とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブンデスリーガ第20節 ハノーバー対マインツ

 このところサッカーを観ていてもあまり面白いと思わなくなった。たぶんゲーム自体がつまらない内容なのだと思う。「また、つまらぬものを観てしまった・・・」。ルパン三世の五ェ衛門のようにつぶやく。今回観たのは酒井宏樹と山口蛍、そして武藤の3人が先発したハノーバーマインツ戦。清武はいまだベンチ入りできず、山口は前半で途中交代、武藤も膝のケガで長期離脱が決定。無事だったのは酒井宏樹のみ。どこに原因があるのか。興味は途中交代した山口と武藤にあった。

 それにしても序盤から膠着したゲームが続く。11分、OHマッリの落としから右SHクレメンスが放ったミドルシュートが初シュートだ。ハノーバーはホフマンをワンボランチにしたダイヤモンド型の中盤。山口はインナーハーフというよりも右サイドハーフ。しかしどう動いたらいいか、山口自身が戸惑っている印象。ポジションを守って右SH酒井やCHホフマンのサポートはするものの、主体的な動きはほぼない。そして24分、マインツの左SBブスマンがドリブルで上がり、スルーパスにCF武藤が走り込んで戻したクロスを右SHクレメンスが折り返す。左SHサンペリオがシュート。これが決まりマインツが先制した。

 山口は26分、マインツのOHマッリのドリブルを身体を寄せてストップさせる。やはり守備の場面で生きる。しかし32分、左SHマニクベックが中盤をドリブルで横断するところをスイッチするつもりで山口が交差するが、二人でボールを奪い合う形になって逆にマインツのCHバウムガルトリンガーに奪われる。その流れからバウムガルトリンガーが左に流してOHマッリがミドルシュートを放つ。34分にはCF武藤の縦パスをOHマッリが落とし、左サンペリオとDFが競り合ったこぼれをCF武藤が左に流して左SBブスマンがシュート。しかし右に外す。ハノーバーは35分、OHシュミーデバッハがミドルシュート。大きく枠を外すがこれがハノーバーの初シュート。

 ここでハノーバーのシャーフ監督が決断する。山口を下げてサネに交代した。マインツに左サイドから崩され、攻撃面での仕掛けはない。仕方のない決断だった。でも山口がベンチに帰る時、シャーフ監督が山口をしっかりハグ。その気持ちは伝わっただろうか。前半はこのまま1-0で終わった。

 後半に入ってもなかなかゲームが動かない。8分、ハノーバーのFWサライミドルシュート。GKカリウスがキャッチ。11分、マインツのCHラッツァのFKから左SBブスマンがヘディングで落とし、右SHクレメンスがミドルシュート。しかしGKツィーラーが正面でキャッチする。13分にはハノーバーのCKからのカウンター。CF武藤がドリブルで前へ運ぶ。DFを二人三人と抜いて右のクレメンスに展開。攻撃はここで止められるが、武藤の軽快な動きにはいったいどこでケガをしたのかわからない。18分には武藤がミドルシュートを放つ。

 その直後、ハノーバーはCHホフマンに代えてFWソビェフを投入。シュミーデバッハをアンカーに下げる4-3-3にする。うーん、それなら山口を温存しておいてもよかったのではないか。さらに23分には左SHマニクベックもカラマンに交代。先発したMF三人を交代する。ハノーバーの苦悩が見えるようだ。マインツもこのタイミングでOHマッリに代えてFWコルドバを投入する。その中であくまでも安定したプレーを続けたのが右SB酒井弘樹。25分、酒井のクロスをCFソビェフがヘディングで落とし、右FWアルメイダが抜け出してシュート。しかし左に外す。

 その後の30分、マインツが突如、武藤を下げてフライに交代する。ピッチを出た後で足を引きずる武藤。その後、右膝靭帯損傷による長期離脱が発表された。いつ痛めたのだろう。ゲームを観ている限りではそんなシーンは見受けられなかった。ゲームはその後、35分、ハノーバーのFWアルメイダが強烈なミドルシュートを放ったが、GKカリウスもナイスセーブ。44分、マインツの右SHクレメンスのミドルシュートがバーを叩くシーンもあったが、結局そのままゲームは動かず。1-0でマインツが勝利した。

 それにしても武藤のケガは残念だ。3月のアジア2次予選出場に暗雲という報道だが、代表は今、武藤がいなくても影響はない。それよりもケガをしっかりと直してほしい。Jリーグを途中でドイツに渡り、昨年のJリーグが開幕した3月から休みなしでほぼ1年間働き続けた疲れが出たのだろうか。武藤の場合は移籍後すぐにゲームに出場し、2試合目から先発に定着した。そして当たりの厳しいドイツでの戦い。やはり疲れが溜まっていたのだろう。ここは身体が休養を求めていたと開き直って、しっかりと休ませ、直してほしい。焦るな。武藤にはそう呼びかけたい。