とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリン杯サッカー 日本対ブルガリア

 圧勝。特に前半は面白いようにゴールを重ねた。こんなゲームもたまにはいいかもしれない。

 本田がケガでベンチに座り、代わりに小林悠が右SHで初先発した他はほぼベストメンバーで揃えてきた。柏木がCHで先発したのはハリルホジッチ監督の信頼を感じる。3分、まず右SB酒井宏樹のクロスのクリアをCH柏木がボレーで狙う。そして4分、CH柏木が右サイドでタメを作ってクロス気味のスルーパス。CF岡崎が絶妙のタイミングで抜け出してヘディングシュートを決める。日本、先制。6分には左SH清武のスルーパスにCF岡崎が飛び出し、再びネットを揺するが、これはオフサイド。だが序盤から日本が圧倒的に押し込んでいく。14分には左SH清武のクロスに右SB酒井宏樹がヘディングシュート。GKミトレフがナイスセーブするが、ゲームを通して酒井宏樹の積極的な上がりと攻撃参加が目立った。

 22分、ブルガリアが最初のチャンス。CFランゲロフから右に展開。右SBストラヒフ・ポポフのクロスがピタリとランゲロフに合う。強烈なヘディングシュートだったが、GK川島がファインセーブで弾き返した。

 その後は再び日本ペース。24分、左SH清武が中盤で複数のDFを抜くドリブルを見せると、そこからミドルシュート。そして27分、CH柏木のサイドチェンジから左SB長友のクロスにOH香川がヘディングシュート。これが決まり、日本が追加点を挙げる。前半、柏木がよく攻撃を作っていた。ただし後半には消えている時間も長く、スタミナが問題かもしれない。

 30分、OHイベリン・ポポフのFKをCB森重があわやオウンゴールのピンチもSB酒井宏樹がクリアすると、35分、CH柏木の長いフィードに走り込んだCF岡崎がボールを収めると、戻したボールに右SH小林悠がうまくDFを背負って前を向くと、グラウンダーのクロスに走り込んだ左SH清武がスルー。続いて走り込んだOH香川もうまくDFを背負って正面を向いてシュート。日本が3点目を挙げた。

 さらに36分、CH長谷部の縦パスをOH香川がつなぐと左SH清武がミドルシュート。これはGKミトレフがナイスセーブ。清武はゴールこそなかったが、ゲームを通していいプレーを披露した。最近は運動量といいパスといい、香川よりもいいプレーを見せていると思う。そして38分、SH清武のCKからOH香川がつないでCH長谷部のクロスをCB森重がヘディングで折り返し、CB吉田がヘディングで押し込んだ。日本、前半だけで4ゴールを挙げた。

 後半になっても日本の攻勢が止まらない。8分、後半から岡崎に代わって出場したCF金崎のスルーパスに走り込んだOH清武のクロスにCB吉田がシュート。これが決まり、日本が5点目。清武のクロスが見事だった。さらに12分、OH清武から右に流し、右SB酒井宏樹のクロスをファーで受けた左SH宇佐美がDFの間を抜くシュート。日本が6点目を決める。

 しかし余りに調子に乗って攻めまくると、守備が疎かになる? 14分、日本のクリアが中途半端になったところをOHベレフがスルーパス。右SHミハイル・アレクサンドロフが抜け出し、飛び出したGK川島と交錯したがボールは前にこぼれて、それをそのままシュートした。ブルガリアが1点を返した。さらに15分には左SB長友のバックパスを拾われてCFランゲロフにシュートを許す。日本は余りに好調にゴールを重ねたせいか、守備への戻りが遅い。CBやCHから放つ縦パスが次第につながらないようになり、逆にブルガリアに狙われてカウンターを浴びる場面が多くなってくる。

 それでも14分、小林悠に代えて右SH浅野を投入すると、浅野が積極的なプレーを見せる。18分、右SB酒井宏樹がDFをかわしてクロスを入れると、CF金崎がシュート。しかしこれは右SH浅野に当たる。25分には清武に代えてOH原口を投入。すると28分、CF金崎がDFをかわしてパスを入れると、OH原口がドリブル。ミドルシュートを放つ。さらに30分には左SH宇佐美がミドルシュート。わずかにポストの右。33分にはOH原口のドリブルから右に流して、右SH浅野のクロスに原口がシュート。しかしうまく当たらない。31分には長谷部に代えてCH遠藤を投入した。

 しかし37分、日本のパスミスでボールを奪われてフィードに走り込んだCHチョチェフが競り合ったCH遠藤をかわしてシュート。これが決まりブルガリアが2点目を挙げる。ここは体格負けをした印象。遠藤には反省材料として今後の糧にしてほしい。

 しかしゲームはまだ終わらない。39分、右SH浅野がミドルシュート。さらに41分、浅野が右サイドを仕掛けると、抜かれそうになったCBテルジエフが堪らず手を伸ばす。浅野が倒されてPKをゲット。これを浅野自身が決めて、日本が7点目を挙げる。しかしその直後の44分、ブルガリアがルーズに放り込んだボールに走り込んだMFガリン・イワノフと競ったOH原口の足が当たって倒してしまい、PKを与えてしまう。しかし左SHゲオルギ・ミラノフのシュートはGK川島がファインセーブ。続くCKにゲオルギ・ミラノフがヘディングシュートを放つが。これはバーの上。そしてタイムアップ。7-2。長いゲームは日本の快勝で終わった。

 とにかく前半の出来が素晴らしかった。なかでもCH柏木のパスと左SH清武の動きがよかった。またCF岡崎はさすがの動き出し。そして右SB酒井宏樹の積極的な攻め上がり。アモーレ宣言した長友も守備面での貢献。そして愛のクロスでゴールを演出した。一方、2失点はやや心配。ゴールが多い中で、後半、守備面での集中力を欠いた感じ。次のボスニア・ヘルツェゴビナ戦はもう少し締まったゲームを期待したい。