とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

チャンピオンズリーグ決勝 レアル・マドリード対アトレティコ・マドリード

 昨日の朝、ニュース速報でレアルの優勝を知った。そうだろうな、きっと大差がついたか。そう思って録画してあるビデオを確認すると3時間近くも録画している。ひょっとして延長戦? なんとPK戦! どんなゲームだったんだろう? 始めから観始めた。

 レアル・マドリードベンゼマをトップに、クリスティアーノ・ロナウドとベイルを左右に置く4-3-3。中盤はカゼミーロをアンカーにモドリッチとクロースを並べる。カゼミーロが肝だった。対するアトレティコ・マドリードフェルナンド・トーレスとグリーズマンの2トップ。フェルナンデスとガビのダブルボランチで、左SHにコケ、右SHにサウール。当然、レアルが攻めて、アオレティコがカウンターを狙うゲーム展開を予想した。

 5分、右SHサウールのクロスに左SHコケがシュート。しかし当たり損ね。GKナバスが抑える。レアルは6分、右FWベイルのドリブルをCHガビが倒して、ベイルのFKにCFベンゼマがシュート。GKオブラクがナイスセーブを見せる。9分にも右FWベイルの落としから左IHクロースがミドルシュート。DFがブロックする。

 そして15分、中盤深い位置からのFKをクロースが蹴ると、ニアにベイルが走り込みフリック。これにセルヒオ・ラモスがDFと競りながら走り込みシュート。ゴールに飛び込み、レアルが先制する。しかしラモスの位置がオフサイド臭い。ビデオを見直すと、ラモスは触れず、ベイルのヘディングが直接GKオブラクの股下を抜けてゴールに転がり込んでいるように見える。ベイルが触っていなければ、ラモスの位置もオフサイドではないが、ベイルは確実に触っているので、たとえラモスが触っていなくとも、あれだけDFと競り合ってGKの前に飛び込めばやはりオフサイドだろう。アトレティコには残念な判定だったが、レアルのゴールが認められた。

 その後はアトレティコが高い位置からプレスをかけてゲームを支配していく。25分には左SBフィリペ・ルイスのクロスのこぼれを右SBフアンフランボレーシュート。しかしこれは大きく枠を外した。その後もアトレティコが左右からクロスをゴール前に入れて攻めていく。逆にレアルは、攻撃は前の3人に任せて、あとは守る感じ。だがCHカゼミーロが効いている。

 34分、左SHコケの縦パスからFWグリーズマンがシュート。GKナバスがキャッチ。35分、左SBフィリペ・ルイスのドリブルからCHガビがループパス。FWグリーズマンがボレーシュートを放つが、GKナバスがファインセーブを見せる。43分にもCHガビの縦パスからFWグリーズマンがシュートを放つが、今度はポスト左に外した。前半は1-0。レアル・マドリードのリードで折り返した。

 アトレティコ・マドリードは後半頭からCHフェルナンデスに代えて左SHカラスコを投入する。ガビをアンカーに据える4-1-4-1の布陣。グリーズマンを右SHに出した。すると1分、右SHグリーズマンからの斜めのパスを受けようとしたCFフェルナンド・トーレスとCBペペが交錯して倒してしまう。PKの判定。しかしこれもビデオを見ると、トーレスの足にペペの足がかかっているように見える。それでも先制点を考えればおあいこかと思ったら、グリーズマンのPKはバーを叩いてはね返った。アトレティコ残念、同点に追い付けず。

 しかしその後もアトレティコのペースが続く。レアルは7分、右SBカルバハルがケガでダニーロに交代する。9分、アトレティコはCKからCBゴディンがヘディングで折り返し、CBサヴィッチがシュート。しかし左に外す。14分には左SHカラスコのクロスに右IHサウールがボレーシュート。枠を捉えられない。18分、左SHカラスコミドルシュートも枠の外。

 レアルは25分、右IHモドリッチから右に流してCFベンゼマがシュート。しかしGKオブラクが動かない。見事にはね返した。ファインセーブ。その後、27分には左IHクロースに代えてイスコ。32分、CFベンゼマに代えて右SHルーカス・バスケスを投入。ロナウドをトップに上げて、レアルも4-1-4-1の布陣となる。ベイルを左SHに回す。

 そして33分、右IHモドリッチの縦パスからCFクリスティアーノ・ロナウドが反転してシュート。しかし力なくGKオブラクがキャッチする。足を気にするロナウド。直後には左SHベイルのドリブルからCFロナウドがシュートを放つが、GKオブラクがファインセーブ。右SHバスケスがつないでベイルがGKをかわしてシュートを放つも、CBサヴィッチがブロックした。そして34分、アトレティコが右サイドで作ると、CHガビのループ状の縦パスに右SBフアンフランが走り込み、クロスに左SHカラスコが飛び込む。シュート。ついにアトレティコが同点に追い付いた。

 その後、アトレティコはコケをCHに下げて4-4-2に布陣に戻す。38分、CHコケから右に展開。右SBフアンフランのクロスにCFフェルナンド・トーレスがニアに走り込みシュートを放つが、枠を捉えられない。レアルも41分、モドリッチのCKに左SHベイルがヘディングシュート。アディショナルタイム3分にはアトレティコがカウンターで、左SHカラスコが駆け上がるが、CBセルヒオ・ラモスがタックル。ラモスはイエローカードをもらうが、レッドカードを要求したCHガビもイエローカード。少しもったいないことをした。結局、ゲームはこのままタイムアップ。1-1のまま、延長戦に突入した。

 延長戦に入るとアトレティコはまた布陣を4-1-4-1に戻してくる。延長前半2分、CHカゼミーロがミドルシュート。レアルはカゼミーロが中盤で確実に潰してくれるのが大きい。4分には左IHイスコのCKにクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュート。しかしシュートが自分の膝に当たり、力なく飛んだボールは難なくGKオブラクがキャッチした。後半は足を気にするロナウドを左SHに下げ、ベイルがトップ下に入った。

 9分、CFフェルナンド・トーレスがポストになって落としたボールに右SHグリーズマンが運ぼうとするが、右SBダニーロがブロック。途中出場の選手はまだ元気がいい。11分、左SHロナウドがDFをかわして入れたクロスを左IHイスコが落としてCFベイルがシュート。その直後、ベイルも足を攣ってしまう。死闘だ。

 延長後半に入って2分、またもCHカゼミーロミドルシュート。その語、アトレティコは左SBフィリペ・ルイスが足の不調を訴えて、4分、ルカ・エルナンデスに交代。さらに6分には左IHコケが足を攣ってトーマスに交代する。満身創痍の両チーム。14分、右SBダニーロのドリブルから左FWクリスティアーノ・ロナウドがシュートを放つが、力がない。DFがクリアした。終了間際には左SHカラスコとCBペペが交錯。そんなこんなで時間を使い、そのままタイムアップを迎えた。120分を戦って1-1。勝負はPK戦に入る。

 PK戦の一人目は右SHルーカス・バスケス。難なく決める。後攻のアトレティコの一人目はグリーズマン。後半のPKは失敗したが、今度はちゃんとゴールにねじ込む。その後も、マルセロ、ガビ、ベイル、サウール、セルヒオ・ラモスと難なく決めていく。そしてアトレティコの4人目。右SBフアンフラン。しかし助走が短く、蹴りだすまでの時間も短い。大丈夫かなと思ったら案の定、左ポストにはね返された。そしてレアル5人目はクリスティアーノ・ロナウド。ゲームでは精彩のなかったロナウドだが、こういう場面では役者が違う。きちんと決めきってレアルが2年ぶり、チェンピオンズリーグの優勝を飾った。

 アトレティコはグリーズマンのPK失敗がなければ勝利していた。そしてPK戦フアンフランがセンシティブになってしまった感じ。2年前の決勝では後半アディショナルタイムまでリードしながらの逆転負け。そして今回はPK戦での敗戦。しかも相手は宿敵レアル・マドリード。悔しいという言葉では言い尽くせない思いがあるだろう。全く残念。今はまだそれ以上の言葉をかけられない。レアルの方が試合巧者だった。そうとしか言えない。