とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

女子五輪アジア最終予選 日本対オーストラリア

 いよいよリオ五輪を目指す女子サッカーアジア最終予選が始まった。6チーム総当たりのリーグ戦で上位2チームが出場決定。だがベトナムを除いては強豪チームが集まっている。日本にとっては初戦のオーストラリア戦でまずは勝利が欲しいところ。最低でも引き分けで終えたかった。澤が引退して、代わりに中島が左SHに入った他はこれまでW杯や五輪で結果を出してきたメンバーが先発した。

 序盤からオーストラリアが押してくる。3分、CBアレウェーからのフィードにCFヘイマンが抜け出しシュートを放つ。日本も5分、CH宮間のCKのクリアを左SH中島が拾い右に展開。CH宮間がクロスを入れるが、オーストラリアのゴール前の守備が厚く、シュートが打てない。その後もお互いよく攻め合う。ただし攻め方はかなり違う。日本は短いパスをつないで崩しにかかるが、オーストラリアは長いパスでゴール前を脅かす。

 16分、左SH中島のサイドチェンジのクリアを右SH川澄が拾いミドルシュート。わずかに右に外れる。21分にはCB熊谷から左に展開。左SB鮫島がドリブルで駆け上がり、クロスにCH阪口がミドルシュート。しかしGKウィリアムズのナイスセーブで防がれた。逆に25分、CHケロンド・ナイトのフィードに左SBカトリーが駆け上がって、クロスを右FWデバナがフリック。IHゴリーがミドルシュート。DFのブロックのはね返りをゴリーがもう一度シュート。再びブロック。さらに右に展開してゴリーのクロスにFWデバナがヘディングシュート。ゴール。オーストラリアが先制点を挙げた。左右に振り回され、シュートブロックに陣形が乱れ、最後はDFがボールウォーッチャーになってしまった。

 しかし日本も26分、CH阪口の落としからFW大儀見がミドルシュートを放つ。オーストラリアも34分、CBケネディのFKはわずかにポストの右。危なかった。同点に追い付きたい日本は39分、FW大野に代えて横山を投入する。反撃する日本。しかし40分、阪口からのサイドチェンジのパスが主審に当たり右FWデバナのところにこぼれる。これをドリブルで前に運んでスルーパスにCFヘイマンが抜け出して、GK山根をかわしてシュート。オーストラリアが追加点を入れる。GK山根がもう少し我慢できればよかったが、やや早過ぎた。

 しかしアディショナルタイム2分、左SH中島のサイドチェンジを受けた右SH川澄がスルーパス。右SB有吉が抜け出し、クロスにCH阪口が縦パス。CF大儀見がシュート。日本が1点を返す。2-1で前半を折り返した。

 後半も日本の攻勢でスタートする。4分、CKの流れからCH宮間のクロス。DFのクリアを左SH中島がヘディングでゴール前に入れると、CF大儀見が落としてCH阪口が胸トラップからシュート。しかしシュートはGKウィリアムズの正面。キャッチされた。12分には左SH中島がミドルシュート。このゲームの中島はよく動いて、積極的に攻めていく。13分にも左SB鮫島の縦パスからFW横山の横パスに左SH中島がミドルシュートを放つ。

 オーストラリアはカウンター主体。15分、右IHバンエグモンドのドリブルから左FWロガルツォが左に展開。FWデバナのクロスにCFヘイマンがヘディングシュート。しかしGK山根がキャッチする。17分、CH宮間から見事なミドルシュートが放たれるが、GKウィリアムズが横っ飛びナイスセーブで弾き出す。

 その後も押し込む日本。オーストラリアは20分FWフォード、25分にはCFヘイマンに代えてサイモンを投入する。するとまたオーストラリが押し返してくる。そして33分、右SBポルキンホーネのスローインをFWデバナが落としてもう一度ポルキンホーネの元へ。そこから一旦IHバンエグモンドに預けて縦に走ると、ポルキンホーネをマークする左SB鮫島が一緒に付いていこうとする。バンエグモンドをマークしていた左SA中島との間がわずかに空いたところをバンエグモンドが反転して前に向き抜け出す。そしてファーサイドへのクロスにIHゴリーがヘディングシュート。オーストラリアが追加点3点目を挙げた。

 日本も37分、左SB鮫島のクロスにCF大儀見がDFと競り合い、こぼれ球をCH阪口がボレーシュート。しかしGKウィリアムズの正面に飛んでキャッチされる。39分にはFW岩渕とCH川村を投入。横山が右SH、宮間を左SHに出して、CHは川村と阪口。42分、右SH横山がドリブルで仕掛けてシュート。しかしDFがブロック。44分には宮間のFKがあわやと思わせたが、GKウィリアムズがファインセーブする。オーストラリアの守備が堅い。アディショナルタイム3分、左SH宮間のミドルシュート。さらにCF大儀見もシュートを放つがいずれもDFがブロックする。アディショナルタイム4分、宮間がFKを蹴るが、わずかにポストの左に外す。そしてタイムアップ。3-1でオーストラリアが初戦を飾った。

 日本がけっして悪かったわけではない。しかしそれ以上にオーストラリアのゴールが堅かった。2点目は不運だが、他のゴールはゴールよりも遠いところで止めておきたかった。やはり澤の不在が響いたのだろうか。せめて宇津木がいたらもう少し何とかなっていたかもしれない。中島はよかったが、やはり宮間は攻撃的なポジションで使いたい。

 次は韓国戦。そして中国、ベトナム戦。五輪出場は北朝鮮戦までもつれるだろう。中1日で続く連戦をいかに選手を使い回しながら戦っていくかが焦点となる。気落ちせず、次の韓国戦でいかに選手を休ませるかがカギになる。佐々木監督の采配が注目される。