とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブンデスリーガ第30節 ドルトムント対ハンブルガー

 岡崎のレスターが引き分けたゲーム。長友のインテルが2位ナポリに勝利したゲーム。どちらも観たいと思っていたが、まずは香川が先発してハンブルガーに勝利したゲームから。酒井高徳のプレー振りも見たかった。前節、香川の芸術的ループシュートが話題となったシャルケ戦も冒頭だけは観たが、その後は時間が取れずそのままになっている。続きを観ていない理由にドルトムントの先発メンバーがある。ヨーロッパリーグの準々決勝、リバプール戦を優先して、リーグ戦にはレギュラー・メンバーを温存している。その中で香川がリーグ戦の方に出場しているのは悔しいが、今節ハンブルガー戦も、オバメヤンはベンチ・スタート、ロイスとムヒタリャンはベンチにすら入っていない。CFはアドリアン・ラモス。トップ下に香川。ボランチにドンギュアンが先発したが、もう一人はシャヒン。CBもフメルスは先発だが、パパストソプロスはベンチを温めた。そして左サイドはSHにプリシッチ、SBにパスラック。17歳の新鋭コンビを先発させた。

 序盤はドルトムントがパスを回して攻めていく。このメンバーでもゲームを支配するのはさすが。中でも香川やドンギュアン、フメルスといったメンバーがパス回しの中心となっている。だがなかなかゴール前まで攻め込めることは少ない。12分、左SHプリシッチのCKに右SBギンターがヘディングシュートを放ったのが初シュートだった。ドルトムントがパスを回す中、ハンブルガーはしっかり守ってカウンターで攻める。

 14分、右SHミュラーミドルシュートはわずかにポストの左に外れる。17分、左SHイリチェビッチのドリブルから右に流して、CFラゾガのクロスにイリチェビッチが飛び込みヘディングシュート。わずかに枠を捉えられない。ドルトムントも21分、OH香川の縦パスから右SHカストロが右に展開。右SBギンターのクロスにプリシッチがミドルシュートを放つが枠を外す。カストロがギンターにダイレクトでクロスを入れろと要求をしていたが、それができないのがレギュラーでない要因か。

 一方、酒井高徳は積極的に攻め上がっていく。22分、カウンターから右SHミュラーが持ち上がり、右サイドを駆け上がった右SB酒井高徳がクロスを入れるも、中の人数が少なくDFにクリアされる。34分には左SHイリチェビッチが中に切れ込みミドルシュート、ハンブルガーのカウンター攻撃の方が迫力がある。35分にはハンブルガーのCFラゾガがケガでシップロックに交代するが、36分、ドルトムントのCBベンダーの不用意なバックパスをCFシップロックがカットしてそのままゴールに迫る。フェイントをして味方の攻め上がりを待ち、横パスを入れるが、かろうじてCBフメルスがブロックした。

 しかし先制点はドルトムント。38分、ショートCKからOH香川のグラウンダーのクロスをCBフメルスが落とし、左SHプリシッチがシュート。GKのニアを破り、ドルトムントが先制点を挙げる。そして44分、中盤でルーズになったボールをCHシャヒンが前に蹴りだすと、CFラモスが拾ってドリブル。シュートを決めて、前半のうちにドルトムントがリードを2点に広げた。

 後半に入りドルトムントはフォーメーションを変更。ギンターを左CBに置く3バック。パスラックを右WBに回して3-4-3の布陣にする。香川はカストロと並んでトップ下。しかし後半もドルトムントがパスを回し、ハンブルガーが守りからカウンターを狙う展開が続く。7分、右SHカストロがボールを奪い、CFラモスのドリブルからスルーパスにOH香川が抜け出す。GKアードラーが飛び出すと、かわそうとした香川とぶつかり倒してしまう。一発レッドカード。ハンブルガーはCHカチャルを外してGKドロブニーを投入。一人少ない4-4-1で守る体制となる。

 16分には横パスをカットしたCHギュンドアンのスルーパスにCFラモスが抜け出すが、シュートは枠の外。ハンブルガーも19分、右SB酒井がドリブルで持ち上がりスルーパスを出すが、DFにカットされる。20分、ドルトムントはCHギュンドアンに代えてライトナーを投入。対するハンブルガーも22分、右SHミュラーに代えてグレゴリッチュを投入する。25分には左SHイリチェビッチがドリブルからシュート。サイドネットを叩く。30分、ドルトムントカストロに代えてFWオバメヤン、ギンターに代えてシュメルツァーを投入、再度フォーメーションチェンジ。シュメルツァーを左SBに置く4-4-2。FWにオバメヤンとラモスを並べ、香川はトップ下に入る。

 しかし30分過ぎ、ボランチのエールダークが腿裏の不調を訴え、リタイア。交代選手がいないハンブルガーはフィールドプレーヤーが8人となって、4-4-0で守る体制になってしまう。押し込むドルトムント。39分にはCHシャヒンの縦パスにFWオバメヤンが走り込み、クロスにFWラモスがヘディングシュート。そして41分、左SHプリシッチからの横パスを受けたOH香川が右SHライトナーとのワンツーから中に切れ込みミドルシュート。GKドロブニーがナイスセーブではね返すが、FWラモスが詰めてゴールに押し込んだ。ドルトムント、追加点。45分には左SHプリシッチのスルーパスからFWオバメヤンがシュートする場面があったが、これはGKドロブニーがナイスセーブ。ゴールランキング2位につけるオバメヤンのゴールは生まれなかった。

 結局3-0でドルトムントの勝利。CFラゾガの負傷交代。GKアードラーのレッドカード退場。そして3人交代後のCHエールダークの負傷とハンブルガーにとっては弱り目に祟り目で、その中で香川の活躍を言ってもしょうがない気がする。それよりは酒井高徳の奮闘の方が目に付いた。この後、20日にはドイツ杯準決勝があった。そちらの方に香川が出られるかどうかが気になったが、何と、全得点に絡む活躍とか。香川の復調も本物だったか。少し安心した。