とんま天狗は雲の上

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なでしこリーグ第8節　パルセイロレディース対レオネッサ

サッカー

　昇格したばかりのパルセイロレディースが好成績を挙げている。第7節時点で3位。GW最後の南長野運動公園には6千人を超えるサポーターが集まった。相手は2位レオネッサ。横山だけではないパルセイロの好調の理由を知りたかった。

　FW横山以外は知らない選手が多い。CH木下は今季ベレーザから移籍。FW泊とCB坂本は確かレッズにいたはず。そのくらい。横山はやや下がり目のFWで待ち構える。しかし序盤はレオネッサが優勢。6分、右SB近賀のクロスに左SH京川がヘディングシュート。パルセイロは15分、CH木下のパスカットからFW横山がミドルシュートを放つ。DFがブロック。続く横山のCKにCB田中菜実がヘディングシュート。しかしCB三宅がブロックする。さらに16分、FW横山のクロスにCH國澤がミドルシュート。GK武仲がキャッチする。

　パルセイロは中盤からのプレスが早い。レオネッサも18分、右SH中島のFKにFW高瀬がヘディングシュート。GK林崎がナイスセーブを見せる。パルセイロも22分、CB坂本からのFKフィードをヘディングで落とし、FW泊がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。

　すると27分、レオネッサが一瞬の隙を突く。左サイドから左SH京川のクロスにファーサイドから右SH中島がボレーシュート。ネットに突き刺してレオネッサが先制点を挙げる。さらに29分、CH杉田のフィードをGK林崎が空振り。これをFW大野が押し込んでレオネッサが追加点を挙げる。あっという間に2点差を付けられるパルセイロ。31分、右SH児玉からのパスをCH木下が縦に入れると、CH國澤が落としてFW泊のスルーパスに國澤が走り込みシュート。しかし枠を捉えられない。33分、FW横山のクロスにFW泊が走り込むが、GK武仲が飛び出しクリア。反撃を封じられると、前半終盤はレオネッサのペースになる。

　33分、右サイドにポジションチェンジしたSH京川のクロスにFW高瀬がヘディングシュート。35分、左SH京川の縦パスに走り込んだFW大野がキープから逆サイドに落として、右SB近賀がミドルシュート。さらにCH杉田の縦パスに右SB近賀が走り込んで、クロスにFW大野がシュート。36分、CH杉田のクロスをFW高瀬が落とし、左SH京川がシュート。左SH京川の中に絞り込む動きと、左SB鮫島との連携。そして中盤を支配してパスを送るCH杉田の活躍がいい。39分にはCKから左SH京川がシュート。しかしこれはGK林崎がナイスセーブではね返した。終了間際、パルセイロが攻め込む場面も見られたが、前半はこのまま終了。2-0、レオネッサのリードで折り返した。

　後半頭からパルセイロは左SH大宮に代えて齊藤を投入する。一方、レオネッサは京川に代えて右SH川澄。中島を左SHに回す。攻め込むパルセイロ。すると4分、横山のCKにCB田中菜実がヘディングシュート。これが決まり、後半早々にパルセイロが1点を返す。その後はレオネッサが攻めていくが、パルセイロの守備も集中している。18分にはCB坂本のフィードから左SH齊藤が反転してミドルシュートを放つ。23分にはFW横山のドリブルから右に流して、右SH児玉がシュート。そして25分、GK武仲のフィードをCH國澤がヘディングでカット。これがFW横山に渡り、そのままドリブル。飛び出したGK武仲をかわし角度のないところから駆け戻ったCB三宅の上を抜くミドルシュート。ついにパルセイロが同点に追い付いた。横山はこれで今季10点目。技術力の高さを見せ付けるゴールだった。

　レオネッサは直後、CH杉田を下げて左SH増矢を投入する。中島をボランチに回す。しかしさらに勢い込んで攻め込むパルセイロレディース。27分にはFW横山のFKにCB坂本がヘディングシュート。バーを叩く。30分、CH國澤の縦パスから右SH児玉のスルーパスにFW横山が抜け出してシュート。これはわずかにポストの左に外れる。レオネッサも34分、CH中島の縦パスから左SH増矢がシュート。しかしこれはGK林崎がナイスセーブを見せる。

　そして37分、横山のCKがファーサイドのポストに当たり戻ったボールをCH國澤が押し込む。ついにパルセイロが勝ち越した。その後はレオネッサが反撃をするが、パルセイロが集中して守り、そしてカウンターで反撃する。結局このままタイムアップ。3-2で見事パルセイロが逆転勝利を挙げた。

　横山が中心のチームであることは間違いない。彼女のドリブルやシュート力も高い。だが他の選手もよく訓練されている。特にCH國澤が攻守にわたりよく中盤を支えている。みんなの意識の高さがパルセイロの好調を支えている。けっして横山一人のチームではないということがよくわかった。もっとも今節は首位ベレーザに1-5で完敗。まだまだレベルアップが必要ということかな。それでも昨日も5000人を超えるサポーターを集めている。サポーターの力が彼女らの力を引き出していると言えるのかもしれない。