とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第22節 リバプール対マンチェスター・ユナイテッド

 リバプールマンUというビッグクラブ同士の対戦も今季は中位チーム同士のゲームになってしまった感がある。リバプール9位、マンチェスター・ユナイテッド6位。お互い前節は引き分けたが、ナショナル・ダービーには勝利して首位に迫るきっかけにしていきたい。しかしお互いケガ人が多い。マンUフェライニとシュネイデルランでボランチを組み、エレラがトップ下。ルーニーが自由に動き回るワントップで、左右にマルシアルとリンガードを並べてきた。ヤングを右SBに起用して攻撃力が高いはずだが、序盤から全く守備に追われた。

 10分、CHルーカスのフィードに左SHララーナがヘディングシュート。GKデヘアが弾いたところをCFフィルミーノがミドルシュートを放つ。12分、CFフィルミーノの大きなサイドチェンジから右SHミルナーミドルシュート。さらに17分、右IHヘンダーソンがミドルシュート。前半からホームのリバプールが勢いを持って攻めていく。

 28分にはリバプールが左右に大きな展開から左SBモレノの縦パスに右IHヘンダーソンがシュートを放つが、DFがブロックした。マンUはポゼッションは高いもののDFラインでパスをつなぐばかりで、なかなかトップまでボールが入らない。30分、左SHマルシアルのクロスにOHエレラが放ったミドルシュートがこのゲームでの初シュート。しかし枠に入らない。直後にはCHルーカスの縦パスから右IHヘンダーソン、左SHララーナ、CFフィルミーノとつなぎ、最後はヘンダーソンがシュート。わずかにポストの左に逸れていった。リバプールもシュートがなかなか枠に飛ばない。

 32分にはCBトゥーレのフィードを右SHミルナーが落とし、右IHヘンダーソンがミドルシュート。これも枠の外。マンUは42分、右SBヤングが足の付け根を痛めて弱冠18歳、左SBボースウィックジャクソンに交代する。ダリミアンが右SBに回る。そしてアディショナルタイムマンUは左SHマルシアルがドリブル突破からシュートを放つが、DFがブロック。個人技でしかゴール前に迫れない。リバプールの一方的なペースで前半を終えた。

 後半に入ってもリバプール・ペースは変わらない。5分、FKをCHルーカスがつないで、CFフィルミーノが左に流し、左SHララーナのパスから左IHエムレ・ジャンがシュート。しかしGKデヘアが抑える。7分にはCBトゥーレが上がってきてシュートを放つが、これもDFにブロックされる。リバプールがどんどん押し込んでいくが、マンUの守備も堅い。なかなかゴールを許さない。

 15分、CFフィルミーノがミドルシュート。18分、CFフィルミーノのクロスに右IHヘンダーソンがミドルシュートを放つが、GKデヘアの正面でキャッチされる。そして21分、左IHジャンの強烈なミドルシュートがゴールを襲うが、GKデヘアがスーパーセーブ。さらにはねかえりをCFフィルミーノが拾ってシュートを放つが、こちらもGKデヘアがナイスセーブ。リバプール、ゴールが遠い。

 そして21分、マンUが右SHリンガードに代えてOHマタを投入すると、少しずつゲームの様相が変わってくる。とは言ってもリバプールの勢いは衰えない。23分、中盤でパスを繋いで左SHララーナがミドルシュート。27分、右SHミルナーのクロスからCBサコがヘディングシュート。マンUは27分、エレラに代えて左SHデパイを投入。マルシアルをFWに上げる4-4-2の布陣。リバプールも31分、左SHララーナに代えてアイブを投入した。

 そして33分、左サイドのCKからマタがクロスを入れると、CHフェライニがヘディングシュート。バーを叩いたはね返りを待ち構えたFWルーニーボレーシュート。これがネットに突き刺さり、終始守備に追われていたマンUが先制点を挙げた。何ということ。リバプールはその後、36分FWベンテケ、45分コルカーを投入して攻めるが、どうしてもゴールが遠い。マンUが守る。44分、左IHジャンがドリブルで右サイドをねじ上がり、クロスを落とすが、FWベンテケと右SHミルナーが一瞬重なって、ミルナーのシュートがCFフィルミーノにわたるが、シュートは打ちきれなかった。結局このままタイムアップ。虎の子の1点を守り切ってマンUが勝利した。

 ついていないとはこのこと。終始押していたのにリバプール勝利の女神は微笑まなかった。しかしシュートの精度が低かったことも事実。マンUの守備がよかったとも言える。一方のマンUは勝ったとは言え、攻撃陣は絶不調。結局このゲームでも枠内に飛んだシュートはゴールになったルーニーボレーシュート1本だけ。とにかく攻撃の形が作れない。マタがベンチスタートだったのは何か理由があったのだろうか。フェライニの高さ、ルーニーマルシアルの個人能力だけではマンUの名に寂しい。リバプールのクロップ監督には来季への期待を感じるが、ファンハール監督の来季はないのではないか。勝利したとは言え、寂しい限りの内容だった。