き返した。

 その後も日本がパスをつないで攻める展開。だが北朝鮮の選手がわずかの接触ですぐに倒れてファールをもらう。31分、右SHリヒョンテンのFKはGK櫛引がキャッチする。38分、CHソギョンジンのミドルシュートはわずかにポストの左に外れた。日本も44分、右SB室屋からのパスを受けた右SH南野のクロスからFW鈴木がシュート。45分には左SH中島のドリブルからCH遠藤が左に流してFW久保がシュート。しかしGKアンテソンのナイスセーブに防がれた。前半は1-0。日本リードで折り返す。

 北朝鮮は後半頭から長身FWソジョンヒョクを投入して、ロングボールを放り込んでいく。4分にはCKの流れからCBチャングクチョルがシュートを放つ。日本も6分、左SH中島が切り返しからミドルシュート。FW鈴木がヘディングで合わせようとするが、わずかに届かず枠を外れる。10分には左SH中島のスルーパスに左SB山中が走り込み、クロスにFW久保がシュート。しかしポストにはね返される。惜しい。さらに10分、FW鈴木の落としからFW久保が左に流して左SH中島がシュート。しかしGKアンテソンが抑える。

 北朝鮮はパスがつながらず、攻撃はロングボール一辺倒のイングランド・スタイル。対して日本はダイレクトでパスがつながるものの北朝鮮の身体を張ったプレスの前にシュートが遠い。16分、CHソギョンジンのミドルシュートにはCB岩波が身体を張る。17分、CHリウンチョルのミドルシュートはGK櫛引がナイスセーブを見せる。18分、北朝鮮のCKから左SBパクミョンソンがミドルシュート。DFのブロックのこぼれをCHソギョンジンがミドルシュートを放つ。日本が身体を張ってよく守る。

 日本は17分、右SH南野に代えて矢島を投入。さらに32分にはCH大島に代えて原川を投入する。34分、左SB山中のFKにCB岩波のヘディングシュートでネットを揺するが、オフサイドの判定。36分、山中のFKもポストの左に外した。それでも守りに入ることなく攻める日本。41分、左SH中島のドリブルからオーバーラップした左SB山中とパス交換。中島のクロスに右SH矢島がシュート。しかしGKアンテソンがセーブする。44分にはFW久保に変えて左SH豊川を投入する。

 アディショナルタイムに入って北朝鮮は日本のゴール前に迫る。2分、ソギョンジンのFKはDFが身体を張る。さらに3分、CKから左SHチャンヒョクがヘディングシュート。枠を捉えられない。そしてタイムアップ。日本は1-0で勝利した。

 グループリーグ初戦に勝利したのは大きい。北朝鮮の攻撃がもっと多彩かと思ったら全くパワープレー一辺倒。技術的には日本がはるかに上回るが、気持ちに押されてか後半はやや守備に追われた。それでも危なげない勝利で初戦を制する。この後は中2日のゲームが続く。次のタイはサウジアラビアと引き分けたとは言え、やはりこのグループでは力が落ちる。うまくメンバーを入れ替えて、疲れを蓄積させずに決勝トーナメントへ臨みたい。油断することなく、次のタイ戦では余裕の勝利を期待したい。総力戦で五輪予選を突破してほしい。