とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第21節 ドルトムント対ハノーバー

 前節ベンチ外となってその動向が注目された香川。ミッドウィークのドイツ杯では後半終盤に途中出場してチャンスを演出したが、このゲームでは先発に名を連ねた。バイグルがベンチに座り、ギンターをアンカーに起用。ギュンドアンと2人でインサイドハーフを組む。オバメヤンがケガで欠場。その代わりにロイスがワントップを務め、カストロが左FWを務めた。対するハノーバーはホフマンがアンカーに座る4-1-4-1の布陣。山口はベンチを温め、酒井宏樹が6戦連続、右SBで先発した。もっともハノーバーは6連敗中だから、酒井が先発したゲームはすべて負け続けていることになる。

 序盤からドルトムントが押し込んでいく。9分、CBスボティッチの縦パスをCFロイスが落とし、右FWムヒタリャンから右に展開。右SBピシュチェクからのクロスにロイスが飛び込むがシュートはうまく合わず、GKツィーラーがセーブする。16分、香川が右IHサネに倒されたFKをCFロイスが蹴るも、バーを叩く。前半のうちに大きなチャンスを2回迎えたが、いずれもゴールにならなかった。

 ハノーバーはとにかく守る。というか、どう攻撃しようとしているのかよくわからない。右SB酒井が駆け上がるシーンも何度かあったが、クロスが合わない。精度の問題もあるが、約束事もできていないようだ。とにかく守る。攻撃は何とかがんばるといった感じ。とは言っても、一方のドルトムントもオバメヤンの不在の影響か、攻撃がスムーズに回らない。38分、CHギンターの縦パスから左SBシュメルツァーのクロスで得たCKにCBスボティッチがヘディングシュート。枠に入らない。

 逆に前半終了間際にはハノーバーがチャンスを掴む。41分、左IHプリプのクロスにCHホフマンがヘディングシュート。GKブエルキがファインセーブ。ドルトムントも44分、右IHギュンドアンミドルシュートを放つが、GKツィーラーがナイスセーブで弾き出す。あまり見所もなく、スコアレスで前半を終えた。

 後半になっても、ゲームに大きな変化はない。ドルトムントの優勢でゲームは進むが、なかなか決定的なチャンスにはなっていかない。9分、左FWにポジションチェンジしたムヒタリャンのクロスに右IHギュンドアンがシュート。しかし枠を捉えられない。そして12分、ハノーバーが攻め込んだカウンターから左FWムヒタリャンがドリブルでボールを運び、そのままミドルシュート。これが決まり、ドルトムントがようやく先制点を挙げた。

 香川はワンボランチのホフマンの横、常にバイタルエリアにポジションを取ってパスを受けようとするが、なかなかパスが入らない。たまにパスが入ると、トラップをミスして相手にボールを奪われてしまう。香川が特別に悪いわけではなく、ドルトムントが全体的に不調。19分には左FWカストロに代えてプリシッチ。30分にはアンカーにバイグル、右FWにドゥルムを投入するが変化は起きない。ハノーバーの攻撃も酷く、単発的で結局ドルトムントがそのまま守りきって1-0で勝利した。なんだかな。

 香川の出来に注目したが、確かにあまりよい出来とは言えない。でもカップ戦が入って毎週2試合が続く日程で選手が疲れてしまい、ドルトムント全体が低調になっている。加えてオバメヤンがいなくてはこの出来も致し方ないか。ここは我慢のしどころ。香川の復調がドルトムントの復調につながると思う。香川には焦らずじっくり調子を戻していってほしい。