とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア2次予選 日本対シリア

 何ともバタバタとしたゲームだった。5-0の勝利だけど、GK西川に2点は助けられた。また前半はオウンゴールの1点だけ。いつもの決定力不足は相変わらず。やはりもっと強力なストライカーがほしい。そう痛感したゲームだった。

 序盤から日本が圧倒的に攻めていく。3分、宇佐美のCKがこぼれたところに右SB酒井高徳がヘディングシュート。酒井高徳はこれが枠に入らないシュートの始まり。ブンデスリーガでもよく積極的にゴールを狙うが、決まった場面は見たことがない。8分、右SB酒井高徳から中へパス。OH香川が落とし、酒井がさらに中へつなぎ、CH長谷部が上がってきてクロスにCF岡崎がシュート。しかしこれも決まらない。14分、左SH宇佐美のクロスに右SH本田がヘディングで折り返すが、中でDFにクリアされた。先制したのはようやく17分、ショートCKからOH香川のクロスをGKアルマが弾いたボールがDFマスリに当たってゴールに転がり込んだ。オウンゴールでの先制。

 その後も日本が圧倒的に攻めていく。18分、左SH宇佐美のクロスを右SH本田が落とし、OH香川が中につないで、本田が反転からシュート。しかしミス。うまく当たらない。GKアルマがセーブする。21分、右SB酒井高徳のクロスからOH香川がつないでCF岡崎がバイシクルボレーシュート。華麗なシュートだったが、枠には決まらない。実際はパスのコースが後ろ過ぎて無理に打ったもの。

 26分、CB吉田のフィードにCF岡崎が抜け出し、右SH本田とのワンツーから岡崎のクロス、本田が縦パスを入れると右SB酒井高徳が抜け出しGKと一対一。しかしこの絶好のチャンスも決めきれない。シュートは枠の外に外す。27分、左SH宇佐美の縦パスに左SB長友が抜け出し、クロスにOH香川がシュート。しかしGKアルマがファインセーブ。32分、左SH宇佐美のミドルシュートもGKアルマがナイスセーブで弾き出した。

 38分、ショートCKから左SH宇佐美のクロスを右SH本田がヘディングで落とし、落下点に右SB酒井高徳が構えるが、うまく捉えられずシュートミス。やれやれ。41分、OH香川の大きなサイドチェンジから右SB酒井がクロス。CH長谷部がシュートを放つがDFがクリア。この後、シリアのカウンターを浴びるが、策のないミドルシュートに救われた。43分には左SH宇佐美の縦パスから右SH本田がクロス。OH香川のシュートはまたもGKアルマに弾かれた。アディショナルタイムにはシリアのCKからニアにCBマスリが飛び込んでヘディングシュート。わずかに外れて助かった。結局、攻めに攻めて、前半はオウンゴールの1点だけ。形は作るが、今一つイライラする展開で前半を終えた。

 後半も序盤は同じような展開が続く。5分、CF岡崎と右SH本田のパス交換から岡崎が中へ入れると、OH香川が左に流す。左SH宇佐美が走り込みフリーかと思ったが、一瞬早くDFがクリアする。9分、CF岡崎のクロスに右SH本田がヘディングシュート。枠を捉えられない。日本は13分、CH山口が相手選手との接触で倒れてそのまま退場。代わりに原口をボランチで起用する。

 16分、CB森重のクロスに右SH本田がヘディングシュート。ポストを叩く。しかしその直後、シリアの右SHマワスのミドルシュートがポストを叩く。山口がいなくなって日本の中盤が空き出した。原口も慣れないポジションでよくがんばっていたとは思うが、やはり守備力の差は大きい。20分にはCH長谷部が狙われボールを奪われると、CFハルビンがシュート。GK西川がナイスセーブで弾き出す。

 そして21分、シリアのCKから日本がカウンターでCH原口が前に運ぶと、左SH宇佐美に渡る。本田や岡崎がゴール前に走り込むが、クロスを入れられず、いったん奪われたがOH香川が奪い返してCH長谷部のパスはDFに当たってシリアのゴール前でルーズになる。右SH本田がDFと競り合いつつ落としたボールを香川が胸トラップからボレーシュート。これがきれいに決まって、ようやく日本が追加点を挙げた。ゴールが決まる時はこんなもの。

 さらに攻め続ける日本。23分、OH香川から左に流して、左SH宇佐美のシュートはGKアルマがナイスセーブ。25分、宇佐美のCKにCF岡崎がニアに走り込みヘディングシュートするも、GKアルマがセーブ。29分、右SH本田のクロスのクリアを左SB長友がミドルシュート。しかしGKアルマがナイスセーブ。日本はここで岡崎に代えて金崎を投入する。岡崎、お疲れさま。好調ぶりは表現できたが、ゴールは決まらなかった。これもいつものレスターでのプレーのとおり。

 35分、CH原口から右に展開。CH長谷部のクロスに右SH本田がシュート。しかし枠を外す。すると逆にシリアがゴール前に迫る。38分、OHフセインのシュートはGK西川がセーブ。こぼれたところを左SHアジャンがシュート。CB吉田が身体を張ると、今度は左SBサバグがシュート。ゴール前でCH長谷部がブロック。さらにミドルシュートはふかしてもらいゴールならず。しかし危なかった。

 日本は40分、宇佐美に代えて清武を投入。日本は守備の集中力が衰えたのか、攻めに意識が行き過ぎたのか、続いてシリアが決定的なチャンスを作る。41分、CBマスリのサイドチェンジにOHフセインがシュート。GK西川がファインセーブ。しかしその直後、カウンターからOH香川のクロスに右SH本田がヘディングシュート。これが決まり日本が3点目を挙げる。しかしその直後の44分にはCHアシュアルのスルーパスに抜け出したOHフセインのクロスに左SHアジャンがドンピシャのヘディングシュート。GK西川のスーパーセーブがゴールを守った。そして45分、CH原口の縦パスがDFに当たって左SH香川のところにこぼれるとシュートはいったんGKアルマにはね返されるが、こぼれ球をしっかりと押し込んで4点目。さらにアディショナルタイム3分、OH清武のスルーパスに走り込んだ左SB長友のクロスにCH原口がヘディングシュートを決めて5点目。日本が5-0で勝利した。

 5点取ったことはいいがこのうち3点は後半40分を過ぎてから。そしてこの時間帯にはシリアにも何度も決定機を与え、GK西川のスーパーセーブにより無失点で済んだもの。それ以外はオウンゴールといったんはチャンスをつぶしたところからの相手のミスからのゴール。そして無数のシュートミスや決定的なシュートが決まらない。うーん、これは喜んでいられない。最終予選に向けてまだまだやることは多そうだ。今さら決定的なストライカーの登場を望んでも仕方ないが、やはり決定力の点で大きな難があることを改めて認識した。そんなゲームだった。