とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ第1節 ジュビロ対グランパス

 いよいよJリーグが始まった。グランパスの相手はJ2から昇格してきたジュビロ。小倉対名波というかつての名レフティー同士の監督対決という点でも関心を集めていた。小倉監督のやりたいサッカーがなかなかできていないという報道がされていたが、闘莉王らが抜けた全く新しいチームでどんなサッカーを見せてくれるのか。結果は必ずしも求めないが、小倉の前向きな姿勢に期待したい。

 ジュビロ・ファンの友人がチケットを入手できなかったと嘆いていた。ヤマハスタジアムは久しぶりのJ1昇格でゲーム前から大盛況。おおぜいのサポーターで盛り上がっていた。序盤からジュビロが全開で攻めてくる。昨シーズンJ2得点王のジェイがケガで欠場。代わりに先発した齊藤が1分、あいさつがわりのミドルシュートを放つ。4分にもOH小林がミドルシュート。序盤からジュビロが積極的だ。そして8分、左サイドのFKから右SH太田のクロスがゴール前に入る。CHイスンヒがブロックしたが、クリアは甘く左SHアダイウトンがシュート。GK楢崎がナイスセーブで弾き出す。10分、左SB中村太亮のCKに右SB櫻内がヘディングシュート。さらに11分、右サイドのスローインからOH小林が中へパス。CF齊藤のシュートはまたもGK楢崎がファインセーブ。はね返りを左SHアダイウトンが狙うが、CH田口が一瞬早くクリアした。

 ジュビロのプレスが速い。セカンドボールもことごとくジュビロが拾う。15分に放ったCH田口のミドルシュートグランパスの初シュートだ。左SHアダイウトンを止めるのに苦労する。18分CBオーマン、25分には右SB矢野がイエローカードを受けてしまう。そして25分、右SH太田のFKに右SB櫻内がヘディングシュート。DFがよく競って枠を外す。

 しかし29分、ここまでなかなか思うようにボールを持たせてもらえなかったグランパスが初めてうまくパスを回す。中盤でCH田口がボールを奪うとOH矢田が右に展開。右SB矢野が余裕でボールを持つと絶妙のクロスを上げる。CFシモビッチがドンピシャ・ヘディングシュート。これが決まり、押されていたグランパスが先制点を挙げた。

 ようやくパスが回り始めたグランパス。34分にはCH田口のFKをCB竹内が落とし、CBオーマンがGKの前に飛び出してゴールに押し込むが、これはオフサイドジュビロも35分、GKカミンスキーからのフィードをCF齊藤が落とし、CH上田のスルーパスに右SH太田が抜け出す。GKと一対一になるが、楢崎が落ち着いた動きで上田のシュートをセーブする。続くCKからの左SHアダイウトンのヘディングは枠を捉えられない。グランパスも37分、左SH永井のクロスからOH矢田がシュートを放つが、DFがブロックする。

 その後、42分には田口のFKにCFシモビッチがDFを引っ張り、裏に入ったOH矢田がつないで左SH永井がボレーシュート。さらに44分にはGK楢崎からのフィードにCFシモビッチを囮にしてOH矢田が抜け出しシュートを放つ。GKカミンスキーがセーブするが、シモビッチを囮にしたプレーが効いている。前半は1-0で折り返した。

 後半はグランパス・ペース。1分、右SB矢野のクロスはいったんDFがブロックしたが、戻ってきたボールをもう一度矢野がヘディングで折り返すと、CFシモビッチがシュート。4分、田口がFKで直接ゴールを狙う。GKカミンスキーがナイスセーブ。続くCKにCBオーマンがヘディングシュート。しかしこれもGKカミンスキーがファインセーブを見せた。

 ジュビロは8分、CH上田を川辺に交代。攻撃的な選手の投入で打開を図ろうとする。しかし13分、ジュビロのゴール前で何本もパスがつながり、左SH永井がミドルシュート。さらに19分、右SH古林のクロスをファーサイドで受けたCH田口がボールキープからヒールで落として左SB安田がシュート。わずかにポスト右に外す。ジュビロも20分、CH川辺のドリブルから落としたところをOH小林がシュート。GK楢崎がナイスセーブで弾き出す。24分、左SH永井が左サイドをドリブル突破。クロスに右SH古林が飛び込むが、左SB中村がブロックする。

 なかなか攻撃が活性化しないジュビロは27分、右SH太田に代えて山本康裕を投入。グランパスも31分、右SB矢野が右膝の痛みを訴え、右SH小川に交代。古林を右SBに下げる。32分、スローインからCFシモビッチが落とし、左SH永井のクロスにOH矢田がシュート。しかしGKカミンスキーがファインセーブする。ジュビロは35分、CF齊藤をあきらめ森島を投入。グランパスも36分、右SB古林の足が攣って新人左SB高橋に交代する。安田を右SBに回した。

 39分、FKからOH矢田がクロス。CFシモビッチがヘディングで折り返し、CB竹内がヘディングシュート。しかしこれもGKカミンスキーがナイスセーブ。はね返りをCHイスンヒが走り込んでヘディングシュートするが大きくバーを越えた。残念。45分にはOH矢田に代えてFW川又を投入。アディショナルタイム1分、右SH小川の縦パスに走り込んだFW川又のクロスに左SH永井が詰めるが、DFがブロック。5分には左SB高橋が大きくミドルシュートを放ってタイムアップ。前半のシモビッチの初ゴールを守ってグランパスが見事開幕戦を飾った。さすが小倉監督、持っている?

 このゲームで一番褒めたいのは右SB矢野だ。最初こそ左SHアダイウトンのスピードに手こずりイエローカードをもらったが、その後はしっかりと止めて、そして先制点につながるクロスも見事だった。まだ攻撃の形ができないと心配された中、まずはみんなが集中してしっかりと守った。ジュビロの決定力のなさに助けられた部分もあるが、GK楢崎は今年も健在。楢崎の好プレーに励まされて、みんなしっかりと守った。そしてシモビッチが使えそうだ。OH矢田とのコンビや永井との連携もこれからできていくだろう。そして田口は今年こそやりそうだ。CBの薄さは心配だが、全体のバランスはいい。連携を高めてさらにいいチームになってほしい。小倉監督の明るさがチームをひっぱっていくことを期待したい。