とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

セリエA第30節 ローマ対インテル

 セリエAは優勝はほぼユベントス、とナポリに絞られたが、CLとELの出場権を巡る争いが激しい。3位ローマと4位インテルの対戦。勝ち点差は5。インテルは絶対勝利がほしいゲームだ。しかしイカルディが膝の故障で欠場。パラシオも累積で出場できず、エデルをワントップに据える布陣で戦う。長友は左SBだ。対するローマはペロッティがCFで自由に動き回るゼロトップの布陣。左右のFWにエルシャーラウィとサラーを置き、ケイタがアンカーに座ってナインゴランとプヤニッチが中盤で攻撃を作る。

 4分、CFペロッティのスルーパスに右FWサラーが抜け出しクロスを入れるが、左SB長友がブロック。こぼれ球を左FWエルシャーラウィが落としてCFペロッティがミドルシュートを放つが、枠を外す。序盤からローマが積極的に攻めてくる。CFペロッティの動きが神出鬼没。中盤まで下がってボールを捌くことも多い。左SB長友は右FWサラーを徹底マーク。左サイドの守備に専念する。6分、インテルの右SHビアビアニーのアーリークロスに左SHペリシッチボレーシュート。DFにブロックされるが、インテルのプレスも高くて早い。お互い高い位置からのプレスの応酬が続く。

 10分、またも中盤に下がったCFペロッティのスルーパスに左FWエルシャーラウィが走り込みクロス。しかし右FWサラーの前に走り込んだ左SB長友が安全にエンドラインにクリアした。その後はローマが押し込むが、インテルも速いプレスで対抗。19分、右SHビアビアニーからのパスをOHリャイッチが左に流して、左SHペリシッチがクロス。しかしCFエデルには届かず、GKシュチェスニーがセーブする。24分、OHリャイッチがミドルシュート。28分には左SHペリシッチが切り返しからミドルシュートを放つ。ローマが攻めあぐねる展開。32分、ローマの右IHナインゴランのミドルシュートをDFがブロック。GKハンダノビッチのフィードにカウンターで走り込み、CHハンダノビッチミドルシュートを放つ。ローマも40分、ゴール前に放り込んだボールをDFがはね返すと、右FWサラーがパス。左FWエルシャーラウィがボレーシュートを放つが、GKハンダノビッチがファインセーブ。前半はスコアレスで折り返した。

 後半1分、右FWサラーのポストプレーから左FWエルシャーラウィがミドルシュート。後半もローマが攻め込む形で始まった。しかしインテルがしっかりと受けてはね返すと、8分、中盤でCHメデルがカットしてOHリャイッチがつなぎ、CHブルゾビッチのスルーパスに左SHペリシッチが抜け出してシュート。インテルが先制点を挙げた。

 ホームで負けられないローマは12分、CHケイタに代えて前線にジェコを投入。4-2-3-1の布陣にして反撃を試みる。13分にはさっそくCFジェコと左SB長友の戦いが見られるが、長友が抑えきった。

 23分、OHペロッティのクロスにCFジェコがヘディングシュート。GKハンダノビッチがファインセーブで弾き出す。直後にはOHペロッティの縦パスのブロックを右FWサラーが拾って右に流すとCFジェコが抜け出してシュート。しかしゴール前で大きくふかしてしまう。ローマに来て、ジェコはマンCにいた頃のジェコと違う。その後もローマが攻勢を仕掛ける。30分、左FWエルシャーラウィのミドルシュートはサイドネットにかかる。直後には右FWサラーと左SB長友のマッチアップが見られる。長友が抑えきった。36分、右IHナインゴランの縦パスから右FWサラーがシュート。これもGKハンダノビッチがファインセーブでブロックする。37分にはCKからDFのクリアをCFジェコがヘディングシュート。左SB長友がゴールライン上でクリア。これをジェコがもう一度ヘディングシュートするが、GKハンダノビッチのセーブに右FWサラーが乗りかかり、キーパーチャージを取られた。

 ここまで何とか守り続けたインテルだったが39分、右IHナインゴランからCFジェコにパス。ジェコのシュートはうまく当たらず、横にこぼれたところをナインゴランが押し込みシュート。これが決まり、ついにローマが同点に追い付いた。その後もローマが攻勢をかけるが、インテルは41分、OHリャイッチに代えてCHフェリエ・メロを投入。守りを固めると、45分、右FWサラーのシュートはCFジェコに当たってゴールならず。アディショナルタイムにも右IHナインゴランがミドルシュートを放つが、枠に決まらず、そのままインテルが守りきった。1-1でドロー。

 結局、勝ち点差5は縮まらず。インテルはFW陣が戻ってこないと、残り8試合でその差を詰めるのは厳しいのではないか。一方、ローマのゲームは面白い。ジェコの絶不調が足を引っ張っているが、ゼロトップでエルシャーラウィとサラーが前線に飛び出す攻撃は迫力がある。そしてそれを抑えきった長友。リーグ後半、長友が重用されるわけがよくわかるゲームだった。